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55.ヘルガ・フォン・シュトルツ

〈ヘルガ・フォン・シュトルツ〉


ただ物足りなさを解消するためだけにユリアン様にご足労願った訳ではない。

知って欲しかったのです。

今の私を。私の本質を。


このようなはしたない、いえ、恥知らずで異常な私の醜い姿をお見せして、蔑んで頂きたいのです。

そうしてユリアン様にとっての最底辺へ堕ちてしまいたい。



初めての失禁から私自身はどん底まで堕ちました。

しかしユリアン様にとってはどうでしょう。あの件はどこにも話しが流れておりません。

つまりユリアン様もクロエ様も口外しなかったということなのです。


同派閥だから? 恥をかいた令嬢が憐れだから? 興味がないから?


……興味をもたれていない。

それが一番辛く悲しいことだと悟ったのは最近の事です。


クロエ様の他、あの天恵のカーテシーのときに同伴していた侍女。ハンナさんといいましたか、彼女とは恐らく特別な関係でしょう。

そして近頃は公爵令嬢のエイダ様とも距離が近い。

クロエ様一択ならば諦めもつきましょう。でも余人がユリアン様に触れる事が許されるなら私は……諦めることなど出来るわけがないじゃないですか!


このままユリアン様にとって興味がない、視界に入らない女の子のままではいられない。



ロッテに相談しました。


「……ふぅ、お覚悟はおありですか?」


「覚悟?」


「好きの反対は嫌いではありません。ことが人間関係に根差すものであればそれは無関心です」


「無関心……興味がないということ?」


「その通りです」


「では私は今本当に最底辺にいるのですね」


涙か零れてしまいます。


「ならばどうするかですが、いっそ負の側面に極振りした姿をお見せしてはどうかと提案します。故にお覚悟が必要であると申し上げました」


「一体どのようなことを?」


「失禁を見せても無関心な程のお方です。余程に強い精神をお持ちか或いは……その程度では心が動かない強烈な経験をしたことがあるかでございましょう」


え? 「失禁程度」……どんなお辛い目にお会いに?

なんだかドキドキしてきました。


「恐らくユリアン様は性的に倒錯(とうさく)された生活を送っていらっしゃる。あのクロエ様と。そしてハンナさんとも」


性的倒錯とは一体……


「お嬢様が取るべき手段は彼の印象に残るほどのより倒錯した行動、お姿を見せることです。そしてそのヒントは既に用意されています」


「それは……」


「彼を誘い出し、彼の目の前でお漏らしをするのです」


失禁で悩んでいたというのに敢えてお漏らしを!?


「失禁は受動的な現象です。しかし、故意のお漏らしは受け手にとって変質的な性的嗜好と理解されるでしょう。わざわざ呼び出した挙げ句、その様な姿を見せ付けられれば、例えそれが負の印象であってもユリアン様の脳裏にシッカリと刻みこまれること、疑いありません」


ユリアン様に……刻み込まれる。私が。例え唾棄(だき)されても意識して頂けるなんて……やってみる価値はありそうな気がしてきました。


「やり方としては簡単そのものです。覚悟ができましたらまたご相談下さいませ。それにやらないで日常の中で努力を重ねつづけるのもまた一つのやり方でしょう」


「その日常の先に……ユリアン様との交わりはあるのでしょうか?」


「ありません」


「……やります」




目の前にユリアン様がいます。


ロッテが掴んできた情報、クロエ様が昼食後早めに離脱しユリアン様がお一人になる時間の見出し。


お誘いのセリフから準備するべき着替えや替えの靴、そしてタオルなどを収納した手荷物。


場所も細かくチェックし、ここしかないという場所を確保しました。



全ての段取りを済ませ、今まさに現場にてユリアン様と相対しています。


つい愚痴のようなことを口にして時間を無駄にしてしまいました。


さぁ、始めましょう。

私をユリアン様に刻み付ける為に。


スカートの裾がたくし上げられていきます。

もう既に私の下半身は露出しユリアン様から丸見えでしょう。下着も(さら)されています。

でも何故か羞恥心はあまりありません。むしろ見ていただきたい。

もっと近付いてじっくりと見ていただきたい。


ユリアン様の戸惑いと驚きが入り混じったお顔が見えます。

ウフフっ、ロッテの言った通りですね。ユリアン様は私の顔ではなく下着に注視される筈だと。

全くもってその通りです。

さあ、濡らしてはいけないスカートの裾は上がりきりました。

ロッテから合図が、


この瞬間だけは目をつぶりましょう。


「はぅんんん!」


ショロ、

ショロロロロロロロロロ……………………………………



途中からは薄目をあけてユリアン様を見ます。


見ています。

じっと、

私の股間を、

私の脚を、

私の排泄を。


あぁ、見られている。

ユリアン様の目に、脳裏に私のお漏らし姿が刻み込まれていく……


なんて解放感!

なんて幸福感!!

なんて独占感!!!


今この瞬間だけはユリアンは私のモノなの。

私のユリアン!



立っているのがやっとなくらいの痙攣(けいれん)が身体中を走り回ります。


ふぅぅぅぅぅ〜〜………


頭の中がボンヤリとしています。

多幸感と達成感で満たされとても幸せな気分です。

やはりお漏らしはユリアン様の前でするのが至高。


ユリアン様の声が……


「冷えるといけない、すぐに脱いで着替えないと風邪ひくよ?」


こんなことをしでかした私になおも気遣いを?

なんという慈愛なのでしょう!

あぁ、やはり諦めるなんて出来ない。

私にとってユリアンか死かの二択しか考えられない。



「では脱がせていただけますか?」


ロッテの声が。

脱がせる?

なにを?

ま、まさか!


「わたくし、両手が塞がっておりますので」


ロッテ! そんなの打ち合わせにありません!

なんて、なんて素敵な提案。

貴方が私の侍女で良かった。


「ユリアン様もあまりお時間がないのでは?」


そうよね、ロッテ。


「下着のみ脱がせて頂ければ結構です。あとは手が離せますのでわたくしが」


そうだわ、ロッテ。


私の前で屈み込むユリアン様。

躊躇うことなく下着の両側に手を掛けて……ああ、ユリアン様の指先を感じますわ。


そしてひと息に下げられる下着。

今ユリアン様の視線と私の素肌の股間を遮る布は取り払われたのですね。


どうしたのでしょう?

ユリアン様が動きません。

まさか……私の股間を凝視していらっしゃる?

未だに陰毛が全く生えていない私の股間を……あぁどうしましょう?

見られている……


え? 私が全神経を集中させているそこに微かですが風を感じます。

顔には感じられない風が……まさか……ユリアン様が吐いた息!?


お漏らしの匂いも濃厚なその場所で呼吸をし、あまつさえ息が掛かる距離で私の女の子の中心を見ている、そして嗅いでいる?


あ、ダメ!

何かが、私の中に溜まった何かが溢れ……吹き出してしまいそうです!


今はダメ!

ユリアン様のお顔にかかってしまう!!


「まだ終わりませんか?」


ロッテ? そう、早く!


ユリアン様は降ろした下着から足を外してテーブルの上へ置かれた様です。

私は次なるお漏らしをギリギリ抑えるため顔の表情すら動かせず、微動だにできません。


「それではボクはこれで」


ユリアン様が去って行きます。

魔力の余韻か残されています。

強化して移動したのでしょう。


「お嬢様?」


スカートを抑えていたロッテの手が乳房の先に僅かに触れました。


「あっ、ああ、くぅぁ……はぁぁぁぁぁぁぁ!」


ぶしゅあ〜〜!!!


身体が後方へ仰け反り股間からオシッコではないナニカが大量に吹き出しました。と、止まらないぃぃぃぃ!


出し切ったと思った瞬間、今度は身体が前のめりとなり、両腕で身体を庇うように抱きしめると全身が激しい痙攣に見舞われます。


「かはぁ!……くぅぅぅ……!」


尚もビクビクと震える身体。


あ、また……


プシュッ……シャァァァ……


ハァハァハァハァ……


膝を着きそうになる私を支え、テーブル脇の長イスへ座らせてくれるロッテ。


「イッたのですね」


「……イッた?」


「女に生まれた者が享受できる至上の歓びにございます。これを得られず生果てる者も数多くおります。お嬢様は果報者にございますよ」


「またお漏らしかと心配しました」


「フフフ、いっそかけて差し上げれば存外お喜びかもしれませんよ?」


「私の排泄物など……」


想像してみた。ユリアン様にお漏らしをかける私。私にかけるユリアン様…………身震いがします。

ふぅぅぅぅぅ。


いいかも知れない。


いつかきっと。

次々に変態が増えていきます。

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