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118.痴話

〈ユリアン・エルフィネス・ルセル〉


「それで? したのですね?」クロエ


「……はい」ユリアン


「ワタシ達に一言もなく?」クロエ


「……そうだね」ユリアン


「妻たるワタシ達に申し訳ないとは思わなかったのですか?」クラウディア


「それは……思ったよ」ユリアン


「ならば何故したのですか?」クラウディア


「その……いい匂いがしたんだ。アソコと身体全体から」ユリアン


「つまり貴方は気に入る女が居ればすかさず手を出す見境なき色好みであると?」エイダ


「そんなこと! …………ないよ?」ユリアン


「何故に疑問形なのでしょう? それはつまり半ば認めたということでしょうか?」クラウディア


「ち、違うよ! ただ、その……抗えないほどにいい匂いだったんだ」ユリアン


そう、ホントにいい匂いだった。

誘惑されたからとかは微塵も言えない。

そんなこと言ったらリカルダの生命が……


「それに、同行するはずだったわたしは何故置いて行かれたのでしょう?」ヘルガ


そうなんだ。ヘルガを連れていくの……忘れてた。


「着いてから転移でいけばいいかなって……」ユリアン


「ウソです! ユリアン様は、ユリアン様は……わたしのことなど……どうでもよいのですね。そしてリカルダと愉しんで……」ヘルガ


かぁー、面倒くさいなぁ。もう。

しかし、そんなことお首にも出せない。


「手続きとか諸々のあいだヘルガが一人になっちゃうでしょ? だから学院に復帰するタイミングで……」ユリアン


「その諸々もご一緒したかった……所詮わたしなど少し魔法が使えるだけの役立たずだと……」ヘルガ


「「ユリアン様、酷い!」」エイダ、クラウディア


チィィ、小娘ズがみんなしてオレを!


「そんな訳ないだろう? ボクは一番可愛いヘルガが大好きだよ。だから……」ユリアン


「「「「一番可愛い!?」」」」クロエ、ハンナ、エイダ、クラウディア


あっ! これは間違えた!

絶対に口にしちゃいけないやつを、つい!


昨日から「つい」ばかり。


「みんな可愛いよ? たださ、今はヘルガと会話してたから……」ユリアン


「でも一番なのですよね? 一番は一人だけですよね? わたくし達は二番以下……」クラウディア


「ユリアンはワタシやハンナにも可愛いと言ってくれていたのに……」クロエ


「愛して下さると……あれは一体……」エイダ


沼だ。完全にはまり込んだ。

あとは何を言ったところで炎上するばかり。

しかし無言はもっと不味い。


何が、何が正解なのか?

前世も含め、これほどの危機がかつてあっただろうか?


各個撃破は皆に囲まれた近接戦のこの状況では不可能。

強大なる範囲攻撃、しかも一撃で殲滅するほどの破壊力が必要。


………………………………………


正座から立ち上がり、服を脱いで全裸に。


「ボクの心と身体、どこか一片でも君たちへの不誠実と拒絶があるというなら教えて欲しい。確かに不義はした。それは認める。でもね、皆に対する……愛おしいという想いはなんら変わることは無い。だってさ、今迄だってボクは……君たちのモノだっただろう? それはこれからも変わりはしない。どれほど君たちを愛しているか、見ていて」


そして……妄想だけで聖剣をそそり立たせた。

ギンギンだ!


見てる。みんなが一点を凝視している。

なんだか興奮してきた。オレも極まってきたな。

変態として。


「みんなが、一番だよ?」


次の瞬間、マグダを除いたケダモノたちが襲い掛かってくる。

揉みくちゃにされ、吸われ、舐められ、入れられ、掛けられ、搾り出される。

久しぶりに……犯された。

集団暴行だ。


朝日が我が身を照らすまで貪り尽くされて、やっとみんなが寝てくれた。


はぁぁぁ、オレ史上最大のピンチだった。


ん? 誰かが動いて……マグダか。


「ユリアン様? 私にもお情けを」


精神世界でした。

そして実情を全てご理解いただいた。


『そういうことだから』


『承知致しました』


ここでの射精は相変わらず気持ちよい。


『さてと、アッチへ戻るよ』


『はい、いってらっしゃいませ』



リカルダ、今後どう対応しよう?

侍従長が皇帝陛下の一番の悩みのタネとか。




〈クロエ・ルセル〉


マグダの件はワタシの在り方、価値観に大きな影響を及ぼしました。


ワタシの思考の中心にはいつでもユリアンが在ります。

ユリアンにとって有用か、ユリアンに害はないか、ユリアンが喜ぶか、ユリアンがどう思うか、ユリアンなら…………全てユリアンを基準にして思考し、判断し、(はか)ります。


妹達もそれは同様でしょう。


そんな中で、取り返しがつかないかもしれなかった判断ミスをした。

ユリアンはワタシが(はべ)っていればどのような謀略に嵌まろうとも全て跳ね返せる。

だが、周りの人間……妹たちはそうもいかない。マグダほどの武と業をもってしても罠に掛かればあのようなことに。


それがヘルガやエイダ、クラウディアだったならば……


ざわっ!


殺気が……


ワタシは護るべき者が増え過ぎた。皆を護るには、今後ミスが許されないということだ。

為してみせよう。ワタシにしか出来ないことを。


護衛を、身辺に強者を増やすのも策の一環だ。故にリカルダを引き入れた。但し色はなしだ。


なのに…………翌日午後、打合せがあり会議室へ再び赴くと、匂いが。


男女のまぐわいの跡を示す匂いが微かにする。

方や間違えようもない、ユリアンの匂い。そしてもう一方は……リカルダ?


確信はない。

しかし妹達でもない。確定と見て良いでしょう。


娘達の警護に付いているマグダに会いに行くと……


「わたしはユリアン様にとってなんなのでしょうか? やはり不要な……要らない子なのでしょうか? もしそうなら……もぅ、死ぬしか……」


穏やかではありませんね。


「どうしたのですか?」


「クロエお姉様。ヘルガがユリアン様に置いていかれたと」


そういえば連れて行くと言っていましたね。でも目の前にいる。

転移で迎えに来るわけでもなく……

これも問い質さなければならない。


「マグダ、この件も含めユリアンに

話しがあります。呼び出しを」


「この件以外にも?」


「まだ確定とは言い難いですが……かなりの高確率で、ユリアンはリカルダとまぐわいをしています」


「「「「「!」」」」」


「それは……浮気ということでしょうか?」クラウディア


「まず間違いなく」クロエ


「愛とは……」エイダ


「わたしを置いて……リカルダと? あちらでも? わたしが邪魔だから置いていかれた?」ヘルガ


「ないとは言い切れませんね」クロエ


「リカルダ……どちらで……?」マグダ


「それも分かりませんね」クロエ


「「「「どちらとは?」」」」


「リカルダには男性器、女性器のどちらも備わっていますので」マグダ


「ユリアン様? ワタクシのエクスカリバーではご不満だと?」ハンナ


「わたくしのムラマサも……」エイダ


そう、2本目を作成したのです。最近ですが。

銘々、「ムラマサ」妖刀の名だそうです。

初耳です。


色々と話し合い、やはり呼ぼうということに。

もう辺りは暗がりに。


「ではマグダ、呼び出しを」



ユリアンは口ではしどろもどろになりながらも、身体を張った言い訳をして、朝まで皆に蹂躙されながらもなんとか「乗り切り」離脱していきました。


フフフ、良いのですよ。ユリアン。ワタシ達を中心として下されば、他の女と関係を持っても(とが)めるつもりはないのです。


ワタシはね。


でも無制限も困ります。だから少しだけお灸を。


少しだけ、です。

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