108.第二の眷属
〈ソラ〉
ボクは自由だった。
広大な峰をナワバリとして、獲物を狩り、好きなとき、好きなだけ眠り、沢山食べた。
ボクより強い魔獣はめったにいないし、そういうのは早めに察知できたから素早く飛んで逃げた。
でもある日、物凄く怖い人族の女? に捕らえられた。
その怖い人はボクをのりものとして使った。
一度だけ逃げたことがある。でも遥か彼方から恐ろしい魔法を放ち……わざと外した。
ボクは戻った。
逃げられない。そうさとったから。
いろんな場所に行かされた。怖い人族の女はいつも怒っていた。
その怒りを無理やり抑え込みながら平静なフリをしている。なんでだろう?
怒っているのなら弱いヤツにぶつければいいのに。
あ、それだとボクがイジメられる?
そんなのイヤだ。
何年かしたあるとき、長時間飛ばされた。大きな森を抜けて、広大な草原を進んだ先に人族の集落があり、その真ん中辺りに降り立った。
怖い人族の女以外の人族は強くない。だから騒いでいても怖くはない。
その後は集落近くの森を住処として自由が貰えた。
たまに怖い人族の女と人族の子供を乗せて魔獣が沢山いる山や森に飛ばされた。
人族の子供は優しくてなんだか暖かい。それに乗せている時に心地の良い魔力を分けてくれた。
少しずつ人族の言葉も解るようになり、ユリアンは、そう、人族の子供はユリアンっていうんだ。
ユリアンはボクに「ソラ」という名前を付けてくれた。
とてもいい響きだ。「ソラ」と呼ばれるだけで嬉しくなる。
ある時からユリアンは魔力を沢山くれるようになった。
そしてボクは進化した。
ドラゴンになったんだ。スゴく強くなったのがわかる。でもね、そんなことよりも、ユリアンとお話しができるようになったんだ!
ボクの想いがユリアンに伝わる。こんな嬉しいことはない。
その後もユリアンは魔力を沢山くれた。
そしてユリアンの仲間にルサルカが加わった。
ルサルカはルサールカになってボクとユリアンの魂を繋げてくれたんだ。
なんて心地良い……
ルサールカに選べと言われた。
男か女か。
ユリアンの周りには女が沢山集っている。そしてユリアンから種を貰っている。
ボクも……ボクもユリアンの種が欲しい!
本能よりも深い部分が叫んでいる。ユリアンの種を!!
女を選んだ。
ルサールカは教えてくれる。
ユリアンから分け与えられた魔力に自身の一部を核として仕込み、実体化する魔法。
魔力がユリアンのだからだろうか?
姿がユリアンだ。但し、女のユリアン。
うん、キレイだ。この身体、とてもキレイだ。
大好きなユリアンと同じ顔のキレイな身体。
本体はルサールカが亜空間という所に保管してくれている。
しかもボクの意思でいつでも入れ替われるって。
便利。
人体化。やっと完全に安定したのが昨日。
そして今日、ルサールカにお願いして、人姿のボクを亜空間から引き出してもらってユリアンの前に……どうかな?
ねぇ、ユリアン。
ボクはユリアンに……抱いてもらえるかな?
みんなの食事が終わって、ユリアン達の寝床へと連れていかれた。
ユリアンはボクの手を握り寝床まで引いていってくれたよ。
「ソラ、キミはボクの眷属になったんだね?」
「うん、ルサールカが導いてくれたから」
「そう……これから先、ソラには驚くようなことがあるかもしれない。でもね。それもこれも全てホントなんだ。キミを大好きなこともね」
「うん、ルサールカから聞いているよ。大丈夫。ボクは何があってもユリアンが大好きだから」
「素直なんだな、ソラは」
そういうとユリアンはボクの口にユリアンの口をそっと重ね合わせた。
口が触れた瞬間に身体から力が抜けたかのようにユリアンに吸い寄せられて……両の腕でユリアンを抱き締めていた。
舌がボクの口の中に入ってくる。
ボクはそれを強く求めた。だからボクも舌を絡め合わせてより強く口を押し付ける。
口の中から出てくる体液は混ざり合い、それを飲み込む。ユリアンの体液をボクの中へと入り込む。
魔力をもらうよりさらに濃厚なユリアンの残滓。
欲しい、もっと欲しい!
舌を伸ばしユリアンの舌へと絡みつける。それをしごき取るように動かし口内の液体をより多く取り込もうとする。
あれ? すぽんとユリアンの舌が抜けて口が離れた。
「スゴい舌だね。長くて器用で。でもちょっと痛いかな? もっと優しくね」
そう言ってユリアンはボクの首筋に口をつけた。
舌が肌を這う。はぁぁぁ……
なんて心地良い。
ユリアンの舌は首筋から喉元へ。
どちらも急所だ。他の人族には委ねたりしない。でもユリアンになら許せる。
ユリアンの舌はボクの乳房へと至り、獣や人族が授乳に使う乳首を吸いながら舐めた。
「ふぅあっ、ハァッ……んん!」
何故か声が……あぁ、なに? 熱い! 身体の芯から熱が湧き上がる。
「ん、んん……くっ、ぁぁ」
なんて気持ちよい……くぅ、な、なにも考えられない。
身体を寝かしつけられ、脚を押し広げるられた。
ソコにある、ボクを女たらしめる部分にユリアンが口をつける。そして舐めた。
「カ、ハァ!」
背中が仰け反る、意識が飛びそうになる、全身に雷が走る!
あまりの気持ちよさに身体が、魂までもが激しく震える!
ユリアンはなおも舌を動かしソコを舐めまわし、最も敏感な小さな出っ張りを吸いながら舐めた。
溜まっていたナニカが音を上げて噴き出し……意識を手放した。
気がつくと、ユリアンの女達は皆眠りについていた。
いや、クラウディアがまだ起きていて、ユリアンに抱かれている。
直ぐに大きな声を上げて、この子も寝てしまった。
「ユリアン?」
声を掛ける。
「やぁ、目覚めたね。身体は大丈夫?」
「うん、どこも痛くないよ」
「……さっきは失神しちゃったから途中なんだ。続き、する?」
「うん!」
一番気持ちよかった処をまた舐められて、熱く、高まってきたところでユリアンが一旦離れた。
「さぁ、一つに繋がろうか?」
「……はやく」
ユリアンを男たらしめる部分をボクの女に宛てがい、ユックリとボクの中へとユリアンが入ってくる。
痛みが……でもユリアンが入ってくる歓びのほうが強く、痛みなどいかほどのこともない。
やがてユリアンの男がボクの女の一番深いところまで到達して……ソコに押し当てられた。
んくっ、はぁ!
何と言う歓びか! ボクは今、ユリアンの女になったのだ。ボクはユリアンの子を孕めるという確信を持ったんだ!
「動くよ? まだ痛いだろうけど、ごめんね」
「いいの、それよりも……ユリアンの種を……ちょうだい。たくさんだよ?」
「漲るなぁ、もう。ソラは可愛いが過ぎる!」
可愛いって言ってもらえた!
ドラゴンなのに。それだけが心配だったのに、可愛いって。
あぁ、もう、ユリアン!
大好き!!
ユリアンの男がボクの中で出入りする。そのたびにナニカが高まってゆく。
ボクは時折体液を噴き出しながらユリアンに身を委ね続ける。
あ、あ、もう、くる。なにかスゴいのが……くる……く、キタッ!
ぷしゅあ〜…………
噴き出した直後。
「くっ! 出すよ」
ボクの女の深いところへ、更に深く突き入れられたユリアンの男からソレは奔流となって注ぎ込まれた。
「あ……くぅぁぁぁぁ! はぁぅ、ユ、ユリアーン!!」
その瞬間、魂の繋がりが完成したと理解した。
ボクはユリアンの眷属として、ユリアンの女として、そして相棒? として、「覚醒」した。
直後、気を失った。
『ソラ、聞こえる?』
『ユリアン! うん聞こえる』
『ここでのオレは本来のオレだ』
『オレ? 本来の?』
『オレは前世の記憶を持って生まれた……本来はこの世界の外の存在なんだよ』
『……でもユリアンなんだよね?』
『あぁ、それは間違いない。どちらのオレもボクもユリアンだよ』
『うん、ならあなたもボクのユリアンだ』
『ハハハ、そうだな、ソラのユリアンだ』
『あ、さっき言っていたのってこのこと?』
『そうだよ。オレの本性は面に出していないからな、ソラの思うユリアンと違うってガッカリされるかもと思ってたよ』
『そんな訳ない。ここではより強くユリアンを感じるもの。だから眼の前のユリアンも大好きなボクのユリアンだって解るの』
『照れるなぁ、もぅ。あ、せっかくだし、ここでもセックスしとく?』
『セックス……あ、交尾のことか。スゴい、意味が解るよ……うん、しよう!』
現実世界でのセックスもスゴかったけど、ここでのセックスは……世界が変わりました。
垣間見えたユリアンの前世の記憶は……ボクにとっては普通だった。
生きる為なら何したっていいのだし、敵は殺すものだしね。
それでも後悔しているのならばボクが癒やしてあげる。
そしてこの日、ボクが一番大事なのは自分の生命ではなく、ユリアンの幸せになった。
目覚めると、癒しの魔法を覚えていた。
え、火も?
9人目です。浮気は一切なしで、親方の審査済のみが相手となります。
いずれは浮気エピソードも書いてみたいです。




