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彼と彼女の関係

テーブルを拭くふりをしながらちらりちらりと涼平とその彼女らしき女を観察する。

女の顔は見えないが、普段余り笑わない涼平が打ち解けた様子で話しているのが分かる。

あんな素で笑う涼平はここでは見た事がなかった。

庵子はチクリと胸が痛むのに気がついた。

なんだ、愛想、あるんじゃん…。

何となく腑に落ちない想いが、絶対女の顔を確認してやるという気持ち掻き立たせる。


「な、どう思う?」


いつの間にか背後に哲太が立っていた。


「あんな涼平見た事ないだろ?」


「う、うん。彼女、なのかな?後で聞いてみる?」


「あいつ、秘密主義だからなぁ。吐くかな?」


二人でひそひそやっていると、涼平がこっちに気がついた様だった。

そして、向かってくる。


「哲太、山菜雑炊入るぞ。」


「お、おう。」


そのままバックに戻る涼平。

普段と変わらないその態度に、二人は肝心の彼女について聞きそびれてしまった。


「山菜雑炊、5番テーブル出るぞぉ。」


キッチンで店長が声をあげる。


「あ、あたし行きます!」


料理を出すついでにその問題の彼女の顔を確認したい。

涼平はクールだから、落ち着いたお姉さんタイプが好みなのかな、なんて余計な事まで浮かんでくる。

店長から雑炊を受け取ると、自分も行きたそうにしていた麻美が声をかけた。


「聞けたら聞いてみて、涼平のこと。」


「うん、頑張る。」


庵子、いざ戦場へ。

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