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転生したら森の中でした。  作者: コウ
第一章 ダイク 五歳
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第19話 風呂がありました

サブタイ変更しました。。

朝食後、ロゼとシラクモを連れて、裏庭のロデオの世話をすることにした。

ルバークから預かった野菜を餌箱に入れて水も補充した。

ロゼはシラクモを頭に乗せ、餌箱から野菜をいくつかとって直接ロデオにあげようとしていた。

しかし、ロデオはフンと鼻で笑うように、無視して餌箱に直行した。


「なんで食べてくれないのかなぁ~。」

少しムッとしたロゼを宥めながら、馬小屋の中をきれいに清掃した。


「ありがとう、とてもきれいになったわ。」

ルバークがいつの間にか馬小屋の前に現れた。

ロゼは不満げに手から餌を食べてくれないことを報告していた。

「フフフ、ロデオがロゼ君に慣れたらきっと食べてくれるわよ。」

そう言いながら、ロゼの手中の餌をもらって、ロデオの前に差し出すともぐもぐと食べだした。


ロデオの世話が終わると、今日も東屋で魔法の授業をしてもらった。

「今日は属性の話をしましょうか。」とルバークは語りだした。

火魔法、風魔法、水魔法、土魔法で四大魔法と呼ばれていること。

それ以外の魔法は無属性魔法に分類されていること。

「ルバークさん、一ついいですか?シラクモが使う回復魔法は無属性魔法なんですか?」

「ん~、一応はその認識でいいと思うわ。」

ロゼの頭の上にいるシラクモを鑑定してみた。


【名前】 シラクモ

【種族】 鬼蜘蛛

【体力】 500/500

【魔力】 500/500

【スキル】 風魔法 土魔法

【固有スキル】 回復魔法


無属性魔法ではなく、回復魔法と表示されている。

しかも、前に鑑定した結果とは違っていた。

ルバークの鑑定の魔道具を参考にしたみたいに・・・。


「ルバークさん、シラクモの鑑定をしてみたんですけど、無属性ではなく回復魔法になってます。しかも、鑑定結果が魔道具に影響を受けたのか変わってます!」

「ダイク君、ロゼ君、聞いて。さっき説明した魔法の分類はそんなものだと頭の片隅に置いておいてちょうだい。魔法もすべてが分かってるわけじゃないからね。ざっくりとそんな分類になっているんだと思うのよね。まぁ、たいていの人は四大魔法しか使えないし、これで構わないんだわ。鑑定結果の変化は・・・興味深いわね。」


なるほどと思った。

普通は鑑定や魔道具がないから、分類はあまり細分化されていないのかもしれない。

考えるだけ無駄なので、魔法の属性は頭の片隅に追いやった。


ロゼはこの間、頭の上のシラクモと遊んでいた。

すっかりロゼの頭の上が、シラクモの定位置になっていた。

お前は俺の従魔じゃなかったのか?

それとも、俺の代わりにロゼのボディーガードをしてくれているのだろうか。


「ダイク君、いいかしら」と目の前で手のひらを振っていた。

「すいません、考えごとをしてました。」

「いいのよ。鑑定を使って私たちのステータスを書き出してくれないかしら?」

羊皮紙とインクの壺に刺さった羽ペンを差し出しながら、興奮気味にルバークは言った。


ステータスを書き出し、ルバークに羊皮紙を渡す。

俺たち三人のステータスは魔道具の結果とあまり変わりなかった。

違いはロゼの魔力が少し伸びていたくらいだ。

「ありがとう、ダイク君。今日はここまででいいかしら。先に戻って、部屋に籠るわ。食べ物をキッチンに出しておくから、お腹がすいたら食べててちょうだい。」と足早に戻っていった。

「ルバークさん、どうしたの~?」

ロゼの気の抜けた声で、我に返る。

「さぁ、どうしたんだろう。俺たちは魔法の練習をしようか!」


この日は浄化クリーンの練習をした。

火魔法は何かあったら対処できないかもしれないので・・・。

体を洗い流すイメージを浮かべて心の中で浄化クリーンと唱えると、上から下まで洗われる感覚があった。

身綺麗で違いが分かりにくかったので、腕をまくり、土で汚してから再度唱えると、見事にきれいになっていた。

ロゼも、ルバークにかけてもらった感覚が残っていたのか、あっさりと習得していた。


鑑定でそれぞれ見ると、無属性魔法がスキルに追加されていた。

こんなに簡単に魔法って覚えられるものなのだろうか?


何度か、魔法を使っているとロゼの魔力が無くなった。

昨日とは違い、気持ち悪い感じはないらしい。

暇になったので、裏庭を一周回って帰ることにした。


「ロゼ、行くよ!」と手を握って、歩き出す。

ロデオの小屋の陰には、荷車があった。

もしかしたら、ルバークが街に行く際に荷物を積んでいくためのものかもしれない。

マジックバックは珍しいって言ってたしなぁ。


ぐるっと反時計回りに巡ると、馬小屋の反対側の岩場に辿り着いた。

「これは何だろうねぇ~。」

大きな岩がゴロゴロと無造作に積んである。

あまりに不安定に積まれているので、一旦アイテムボックスに収納して積みなおそうとした。

ある程度、収納したところで気がついた。


これは露天風呂じゃないだろうか・・・


夢中で岩石をすべて収納すると、全貌が見えた。

ゴツゴツとした岩で縁取られた趣のある風呂だった。

すぐさま浴槽に浄化クリーンを唱える。

ひび割れが底の面にいくつかあったが、補修すれば十分使えそうだった。


「シラクモ、また接着剤を作ってもらってもいいかな?」

両足をあげてコクリと頷いている。

「ボクも手伝うよ~。コップとお水もってくるね~。」と家の中に走って行ってしまった。


ちょうどお昼くらいの時間だったので、ロゼを追うように家に戻った。



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