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2.女になった時の事とか

基本的に勢いとTS萌えが激しい時に書いているので、その時の勢いによって文章量が微妙に変わります。

あと、誤字がだいぶひどいことになっている可能性があります。


 萩本凛は元男である。

 現在それなりの理解を受けられた急性性別転換病、通称TS病思春期の12~18歳の若者にのみかかる謎の病気である。

 俺がこの病気にかかったのは中学2年の冬。中三になる少し前の時の事。

 最近調子が悪く、体調が悪いと言うことで病院に行くとものの見事にTS病と診断された。

 それから数日の入院をしているとだんだんと自分の体が女になっていくのを感じ、酷い気持ち悪さと共に周囲を拒絶した。

 変化が見られ始め1週間。

 完全に女の体になっていた。

 

 ネットの記事で一度見たことがあるが、TS病にかかった人間の8割近くがその性別の平均容姿より高いと言うもので、俺もその例外なく少し綺麗な少女になっていた。

 病状も安定してきたところで俺は退院。

 2カ月ほど部屋に閉じこもった。

 部屋から部屋の前に置かれた食事とお手洗い以外で出た理由とすれば月のアレが来たからだ。

 性知識がまだ弱い中学生の俺は完全にパニックに陥り、母に助けを求め、それを拒絶することなく、受け止めてくれた母には完全に頭が上がらない。

 それが、まぁ、反抗期を卒業した理由だったりする。

 それからと言うもの、女としての行動、言葉遣い、気を付けなければならないことや、花嫁修業と言わんばかりに料理、掃除、洗濯、挙句の果てには家計簿のつけ方を学んだ。

 あ、父は娘が出来たと大喜び。

 完全に空気を読んでないレベルで大喜び。

 若い頃の母さんによく似ていると言いながら、女子の制服を着てくれと懇願する父の姿には唖然とした。そんなんでいいのか一家の大黒柱。

 



 と、言った感じで女子力が上がった俺だが、顔立ちはどちらかと言うと中性的。

 髪が長いと美少女らしく、短めだと美少年。

 美少年と言ってもどうにも女子が男の格好をしている感は否めない感じであったが、男と言えばかろうじて納得できるレベルであった。

 よくある女子高で執事喫茶をやるあの感覚である。

 元男的にこの長い髪は異様に重く、普通に切りたいところなのだが父が、TS病の経過的に急速的に伸びた髪を切ることを断固として反対し、それなりのお値段するウイッグを装備してそれで勘弁してくれと言うことになった。

 それでも髪の重さって変わらないんですよハイ。

 余計重くなった感がしつつも、せっかく買ってもらったものなのだからと日々手入れをして使っている。

 故に、ウイッグ外すと無駄に長い髪が背中の半分までかかるのだ。

 元もと父にの黒髪が母にの栗色になったことで、何と言うか派手感がぬぐえない。個人的にこの顔には似合っていると思うが、個人的には見慣れた黒髪ショートを貫きたいところである。

 高校もTS病患者に対して耐性がある、と言うかメンタル面を気遣う要素の多い学校を選び、保険医や体育教師がTS病を経験した人と言うことでとても驚いた記憶がある。

 俺が通っている私立海星高校は、女子用の学ランやスラックスがあったりするが、母の「女として生きていくのだからスカートとか慣れて起きなさい。後、お父さんが煩いから」と言う理由で、女子制服を着ている。スカートは限界ぎりぎりまで伸ばしてひざ下まで丈があるようにした。


 つまり何が言いたいか。

 女の道を進み始めているが、雅人先輩にはいまだに気づかれていない様子。

 今後の生活のなんやかんやを取り除くため極力ばれないようにしなければならないと言うことだ。

 小母さん、ちゃんと伝えておきましょうや。

 

 そう言えば、言われて唐突に引っ越してきたが父はどういった反応なのだろうか。

 毎朝娘の作った味噌汁を飲まないと元気に家を出れないと言っているあの父である。

 すこし不安に思い、ケータイを開くと父から着信12件メール8件きていた。 

 …母さんに父が暴走していることをメールし、それに制裁を加えてくると返事があったので良しとしよう。


 

 就寝の際はウイッグを外さないといけないので風呂上りからはかぶらない状況になるので風呂に入る時間は極力遅くに入ることにした。

 朝起きてからは、バレないように身支度をするため、手慣れた手つきで髪を巻き、ネットを被り、ウイッグを装備する。

 顔を洗い、口を濯ぎ部屋着のジャージのまま着替える。

 朝食を用意し、先輩の分はラップをかけて冷蔵庫へ。

 小母さん曰く、非常に寝起きが悪いらしく、学校があるとき以外は昼少し前くらいに起きるのが常らしい。

 今日もおそらくその流れなのだろうと、思いながら身支度を整え、家をでた。




「凛、おはよ!」

「おはよう、彩希」

 午前9時30分

 駅前の待ち合わせによく利用されるところで集合し、高校2年になる前に遊びつくそうと提案されたのだ。

 このハイテンションガール天野彩希あまの さきは高校入学直前にTS病に発症。元々女子の格好が大好きな少年だったらしくこの性を満足していると言う。

 おかげで、ファッション等の女子力はとても高く、日々を楽しみすでに彼氏がいると言う猛者である。

 ちなみにTS病にかかった人と付き合ったり、結婚した場合非常に破局率が低いと言う。前の性の相手と言うことでどうしたいか、どうして欲しいかが比較的理解されやすいとか。

「最初、どこ行く?」

「任せる」

「それじゃ、凛を着せ替え人形にしよっかな~あの時のまだ使ってないし」

「いいよ、勝負は勝負だから」

 以前古文の小テストで賭けをして点数が高かった方が行き過ぎない程度で一つ命令することができると言うもの。

 現在の戦歴12勝1敗3引。

 そうと決まればレッツゴー!と言うことで、連れて行かれたのは駅から少し歩いたところにある服屋。

 完全に彩希の趣味全開のフリル満載だったり、テディベアなどのぬいぐるみなどが置かれるファンシーな感じの所であった。

 入口で思わず拒絶反応を起こすがそんな事お構いなしに連れ入れるのがこの彩希と言う完全な美少女である。

「お姉、凛連れてきたよ~」

「へえ」

 彩希を大人しくさせて10歳ぐらい歳を取らせたらこうなるのだろうと言った感じの落ち着いた風貌の女性が現れる。

「それ、取りなさい」

 頭に指を指され、そう指摘される。

 …あるぇ、彩希には約一年バレなかったんだけどな。

「何言ってるのお姉?」

「ウイッグよ、彼女」

「…凛、剥げてるの!?」

「違うよ」

 そう言って冷静に流しつつ、スッと出されるスタンドにネットとウイッグを置き、止めてた髪のピンを外す。

「合格ゥ!」

「なにが」

 ただ髪を下しただけなのに、それを見てやや無表情のまま親指を立てて大きな声でそう叫ぶ。

「お、お姉的美少女メーターが上限振り切った…だと!?」「あれは店長のルックス、髪、体系、声などの様々な審査を潜り抜けたものを見た時に発動されるボイス『合格ゥ!』だ!私も久々に聴いたわ」「確かに完全なる美少女よ」「メイド服、ゴスロリ、白ロリアレンジもいいかもしれないわ…」

 だからなんだそれは。

「ね、ねぇこ、これ着ない?お、御姉さんお小遣いあげちゃうよ?」

 完全に不審者である。

「大丈夫だよお姉、今日は凛を着せ替え人形にする予定だったから」

「でかした彩希!」

 なんなんだよ、このノリは。

「て、店長!この子の採寸させてください!」

「断る私がやるのだ!」

「そ、そんな…」

「だが、その数値は提供しよう」

「よっしゃっ!」

 彩希姉と店員さん暴走しすぎです。

「あ、あの拒否権は」

「「ない」」

 

 獲物を狩るような目で見てくるこの集団を前に何も言えず只々着せ替え人形になった。

 ナースにメイド服にバニー?スク水ゴスロリ、何かのアニメの制服…etc

 なにか大事なものを失った気がする。

 あの、そんなに服を押し付けられても持ち帰れませんから

 え、メイド服だけでも?嫌です。

 

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