1.突然の同居
はじめまして、もしくはこんにちは。
つい最近NLを書いていたけどなんか話がうまくまとまって書けない。
そうだTSを書こう!と言うのがこの作品です。
エタる可能性がとても高いので期待はしないでください
いつもと変わらない昼食の時間。
「雅也くん覚える?雅也くんがそっちの方に大学進学するらしくてね、あんたも一人暮らししたいとか言ってたじゃない?一度は親のいない生活の辛さを知るいい機会だからちょっと行ってきなさい」
と言われ、春休み終了2日前、俺は突然引っ越しを強いられた。
確かに一人暮らしをしたいとは言った。大体の男子高校生は親のあーだこーだ言って来るのがうっとおしくて家の中に居るのが苦痛と感じたことは一度や二度あると思う。
俺もその一人で反抗期時代そんなことを考えて親に愚痴ったことがあったが、今は十二分に親に感謝し成績をそれなりに良いものを取り、家事等を手伝っていたはずなのだが、突然の引っ越せ発言である。
家事はそれなりに覚えたし部活は家庭科部(男女比1:5)だ。生活能力がないわけではない。取りあえず小遣いも少しアップしてくれると言うことで了承し、引っ越しをした。
引っ越し先は駅から歩いて5分程度の3LDK。最近できた高級マンションだった。
足を延ばせる風呂がありトイレと浴室は別、だいたいの家電もそろっていて、テレビは42インチと言う家電量販店でしか見たことない様なサイズで圧倒され続ける。
自分の部屋(約7畳)も与えられた。
元の自分の部屋は5畳だったのでかなり広く感じる。
かと言って部屋には勉強机と本棚、クローゼットにベットとソファを置くとそれなりに埋まる。
ダンボールから衣類を取り出すと、チャイムが鳴り、無駄にセキュリティーのある部屋らしく、来客の見えるモニターがあった。
「どちら様ですか」
『あー、近衛雅也』
「あ、はい開けます」
チャイムがロビー。指紋認証にIC入りのキー、どこの高級マンションだここと改めて思いつつ、開ける。
1分もすると件の人が現れる。
「同居人、凛か」
「正解ですよ、雅也先輩」
小学4年の時に引っ越した2つ上の幼馴染は何故だか痩せていた。
「あの、そこ俺のベットなんですけど」
「疲れた、俺のベットまだ来てない」
…流れるように服を脱ぎ散らかしTシャツにパンツ一と言うラフすぎる格好になるとエアコンを操作し、初春でも暖かく感じる温度にしたうえで俺のベットに伏せた。
「敷布団はありますよね」
「固い」
「先輩の部屋ダンボールが積み上げられてるんですが」
「片付けといて」
「その位ご自分で---」
「家賃出すの俺、やって」
「…はい」
ベットに伏せた状態でさらっと、とんでもないことを言い始めるのはこの人。
まぁ、こんな立派過ぎるマンションに住むのだから大した文句がある訳でもないのでいいけど。
一応、タオルケットを上から腹のあたりにかけ、先輩の部屋に移動。
…やはりあるのは大量のダンボール軍。
長い物からベーシックな四角いものまで色々。
…長いダンボールには組み立て式のカラーボックスがあったり、素人にこれを組み立てろと?と疑問に思うクローゼットやその他etc.
この流れだと多分俺が先輩のベット組立をやらされるのだろう。
4時間ほどが経ち、そろそろ腹が減ってきたと思いながら一通り荷物を片付け終えると、
「晩飯用意しろ」
そう言って渡されるのは一枚のクレジットカード。なんか色が黒いんですが。
「あの、これ」
「0343。和食」
そう言って、再び先輩はベットへ向かった。
これは、このクレジットカードで買い出しをして俺に夕食を作れと言うのだろうか。
取りあえずこの人が亭主関白だと言うことが分かった。
将来奥さんになる人大変だぞ、これ。
「先輩、できましたよ」
半目開いてボーっとリビングのテーブルに座っている先輩の前に料理を置く。
和食と言われたので簡単な鍋にした。
この人は生活能力がほぼ皆無な亭主関白と言うことを感じ取ったので、こういうタイプ、自分の好きなものしか食べない場合が多いので強制的に食べさせるため、白菜と豚肉を交互に挟んだミルフィーユ状態の物を鍋に敷き詰め、少し濃いめに作った出しを具が半分浸かる程度に入れたものを用意。
これによって肉を取ろうにも必然的に白菜を取るようにした鍋なのである。
白菜等、野菜は水分の塊の様なものなので加熱するとそれなりに水分が出てくるのでだしの水分量は少なくても問題ないのだ。
「…いただきます」
「作ってからなんですが先輩好き嫌いありますか?」
「ない、けど酢豚とかにパイナップルが入っているのは許せない」
あー自分もです。
と同感しながら、食材に好き嫌いがないと言うことで一安心。
「こんな味付けで大丈夫ですか?」
「大丈夫」
…やや薄味で問題なしと。
取りあえず食生活にある程度、道が見えたので良しとしよう。
ガスや水道が既に通ってるのは助かった。
夕食後、洗物や風呂の湯貯め、等をし終え先輩を風呂場に叩きこんだ直後、ケータイが鳴った。
『もしもし、凛ちゃん?』
「はい、そうですが…」
『雅也母の瑞樹です』
「ああ、お久しぶりです」
この暴君の母だと言うことが判明。
とても久しぶりである。確かかなりおっとりとした感じの人だったはず。
『あの、雅也と突然同居なんてさせちゃってごめんなさいね』
「いえいえ、こんな立派な所に住まわせてもらっているんですから、文句なんてないですよ」
『でも、その雅也私が甘やかしちゃったせいで生活能力が皆無で迷惑かけちゃってるでしょ?』
「あーすでに露見されてるので問題ないです」
『本当、ごめんなさい。ちょうど頼れるのが凛ちゃんしかいなかったのよ、冴子から炊事洗濯掃除とかバッチリだって聞いたから…』
犯人母か!
あれか、だから若干小遣いアップしたのか!?
「まあ、とりあえずどうにかなりそうなので大丈夫です」
『本当にごめんなさいね、凛ちゃん花のjkなのに…って、あ。雅也に凛ちゃんが女の子だって言うの忘れてたわ』
「お、小母さん?」
『大丈夫?襲われてない?』
「男捨て切れてないのでウイッグかぶってどうにか男には見えていると思いますが」
『…頑張って』
「はい」
その後しばらく会話をし、先輩に服を用意しろとの命令が入ったので通話を切った。
そう言えば出し忘れていた。
何故だろう、このサイズの大きい子供の世話をしている感覚は。
この作品の今のところのコンセプトは
“TSして女としての生活が慣れ始めたけど恋愛が今一分からない主人公を生活能力0の大学性が落す”
と言う物になっています。
亀更新かつ、エタる可能性大ですがそれでもいい方はよろしくお願いします。