1章-3
俺は激しい運動の影響でその場から動けず休憩していた
「このくらいで、だらしないやつだな」
「銃持ってたとか聞いてないぞ」
「お前だって盾に変えてたじゃないか」
「そうだ、J.W、俺もとっさにやったけどあれはなんだったんだ?」
「あれは独立型二重展開器だ。君が持っている傘は刀にもなるし盾にもなる、つまり創造が二回可能ということだ」
「颯馬のは違うのか?」
「彼は通常の二重展開だよ。破魔器を複数個持ち武器数を増やすんだよ。かなり創造力が必要で人は二個が限界と言われているんだよね」
「そうなのか…まぁ俺の破魔器は優秀で颯馬は図々しいってことだな」
「まだ俺を侮辱するか」
颯馬は俺の顔すれすれで剣を突き刺した。
「俺を殺す気か!」
俺は飛び起き、颯馬から距離をとった
「次侮辱したら殺すぞ」
「まぁまぁ二人とも落ち着きなよ、君は颯馬には足元にも及ばないから喧嘩売るのはやめときな」
「これからだこれから」
「お前に負けるくらいならまだ死んだ方がましだ」
颯馬は鋭い眼光で俺を睨み付けてきた
「ところで、今さらだが君の名前をまだ聞いてなかったね。名をなんというんだい?」
「俺か?俺は貭霧伸弥だ」
「ふーん、たちきりしんや君か…伸弥でいいね」
「なんとでもよんでくれていいぜ」
「俺はお前の名など呼ばん。口が汚れる」
「名前呼ぶだけで口が汚れるってなんだよ、それただの悪口だぞ」
「さて、伸弥くん、君をここに連れてきたのには……」
「どうした?続きいってくれないと気になるじゃないか」
「いや、それはまたあとにしよう。どうやら歓迎しない来客が来たようだ」
J.Wがそういい、道場の窓に目を向けた瞬間その窓が木っ端微塵に粉砕し、そこから一人の黒い浴衣を着た男が道場の中に飛び込んできた
「お邪魔するよ?」
男はニコッと笑うと俺の方を向いた。
その男は俺のクラスメイトを惨殺したあの男だった。




