1章-1
「ようこそ、破魔使い育成センターへ!僕は破魔器作りで有名なあのジョナ・ワトソンだよ!めんどくさいからJ.W.って呼んでね♪」
俺が連れてこられたのは小さな道場だった。 そして、その道場の隅っこに小さなデスク机と椅子がおかれてありそこに、いかにもうさんくさい金髪のちょっと老けた外国人が座っていた
「なにポカンとしてるの?もしかして僕のこと知らないの!あれま、君は今まで何を学んできたんだ…」
「あんたのことなんか誰も知らないよ、それよりこいつはあの現場の唯一の生き残りだ。どうする?」
男子に言われたJ.Wは少し寂しそうな顔をしたあと俺の方を向き机を飛び越し俺の目の前に迫ってきた
「うーん…そうだな~…多分、いけるんじゃないかな、君には…」
J.Wは無遠慮に俺の体を触り眺められた
「な、なに?」
「うん!これをあげよう」
そういうとJ.Wは俺から一歩遠退くと手から傘を出した、俺に差し出してきた
「あげるよ!」
「ど、どうも…」
「傘なんてかさばるじゃないか」
「そんなこというなよ!君は突如雨が降ってきて傘がないときどうする?濡れるだろ?でも本当は濡れたくない…この子はいつも傘を持つ状態になるからいつ雨が降ってきても濡れないんだよ!」
「…すまん、意味がわからん」
「これ、普通の傘ですか?なんか異様な気配が」
「ほう!それに気づくとはなかなかやるな、それは破魔器といって悪魔系統の者を負傷させられる唯一の道具だ、使い方は簡単。傘に変化してほしい形を想像するのだ、そうすれば傘はその想像した形に変化してくれる、颯馬やってごらん」
そうまと呼ばれた男は気だるそうに俺の目の前に来るとおもむろにシャーペンを取り出した
「展開!」
シャーペンは一瞬光ると刀に変化していた
「な!これは…?」
「これが破魔器、普段は悪魔にばれないように日用品になっている、しかし創造力をあげ展開といえば悪魔を倒す武器になるというわけだ」
「す、すげえ…」
「ただし、これには問題点がある。一度破魔器として覚醒させるとその日用品はその形以外には例外を除き変化させることはできない」
「そうなのか…これがあればクラスメイトを殺したあいつを殺せるのか?」
「さあ、それは君の実力次第だ」
J.Wはニコッと笑うと再びデスクに戻った
「ほら、さっさと想像してつくっちまえ」
「うん…あいつらを殺せるなら……
展開!」
おれの握っていた傘がすごい光を放ち熱を持ち出した




