助け合うというのはこういうこと⑬
「お兄のバカ、いいでしょ美佳さんに抱きつくくらい。嫉妬なんて見苦しい……」
愛美さんが小声で何かをブツブツと呟いてるのは正直困る。
こういうのはほうっておけない性格のせいだ。
うーん……
よし、決めた。
「それじゃ、また愛美さんと二人でどこか遊びに行きませんか?」
耳打ちでそう言うと、愛美さんが嬉しそうに微笑む。
「よーし、そうと決まれば今からはちゃんとお兄と美佳さんのデートの会議だー」
そうテンションを上げながら言ってくれる。
よかったー。
大丈夫みたいだね。
よし、私も話しに混ざるぞー。
そして私たちは少し遅くまで話しこんだ。
「真っ暗ー」
校舎から出た途端に愛美さんがそう言うのも無理はなく、今は外は星空が見えるくらい真っ暗だ。
「綺麗だね」
星空を見ていたらいつもそう思う。
三人でのんびりと帰路につく。
「でもよかったよ、お兄と美佳さんのデートプランができてね」
「そうだね」
「まあな」
そうあの時間でなんとかデートプランが完成した。
そのデートプランとは少しありきたりのものだけど、それだけに楽しみもたくさんある。
まず、二人でお互いの服を見に行って、お互いの服を着せ替えて次にゲーセンに向かい、二人で少しのゲームとプリクラを仲良くとったりする。
そしてその後お昼には二人で交互に料理を少し食べさしあいながら食後のデザートは二人でパフェを食べる。
というのが一応のプランで、監視のために愛美さんも少し遠まわしに見ていてくれるので正直心強いと思う。
私はデートなんていうものの経験はギャルゲーの中でしかしたことがないので、三次元のデートというものがどういうものなのかわかっていない。
そのことを二人に話すと驚いた顔をされた。
あ、オタクだということは言ってないんだけどね。
あ、ちょうど話題になりそう。
「でも、本当に意外でした。」
「何がですか?」
「美佳さんが誰ともお付き合いとかしたことないなんて」
「そんなにですか?」
「うん、だって美佳さんって綺麗で言葉使いや仕草までほとんど完璧なのにモテないってことはないのに」
「うーん……」
そう言われて中学時代の頃を思い出す。
中学の頃は誰にでも話しかけるたびに騒がれていたような気がする。
それになんだかさけられていたような……
「あ、なんか見つけたぞ」
そんなことを考えていた私に対して今まで携帯をいじっていた雅人君が声をかけてくれる。
「どうしたのお兄?」
「いや、美佳の名前で検索してみたらなんかでてきた。」
そう言って見せてくれたのは、私のファンサイトだった。
なにこれ?
そしてその存在を知らない私は首をかしげるばかりで、それを見ていた二人は笑いだした。
私にファンがいたからって笑うことないじゃない。
そう思って私は口をとがらせた。




