助け合うというのはこういうこと⑦
「お口にあって何よりです」
そう微笑ましい姿を見て言うと、愛美さんが驚く。
「これって、美佳さんが作ったものなんですか?」
「うん」
「すごい、私なんてお母さんに作ってもらってるのに……」
そして自分のお弁当と比べて少し残念そうにしていた。
そんな残念なことじゃないと思う。
私なんてお弁当を作ってもらったのは、幼稚園の遠足のときまでだった。
だからそうやってお母さんのご飯を食べるのはありがたいことだっていうのを知っておいたほうがいいよ。
なんてことを少し考えていると、どこかに行っていた、お弁当を落とした雅人君が戻ってきた。
「大漁ー」
そう言いながら、手には菓子パンやおにぎりがのっている。
それを見ていいなーと思う。
やっぱり学生というのは学食とかに行って何かを食べるのもいいものだと思う。
それにそういうところではときたまにドジっ子属性をもった女の子が料理を落としてしまうようなイベントが起こるはず、そうなったからには私がその子を助けないといけないのだ。
ということで明日は少し学食でも覗いてみようかなと思う。
あ、時間があればだけど……
そんなことをふと思っていると、こちらに菓子パンが二つ飛んでくる。
慌てて私と愛美さんはそれをキャッチする。
「ほい、お前らにも差し入れ」
どうやら買いすぎたのかわからないけれどもらえるらしい。
久しぶりに食べるのいいよね。
私は一通りお弁当を食べ終えると、そのもらった菓子パンにかじりついた。
うーん、美味しい。
この菓子パン、まぁ、メロンパンなんだけど、中にクリームが入っているらしく、絶妙な感じの甘さで美味しい。
それにクリームが以外にたっぷりなため、口から溢れそう。
そう考えながらもふもふと食べていると口の端にクリームがつく。
あ、もったいない。
このまま舐めとっちゃおう。
少し舌をだしてそれをペロリと舐める。
そんなことを何回を繰り返しながら食べ終えると、目の前に顔を真っ赤にした愛美さんが出来上がるという奇妙なことがおこった。
何かしたのかな?
そう無自覚でかなり危ういエロさを醸し出していたのを知らない私は天然と言われても仕方ない。
だけどただ私は愛美さんを見ても疑問に思うばかりだった。




