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少しのラブとただのオタクとそんなラブコメ  作者: 美海秋
これが私の初めての体験
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突然のデート計画⑪

二人で生徒会室に入って近くの席に座る。

「そういえば話しなんだけどさ」

「はい」

昨日のメールのことだろうか?

そう考えていると雅人君は少し頭をポリポリとかいてから話しだす。

「実はさ、あの次のデートの時に着ていく服をどうしようかと考えててさ。」

そして顔を真っ赤にしてそんなことを言われて、正直戸惑う。

だって、男の子なんだけど可愛いんだもん。

それにこんなに一生懸命に考えているのはすごいと思う。

それも自分のために……

私は自分でもわかっている通り、自分のことを二の次に考えてしまうことがある。

というよりもいつもそうだ。

だから、こうやって頼み事の範囲なら私の気持ちに少しは素直になってもいいだろうか?

心の中でギュッと自分を確かめるようにして抱きしめると、雅人君に笑顔で頷く。

「よし、それなら今日の放課後いいか?」

雅人君はそれだけを言うと、今度は自分の席に座って生徒会の仕事をやり始めた。

私も同じようにして仕事に取り組む。

なんだかこの空気も少しいいなー。

二人のペンの音がホームルームまでの間せわしなく動いて、予鈴とともに別れて教室に向かった。

そして本日も授業は滞りなく進む。

そしてそのまま放課後となった。

事前に待ち合わせの場所をお昼休みの仕事の時間で決めていたので、早速家に少し急いで着替えて帰ると素早く服を脱いだ。

どんな服を着ていこう?

うーん……

やっぱり雅人君にデートの服装のことを知ってもらうなら、私もそういう服装で行ったほうがいいのかな?

でも、それはそれでなんだか私が雅人君とデートをするような?

うーん……

深く考えてもダメだよね。

ここは先日買ったワンピースにまた袖をとおそうかな。

自分でそう決めてあの時買っていた服に着替えると少し急いで外に出かけた。

昨日の屋台のあった場所にて待ち合わせをした、私と雅人君は二人で雅人君の家に向かう。

ちなみに今の雅人君は美少女モードなので横を歩いているだけでテンションが上がる。

それに着ている服がミニスカートに薄手のポロシャツそしてニーソとくれば、私の鼻から流血がおきてもおかしくはない。

ああ、可愛い。

慣れていないためかスカートがめくれるのをなんとか我慢しているところとかが私のツボにはいる。

なんという可愛さなの……

これを抱きしめていいの?

やっちゃっていいのー?

頭の中で自分と戦いながら私はただ雅人君の姿を後ろで眺めながら歩いていた。

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