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もう飛ぶまいぞこの蝶々
昼も夜も休みなく飛び回っては
心を惑わす罪作りな愛の蝶々
もう許されまいぞ
身を飾る羽は取り上げられた
美しい宝石も花びらも必要ない
恋にうつつを抜かすなかれ
泣く暇も、自由な時間も必要ない
ダンスの変わりに走り回って
蟻のように働くがよい
もう飛ぶまいぞ愛の蝶々よ
昼も夜も関係ない
愛の日々は終わりを告げた
さあ突き進め
誇りのために、自分のために
モーツァルト作 『フィガロの結婚』より ~もう飛ぶまいぞこの蝶々~