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恋の悩みを知る君は  作者: 来栖ゆき
4章 誰も寝てはならぬ
30/48

◆◇◆

誰も寝てはならぬ

誰も寝てはならぬ

愛しい我が君、あなたでさえも


冷たいこの部屋でただ一人

愛と希望に瞬く星を眺めておいで



わたしの秘密は誰も知らない

けれど夜明けとともに

朝が目覚めるその瞬間に

わたしはその唇に告げよう


わたしの口づけが夜の終わりを迎え

あなたはわたしのものとなる



さあ、夜よ去れ、星よ沈め


夜が明ければあなたはわたしのものとなる

わたしは勝つ、必ず勝つのだ






プッチーニ作 『トゥーランドット』より ~誰も寝てはならぬ~

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