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【完結】工学系女子シリーズ(異世界・恋愛、仕事)

【工学系女子シリーズ⑩-2】勇者の隣に立つ夜~告白の花束~(フェリア×レオン、セレスティア×エルドリック、リシェラ×アルヴェルト)

作者: コフク
掲載日:2026/04/05

「レオン・クライン。この王国の勇者として、ここに認める」

 王が名を呼び、レオンが一歩前へ出る。

 謁見の間に拍手が広がった。


 少し離れたところでそれを見ていたフェリア・ブラントは、息をするのを忘れそうになった。

(……レオンが、とうとう勇者になった)

 幼いころから勇者になると言い続けてきたレオンの隣で、銃職人として一緒に走ってきた。ずっと遠いと思っていた夢を、本当に叶えてしまった。

 嬉しい。けれど、こうして国王や沢山の人の前に立つ彼を見ると、思っていた以上に重い。言葉にしにくい熱い感情が混ざる。


 フェリアが工学学院に入って、もうすぐ三年目になろうとする春の初め。

 勇者の正式認定は、王都の謁見の間で静かに行われた。


 そして、この後は祝賀舞踏会が開かれる。

 それを告げられたのは、ほんの一か月前のことだった。


 ◇ ◇ ◇


 その日、王都騎士団の射撃練習場にいたレオンの元へ、王宮の使いがやってきた。認定式の日程と、その後に舞踏会があることを、告げられる。


「勇者のパートナーは、どなたがご参加されますか」

 レオンが振り返った。そこにいたフェリアに、視線がまっすぐ向いている。

「……私?」

「決まってる。いつだって僕の隣は、フェリアのものだよ」

 甘い、微笑み――でも、フェリアの頭の中は、それどころではない。

一気に混乱した。

「無理」

 即答だった。

 レオンが、悲しそうな顔をして、フェリアの手を握る。

「……駄目?」

「だってドレス、どうするの?」

 レオンがフェリアの手を握ったのと反対の手で頭を掻く。

「礼装は用意できる。でも、ドレスは……どこで、どう頼むのかな」


「ああ、そちらは、ご心配いりません」

 使いの男が、もう一通の書状を取り出し、読み上げる。

「勇者と、勇者の隣に立つ方に、こちらで当日の装いをご用意いたします。

よろしければ、お受け取りいただけますか――」

 差出人は、エルドリックとセレスティア王女だった。

 レオンのライバルとして戦い、今は彼らなりの形で前へ進んでいる二人からの書状だ。


「いかがでしょう?」

 使いの言葉に、フェリアはレオンを見た。レオンもフェリアを見る。

「……ありがたい。ぜひお願いします」

 レオンがそう言う。

 フェリアも、こくこくとうなずいた。


 レオンが、ほっとした顔をした。

「次の機会には、僕が用意したいな……」

 フェリアは聞こえなかったふりをして、少しだけ目を逸らす。

(次の機会って、そんなことを考える余裕、まだない。でも、任せられるのは、嬉しい)

 心が少し、ほわっとした。


 フェリアは寮に戻ってから、同室のマレナにその話をした。

 その後、マレナと、ノエラも舞踏会に参加することになって、ダンスは学院で一緒に練習できることになった。


 ◇ ◇ ◇


 認定式と舞踏会の当日。フェリアとレオンは、認定式よりだいぶ早い時間に王宮に呼ばれた。

 二人を出迎えたのは、セレスティアだった。

「ここからはいったん別行動よ。二人それぞれ、きちんと支度してもらうから」

 フェリアはセレスティアと侍女に連れて行かれ、支度用の客室へ入る。

 部屋の正面に飾られていたドレスは、深い赤と金色だった。


 フェリアはしばらく何も言えなかった。

「どうかしら? 気に入らなかった?」

 セレスティアが少しだけ不安そうに、フェリアの表情を追う。

「いえ、華やかすぎて……私が着て良いのかなと」

 近づいて、布を撫でようとして、手を止める。

 工房で毎日銃を触る手には、煤が付いていた。

「今夜の主役ですもの。一番華やかで良いのよ。ドレスに負けないくらい綺麗にするから」

 セレスティアはそう言って、後ろの侍女たちに目配せした。

 

(今夜だけは違う。これは、レオンの隣に立つための姿だ)

 フェリアは背筋を伸ばす。


 それから――フェリアは浴室へ連れて行かれて磨かれた。取れないのではと思っていた煤も落ち、爪の先まで磨き上げられる。無造作にまとめられていただけの髪も洗い直してきちんと結い上げられ、ほとんどしたことのない化粧も施され、ドレスを着せられた。


 そこまできて、セレスティアが戻ってくる。

「じゃあ、これも」

 セレスティアが、首元に大きな宝石のついたネックレスをつけ、イヤリングも整えてくれた。

「ドレスは赤だけど、ネックレスは青い石も入った物にしたわ。彼の目の色でしょう?」


 鏡の前に立ち、フェリアは言葉を失った。

 自分ではないような、可愛らしい淑女がそこにいた。

 隣で、セレスティアが満足そうに微笑む。


「王都の流行を知っているこの私が揃えたのよ。今夜一番綺麗なのは、間違いなくあなた。自信を持って」

 そう言って、セレスティアが魔法をかける真似をする。

 フェリアはそれを見て、やっと少し笑った。


「じゃあ、行きましょう」

 セレスティアが部屋を出ようとしたとき、フェリアが荷物を置いていた場所へ戻る。

「ちょっと、お守りを持った。……これで、大丈夫」

 小さく呟き、そして、客室を出た。


 ◇ ◇ ◇


 レオンは王宮の入口でフェリアを待っていた。

 礼装に着替え、珍しく少し緊張した顔をしている。


 そこへ、フェリアが現れた。

 深い赤のドレス。髪を上げて、細い首筋が出ている。


 レオンは一瞬、言葉が出なかった。

「……どう?」

 フェリアが少しだけ不安そうに聞く。

「なんで黙ってるの?」

「……綺麗だと思って」

 フェリアがほっとした顔をした。

 それから前を向く。

「……行こう」

「うん」


 ◇ ◇ ◇


 フェリアとレオンが王城の会場入口まで来たところで、問題が起きた。


 正装の騎士が一礼しつつ言う。

「武器の確認をいたします」

「やっぱり駄目か……」

 フェリアは無表情のまま呟く。


「え、持ってきたの」

「お守りとして」

 横にいたレオンが思わず額に手を当てた。

「どこに」

 フェリアは何も言わず、少しだけ裾を上げた。ガーターベルトに刺さった小銃がちらりと見えた。

 レオンが一瞬黙る。騎士も黙る。傍にいたセレスティアは口元を押さえた。

「……いつの間に」

 騎士が、手を出した。


 フェリアは小型銃を抜き、ふいに動きを止めた。

「待って」

 その声は低く、短かった。

 レオンの表情が変わる。

 フェリアの視線の先を追うより早く、彼女は身体を半歩ずらして銃口を上げた。

 乾いた一発が、舞踏会前の廊下に鋭く響く。


「ぎゃ」

 少し離れた回廊の柱陰で、小さな悲鳴が上がった。

 黒衣の男が手を押さえて膝をつく。短剣が石床へ落ちた。

「刺客!」

 騎士が叫び、周囲が一気に動く。数人の騎士が駆け出し、男を取り押さえる。


 フェリアは表情一つ変えずに銃を下ろした。

「……親指撃っといた」

 呆然としていた入口の騎士が、思わず聞き返す。

「親指?」

「武器、握れないように」


 レオンが小さく息を吐いた。

「この中で、銃の腕は一番だから」

 その補足に、余計に周囲が静まる。

 セレスティアが半ばあきれ、半ば感心したように言う。

「舞踏会の入口でやることじゃないけど、判断は合ってる」


 騎士がまだ緊張の抜けない顔で、レオンへ向き直った。

「し、失礼しました。勇者殿の護衛の方でしたか」

 レオンはその問いに、フェリアから視線を逸らさず、言う。

「……いえ」

 ほんの一拍置いてから、続けた。

「パートナーです」

 フェリアが下を向く。

「……そういうの、急に言う」

 小さく呟く声は、たぶんレオンにしか聞こえない。

 若い騎士は慌てて背筋を伸ばした。

「も、申し訳ありません! ただ……銃は、お預かりします」

 フェリアはようやく、小型銃を名残惜しそうに騎士へ差し出した。


 レオンはまだ少しだけ赤いまま、フェリアの手を取る。

 フェリアは何も言えず、少しだけ視線を逸らした。


 ◇ ◇ ◇


 認定式のため一時離れた後、レオンがまたフェリアの元へ戻って来た。


 レオンはふと、思い出したように周囲を見渡し、小声で言う。

「……ところで、お兄さんは?」

「来てない」

 フェリアが答える前に、舞踏会の護衛のため近くにいた騎士団長アルヴェルトがふっと笑った。

「勇者モデルの注文対応で、舞踏会どころではないようだな」

 フェリアは一瞬だけ真顔になった。

「また?」

「それは……舞踏会より大事だ」

 レオンも頷く。

 フェリアは少しだけ遠い目をした。

「明日から、たぶん地獄だね」

「今日は忘れて」

「……うん」


 王城の大広間へ続く扉の前まで来たところで、レオンが少しだけ立ち止まる。

「フェリア」

「なに」

 レオンは、少しだけぎこちなく、片腕を差し出した。

 フェリアもほんの少し頬を赤くしながら、レオンの腕に自分の腕をそっと絡めた。

 その感触に、レオンの方も少しだけ息を止めた。


 扉の向こうでは、舞踏会の音楽と人々の話し声が重なっている。もう一歩進めば、華やかな灯りの中だ。


 レオンがぽつりと呟いた。

「……勇者になってよかったな」

「え?」

 フェリアがきょとんと顔を上げる。

 レオンは前を向いたままだった。けれど顔が少しだけ赤い。

「こんな可愛いドレス姿のフェリアを見られたから」

 一瞬、フェリアの思考が止まる。

 フェリアも赤くなりながら、小さく言う。

「心臓に悪い」

「まだ会場にも入ってないよ」


 扉が開く。

 光が二人を包んだ。


 二人が並んで入場すると、会場中の視線が集まった。

 フェリアは一瞬、肩に力が入った。けれどすぐに、腕を組んだレオンが少しだけ、身を寄せる。

「大丈夫」

 低い声が、すぐそばで響く。

「うん」


 今夜はセレスティアが魔法をかけてくれた。

 そして、国一番の勇者も隣にいる。

 今日だけは、ただ、この時を楽しもう。

 ――そう思えた。


 ◇ ◇ ◇


 舞踏会の中盤、王族側からの発表があった。

「皆様、静粛に」

 一時、音楽が止み、王の側近の声が広間に響く。

「第二王女セレスティアと、エルドリック・レイグラードの婚約を、ここに正式に発表いたします」


 広間がざわめいた。驚きというよりも、王都防衛線のころから多くの人は薄々そうだろうと思っていたらしく、納得と、祝福の声が混ざった。


 広間の前方正面で、エルドリックはセレスティアの隣に立っていた。

 セレスティアが小声で言う。

「緊張してる?」

「……してる」

 エルドリックはわずかに頬を強張らせていた。

「張り手は、するなよ」

「もう、しないわよ」

 セレスティアが、かすかに笑った。


「いつ、私と結婚したいと思ったの?」

 エルドリックにしか聞こえない小さな声で、セレスティアが聞く。

「かなり前。小さい頃、遠い親戚として王都に挨拶に来て、庭で会った時」

「私も、覚えてる。見た目は綺麗なのに、迷子でべそをかいてた男の子」

「あの時、美しいセレスティアが手をひいてくれて……ずっと憧れだった。勇者になったら婚約できるという噂を聞いて、ならば自分がと思った」

「ただの、噂だったけれどね」

 セレスティアが苦笑する。

「でも私も、あなたの隣なら、と思ったわ」


 拍手が広がる。

 エルドリックは前を向いたまま、セレスティアの手をそっと握った。セレスティアも、握り返した。

 フェリアもその姿を見て、手が痛くなるほど、心からの拍手を送った。

 セレスティアもまた、誰かを隣で支えて戦った仲間だったから。


 ◇ ◇ ◇


 正式なダンスの時間が始まった。レオンがフェリアに手を差し出す。

「踊ろう」

「うん……一ヶ月、練習したものね」

「うん。きっと、大丈夫」

 二人は床の中央に出た。

 音楽が始まる。最初の一歩が、ほんの少しだけずれた。二人とも、かすかに笑った。

「戦う方が楽かも。でも、フェリアと踊れるのは、嬉しい」

「私も」

 少し緊張がほぐれて、動きやすくなった。

「細かい事は気にしないで、楽しもう」

 しばらく、二人は黙って踊った。

 音楽が続く。レオンは相変わらずしっかりとフェリアの片方の手を握り、もう片方の手を腰に添えている。手を握るのはいつものことだが、距離が、いつもより近い。

 レオンもフェリアも、どちらともなくスピードが上がっていく。

 沢山の人の動きを横目に、くるくると回り、するりとかわす。周囲も驚いた目で二人を見る。


 レオンが、低い声で言った。

「フェリア」

「何」

「戦場では、命を預けた。君の作ったものに、何度も助けられた」

 フェリアは答えなかった。

「これからは、もっと違う意味でも、隣にいてほしい」

 ゆっくり続いていた音楽が、一瞬頭から消えた。

「人生を、一緒に歩きたい。君の、銃職人の夢も邪魔しない」

 フェリアはレオンを見た。まっすぐな目だった。

「……私は銃も爆弾も、いつもレオンを一番に考えてる。これからも、そのつもりでいた」

 レオンの目に、熱が増す。

「うん。知ってた」


 曲が終わり、二人も動きを止めた。

 レオンは会場の隅をちらりと見て、合図を送る。すると、一人の騎士が、花束を持って駆けてきた。――赤いチューリップの、大きな花束。


 レオンは花束を手に取ると、片膝を付き、フェリアと向き合う。

「フェリア、結婚してほしい。卒業までは、婚約でいい」

 フェリアは一歩だけ、レオンに近づいた。

「……いいよ。じゃあ、卒業までは、婚約で」

 そして、フェリアは両手で、チューリップの花束を受け取る。


 会場に拍手が広がった。


「以前も渡した、赤いチューリップ」

 フェリアの耳元で、レオンがそっとささやいた。

「花言葉は、『愛の告白』だって、知ってた?」

「え?」

 フェリアがレオンを見る。

 先ほど承諾はしたけれど、もうだいぶ前から、逃がしてくれないつもりだったらしい。


 ◇ ◇ ◇


 アルヴェルトは会場の端で、警備の配置を確認していた。

 薬師のリシェラは医療班として、会場隅の控え室に待機している。

 二人とも当然のように、踊っていない。


 アルヴェルトの部下が、こっそり近づいてきた。

「隊長、こちらはもう十分です。あとは自分たちで確認いたします」

「そういうわけにはいかんだろう」

「何かあればすぐ呼びますので、一曲だけでも踊られてはいかがですか?」


 部下が、リシェラの方向を目で示した。アルヴェルトは少し黙った。

「……では、一曲だけだ」


 リシェラの控え室に向かうと、リシェラも同僚の薬師に「少し行ってきてください」と送り出されているところだった。

 二人は廊下で鉢合わせた。


「……追い出されたわ」

「俺もだ」


 少しの間、廊下で向き合っていた。

「一曲、踊ってもらえるか」

 アルヴェルトが言い、リシェラが頷いた。

「こんな格好で良ければだけど」

 医療班の正装を見せる。

「大丈夫。いつも綺麗だ」

 リシェラが、くすっと笑う。


 広間に戻り、音楽の中に入った。

 アルヴェルトは慣れた動きでリードし、リシェラも器用に合わせる。体幹が安定していて、ちょっとふらついても動じなそうだと、リシェラは思った。

「リシェラ」

「はい」

「飲みに行くだけで終わるつもりはない、と以前言った」

「……言ったわね」

「そろそろ、俺の家に一緒に住まないか? これから先、ずっと君と暮らしたい」


 リシェラが一拍置いた。

「……いいわよ。あなたの家からの方が、薬局に近いし」

 アルヴェルトは、あからさまにほっとした顔をする。

「……断られるかもと思っていた」

「断るなら、何度も二人で飲みに行かない」

「……もしかして、言うの、遅かったか?」

「遅すぎよ」

 リシェラが懐に入り、言う。

「来週は、あなたの家から職場に通うから。週末、手伝ってね」

 アルヴェルトは思わず、リシェラを抱きしめた。

「きゃ、ちょっと、人が沢山いる……」


 事情を知らない周囲は驚いていたが、騎士団や医師団、フェリアたちは皆、嬉しそうに見守っていた。


 アルヴェルトはリシェラを抱きしめながら言う。

「週末、騎士団の有志と荷馬車数台で君の家に向かえに行く」

「悪党でも捕まえに来たかと思われるようなことはやめてね」

 そう言いながらも、リシェラは彼の腕の中から逃れようとしなかった。


 ◇ ◇ ◇


 夜が深まった。

 燭台の炎が揺れ、花の香りが満ちている。


 レオンとフェリアが、並んで庭に出ていた。

 フェリアが夜空を見上げる。

「……舞踏会、無事終わったね」

 レオンがふっと息を吐く。

「まだ終わってない。これからが始まりだよ」

「確かに、フェリアと僕の新しい未来は、これから始まるね」

「私、勇者の戦いのことを言ったつもりだった」

 フェリアが、少し笑った。


 会場の窓から、マレナとセルジオが並んで外を見ているのが見えた。

 ベランダにはノエラとゼインも出てきていて、ノエラがフェリアに気づいて大きく手を振る。

 フェリアも手を振り返した。


「そう言えば……レオン」

「何?」

「前に、マレナと、ノエラと、勇者の乗る大型船を作る約束をしたの」

「……その勇者って、僕?」

「うん」

 フェリアはうなずいた。

「その船にはね、私が作った大砲を乗せるんだって」

「それは楽しみだね」

「まだ、いつ大型船ができるかも分からないし、大砲を作ったこともないけどね」

「でも、僕は勇者になれた。一つクリアしたね」


 そう。私たちは、夢に、確かに近づいている。


 レオンはフェリアの手を握ったまま、軽く口づけた。

「これから、きっと、ますます危険な戦いに駆り出される。王都防衛線より強い魔獣も、今は眠っている魔王まで出てくるかも知れない」

「うん」

「怖くないわけじゃない」

「私も」

 フェリアも手を、握り返す。

「でも、これからもずっと支える。レオンがいつも無事に帰れるように。祈るだけじゃなくて、武器を改良し続けるよ」

「うん。必ず帰る。フェリアがいるから」


 夜風が、庭を吹き抜けた。

 遠くで、最後の音楽が始まる。


 勇者の戦いはこれからも続く。

 その隣で、武器を作り続ける未来も同じく続いていた。


これをもって、工学女子シリーズ完結です。

お付き合いいただき、ありがとうございました。

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