第53話 右手を隠そうとする謎の7人のおじいさんたち
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面白い事しか書かないつもりで書いた、妖精たちを活躍させる設定もりだくさん!
妖精たちの可愛さを愛でるほのぼの展開!
妖精たちの可愛い性格からくるコメディ!
フェアリーピクシーインプ主力みんな美少女!
異世界転生したばかりの赤ちゃんと妖精たちが大活躍!
オタク趣味の魔法を使う男主人公赤ちゃん!
凄すぎる英雄基本能力!
妖精たちが主戦力!
新たなジャンル、コミカルメルヘンファンタジー!
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「妖精使いアルヴィンですけど、ソフィアお母様とドラゴンの2人お風呂から上がっていますか?」
「ちょうどよかった! 今から決闘する所なんだ!」と部屋の奥の方から、メイド服に着替えたレッドドラゴンのエマさん。ソフィアお母様とグリーンドラゴンのルイーズさんもメイド服に着替えているが、何才なのかパッと見て解らない白髪で筋骨隆々の老人たち7人に囲まれている。
「ダメですよ!弱い者いじめしたら! おじいちゃんたち、ドラゴンブレスで死んじゃうから!」
「いや、ドラゴンブレスは使わない。ただの肉体技のみで決闘するだけだ! 精霊体も使わない」とレッドドラゴンのエマさん。
「それでもダメです! ぼくより魔力の層多いの、1番年寄りで他の老人たちより体格的に見劣りする細マッチョじゃないですか! 英雄でもないし、竜鱗にダメージ与えられるようには見えません!」
「アルヴィン、もう一度奴らの全身を観察してみてくれ」とグリーンドラゴンのルイーズさんが言った瞬間、老人たちが一斉に手をこぶしにし右腕が奥になるようにして腕を組む。
老人たちを観察すると。
ぼくより魔力の層が多いのが1人、細マッチョだが年齢100才でも不思議ではない年寄りだ、特別な点は見当たらない。
次に年寄りの2人は両方とも魔力の層が19層・年齢85才ぐらいに見える、筋骨隆々だが残りの4人ほどではない、特別な点は見当たらない。
残りの4人は魔力の層18層・年齢70才ぐらいに見えるこれぞ筋骨隆々の見本と言えるような体格だが、特別な点は見当たらない。
総合的に見て、とても魔力の層21層や20層の竜鱗をまとったドラゴンと勝負になるとは思えない。
「おじいさんたち、ちょっと手のひらを見せてもらえますか?」とぼくが言った瞬間、おじいさんたちは示し合わせたように左の手のひらを向けてきた。
ちなみにおじいさんたちは、身体の後ろに右手を隠すと言う動作まで一致している。
「ちょっと! 話が進まないから!隠してる右手開いて見せて! はやく!」おじいさんたちの態度に、きつめの言葉遣いになるぼく。
「やれやれ、最近の若者はちょっとした事で切れて!」一番年寄りの細マッチョが、また右手を奥にして腕を組んでふんぞり返る。
「まったくですね! 親の顔が見てみたい! ああ!ここにいましたな!」おじいさんたちの中では一番若そうで一番筋骨隆々の身体をしたおじいさんも、嘆かわしそうにしながら右手を後ろに隠して左手でソフィアお母様を示す。
「一指拳のマシューおじいさん? ドラゴンたちの決闘を禁止して、連れ帰ってもいいんですよ?」ソフィアお母様が、一番年寄りの細マッチョにニッコリとほほ笑みかけて言う。
「「「「「「「「「それはこまる!」」」」」」」」」おじいさんたちとドラゴンたちが一斉に抗議する。
「ほら!今のままだとわざわざ決闘する意味が解らないから、おじいさんたち右手のひら見せて?」とぼくが言うと、キビキビした動作でぼくの前に並んで右手のひらを見せてくれるおじいさんたち。
ぼくがおじいさんたちの右手のひらを見ると「なにこれ? 右手の人差し指の第一関節だけ魔力の層が何層なのか、解らないんだけど? どうなってるの?」
「それはな! コアの1つが右手の人差し指の第一関節にあるのだよ! すごいだろ! マシューさまはこの奇跡の突然変異を生かすため一指拳と言う拳法を作り筋力の強い一族に期待されて結婚相手を4人あてがわれ、同じ突然変異を持った筋力の強い子供を増やすように言われていたんだ! その結果生まれたのが私たちと言う事だ!」おじいさんたちの中では一番若そうで一番筋骨隆々の身体をしたおじいさんが、得意満面の笑顔で教えてくれる。
「ええ? ぼくってコアの多い一族なんですよね? ぼくにそう言うの無いんですか?」
「「「「「「「ないな~~、残念ながら。まあ、気を落とすな」」」」」」」とおじいさんたちが、ニヤニヤしながらなぐさめてくれる。
「その代わり10倍じゃきかない数のコアがあるから、どちらが格上かは明らかでしょ?」とソフィアお母様がなぐさめてくれる。
「これだから魔力の多い一族は! 筋力の強い一族では、そんな評価法認めていないぞ!」と、おじいさんたちの中では一番若そうで一番筋骨隆々の身体をしたおじいさんが激しく抗議する。
「それで今までだれ一人英雄化した者のいない一指拳の一族は、筋力の強い一族に認められていないんですよね?期待されているのに。 ドラゴンの2人と戦いたいと言うのは、準英雄級と闘って英雄化したいからですよね?」とソフィアお母様、抗議していた一番若く見えるおじいさんを説き伏せようとする。
「そうだ……」と抗議していた一番若く見えるおじいさん、言葉に詰まる。
「ならこっちの事も、敬意を持ってもらわないと! そう思いますよね?」とソフィアお母様、きびしめの言い方をする。
「はい! その通りです! お願いする立場なのに、生意気なこと言ってすいません! お子さんをからかってすいません! どうかドラゴンの2人と闘わせてください!」と抗議していた一番若く見えるおじいさん、心を入れ替えた洗脳済みのような態度を取る。
「「「「「「「「闘わせてください!」」」」」」」」残りの6人のおじいさんたちとなぜかドラゴンの2人が、一斉にソフィアお母様に頭を下げる。
「分かりました! 私からも私のアルヴィンに頼んであげます! そう言う事だからアルヴィン、こんなに反省しているようだし闘わせてあげたら?」とソフィアお母様、親身になってぼくの説得をしてくる。
「じゃあ今日はこの後妖精たちの後始末を急いでやらなくちゃいけないんで、手早くここの訓練場とかで決闘してください」とぼくが言った瞬間、7人のおじいさんたちとドラゴンの2人がよろこびのガッツポーズをしたりニコニコと笑いあったりお互いの健闘をたたえあったりした。
決闘をするのは、これからのはずだが……。
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第36話~第52話までは、「『妖精使いアルヴィン』面白いじゃん! ほぼ確実に小説の賞とれるから、書籍化のためにも3冊分ぐらいは書いとかないと! いや~、まいっちゃうな~」と脳天気に書いていた部分で。
第53話からは、「なぜか『妖精使いアルヴィン』が一次選考にも引っかからない! でも『妖精使いアルヴィン』より面白いネタが思いつかないから、続編を書きながら筆力をあげよう!」と書いている部分になります。
第75話で第2章一時完結にしてアイディア出しをしていたのですが、カクヨムの短編コンテスト「KAC2024」に短編を8本書いた結果、その内の7本をまとめて続編短編を付け足していく形で「オマージュなしの長編化」をして完成した長編をその時やっていた「ラノベ小説賞」に応募することにしました!
僕の短編に興味を持った方は、「カクヨム」まで見に来て評価の★を付けていってください!
今まで評価の★を付けてと言ってなかったのですが、評価が付かないとあんまり読んでもらえません!
評価の★をジャンジャン付けて、僕の執筆意欲をかきたててください!
ここまで読んでくださった人たちなら、このぐらいのお願いしても良いよね?
ドングリしろうと南都那氏
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