第14話 インプも欲しがる、大きなドングリ
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面白い事しか書かないつもりで書いた、妖精たちを活躍させる設定もりだくさん!
妖精たちの可愛さを愛でるほのぼの展開!
妖精たちの可愛い性格からくるコメディ!
フェアリーピクシーインプ主力みんな美少女!
異世界転生したばかりの赤ちゃんと妖精たちが大活躍!
オタク趣味の魔法を使う男主人公赤ちゃん!
凄すぎる英雄基本能力!
妖精たちが主戦力!
新たなジャンル、コミカルメルヘンファンタジー!
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3時間後。
「世界樹の下に到着~~~。どう? 世界樹の方向が分かるようになる魔法、使えそう?」とフィリオーネが疲れを感じさせない声で言った。
「ちょっと葉っぱの方に寄ってくれる?」
「高さ制限があって下の方の葉っぱにしか寄れないけど……」と言いながら葉っぱの方に寄って行くフィリオーネ。
「はい!ここが高さ制限!」と葉っぱまで2メートルのところの空中で止まるフィリオーネ、地上からは10メートルだ。
「来るときのダンジョン化した森よりも、高さ制限ゆるい?」
「そうね、世界樹の1番下の枝の下までは飛べるからね」とフィリオーネ。
「ちょっと距離あるけど魔力精密感知とマナ精密感知と幸運さ精密感知の魔法で……うん!マナ消費しなくてもフィリオーネとリリオーネを感知する魔法より簡単に、習得できた!」
「あたしも!」とリリオーネ。
「じゃあ、ドングリ探そうか! 下におろしてくれる?フィリオーネ!」
「ちょっとまって!風で落ち葉を飛ばすから! ……はいどうぞ!」風で周囲50メートルほどの落ち葉を飛ばし、その真ん中にぼくを置くフィリオーネ。
「さて! 探すか!」上の方にあるドングリは小さいのばかりなので、掘りながら大きいドングリを探し始める。
1時間後15センチのドングリを、ぼくのコレクションにした(フィリオーネとリリオーネの感情が伝わってきている影響?)以外には大した成果もなく。
「フィリオーネ!リリオーネ!見つかった?」
「金色のドングリなら見つかったわ!」とフィリオーネが嬉しそうに報告する。
「あたしは縦じまのドングリと横じまのドングリを見つけたわ!」とリリオーネもやり切った感じの笑顔を向けてくる。
「ちょっと2人とも集合! ぼくたちは、大きいドングリを探しに来ているんだからね!」
「ドングリは大きさだけじゃないわ!」と真剣な顔をしたフィリオーネ。
「そうよ!色々なドングリがあるのよ!」とリリオーネも強く主張する。
「そう言う事じゃなくて! そもそもフィリオーネが大きいドングリを出し渋ってここに来てるんだろ! ちょっとぼく考えたんだけど大きいドングリを提供するのは、フィリオーネじゃなくてもいいんじゃないかな?」
「「どう言う事?」」とフィリオーネとリリオーネ、とまどった顔を向けてくる。
「ドングリをコレクションしている妖精を探して、フィリオーネよりも大きいドングリを持っていたらその妖精を王様の所に連れて行って交渉させる事にしようよ!」
「それだとお金がもらえないんじゃ?」とフィリオーネ。
「少しはぼくたちも、もらえるんじゃないかな? それに1年間もここにこもっていたら、子供が生まれたばかりなのにお父様とお母様がかわいそうじゃない。1年会わなかったら、ぼくだって分からないかもしれないし……」
「「それもそうね……」」とフィリオーネとリリオーネ、なにやら反省したような顔になる。
「じゃあ、フェアリーとピクシーとインプのいる所探して!」
「「ピクシーとインプ?」」とフィリオーネとリリオーネ。
「ピクシーとインプも、ドングリコレクションしてるんじゃないの?」
「さあ? フェアリーよりは少ないけど世界樹の下でよくドングリを探してるの見かけるけど、フェアリーとは別の種族だから……」とリリオーネ、気が向かないような言い方をする。
「ドングリをコレクションしているんなら、どんな種族でもいいよ!」
「そう……アルヴィンがそこまで言うなら……ちょうど近くでインプが集まっている所があるわ! アルヴィン!よつんばいになって!」とフィリオーネ、覚悟を決めたように言う。
フィリオーネにつり下げられて飛ぶ事5分フェアリーより少し小柄でコウモリの羽を持った外見年齢13才の美少女インプたちが6匹(平均身長30.96センチ人間換算154.8センチ平均体重378.4グラム人間換算47.3キログラム)、何か身長2メートルの人型の生き物の丸焼きを食べている現場に到着した。
「ねえ!君たち! 何食べてるの?」とぼくは内心の恐怖を感じさせないように、声をかける。
「襲いかかってきたオーク。美味しいよ? あなた達も食べる?」とインプの1匹が、何でもない事のように答える。
「ちょっとぼく、まだ歯が生えてないから……」とぼくが答えている内にフィリオーネがぼくを、トンと置く。
「あなたたちは?」べつのインプが、フィリオーネとリリオーネに聞いてくる。
「「食べるわけないじゃない! あたしたちはフェアリーなのよ!」」とフィリオーネとリリオーネ、すごいけんまくで答える。
「フェアリーってそう言う事言うよね~~~」とインプの1匹があきれたように言う。
「あたいたちだって、花畑を荒らすフェアリーと一緒にされたくないっつうの!」ともう1匹のインプ、身長2メートルのオークの丸焼きを食べる作業に戻る。
「あたし花をむしられた草からもう1回花を咲かせて、花畑を復活させる魔法使えるもん!」とじまんげなフィリオーネ。
「そう言う事じゃないっつうの!」と他のインプ、かなりキレ気味に。
「花をむしるな!」と最後まで黙っていたインプ、有無を言わせぬ怒りが感じられる。
「あたし、30年も前に花をむしるの止めました~~」とフィリオーネ、自覚があるのかないのかインプたちをあおるような言い方をする。
「まあまあケンカしに来たんじゃないんだよ! きみたち!ドングリをコレクションしてる?」
「「「「「「してるよ?それがなに?」」」」」」とインプたち。
「1番大きいドングリを見せてほしいんだけど……」
「「「「「「いいよ?」」」」」」とインプたち。
「あれ? これだから素人は!って言わないの?」
「なんで?」とインプの1匹。
「フェアリーに1番大きいドングリを見せてって言うと、これだから素人は!て言われるんだけど……」
「フェアリーなら言いそ~~」と他のインプ、うけて笑っている。
「一応、1番大きいドングリを比べちゃうとコレクションを見せ合うのが終わっちゃうからって言う理由があるんだけど」
「1番大きいドングリを比べても、見せ合えばいいじゃん!」と他のインプ。
「1番大きいドングリくらべて相手より小さかったら、またすぐにドングリ探しに行けるじゃん!」と他のインプ。
「そう……。じゃあみんな!1番大きいドングリ見せて!」
インプたちが1番大きいドングリを自分の前に出していく中、ぼくもほこらしげに15センチのドングリを自分の前に出す。
インプたちのドングリが8センチ、13センチ、11センチ、16センチ、14センチ、15センチ。
リリオーネのドングリが10センチ。
フィリオーネが最後に30センチのドングリを出すと、インプたちの顔が驚愕に包まれた。
「あたしの勝ちみたいね!」とフィリオーネ。
「いや、それより大きいドングリを探しているんだから……」とぼくとフィリオーネが話していると、インプの1匹がフィリオーネを突き飛ばしフィリオーネの30センチの大きさのドングリを、身体をピカッと光らせて収納魔法で収納し空を飛んで逃げて行った。
フィリオーネは飛んで行ったインプとぼくを見て悩んでいたので「フィリオーネは追いかけて!リリオーネはぼくの護衛!」と言ってぼくは身体中に魔力とマナの全部を行き渡らせる、するとぼくの身体がピカッと光って背中からフィリオーネの羽にそっくりなぼくの体の大きさに合わせた羽が生えてきてぼくの身体が浮き上がった。
「アルヴィンがフェアリーになっちゃった!」とリリオーネが言って、リリオーネが本気でぼくがフェアリーになったと思っている感情が伝わってくる。
「大きいフェアリーだ!」とインプの1匹。
「赤ちゃんのフェアリーだ!」と他のインプ。
「もしかして、オスのフェアリーなんじゃ!」と他のインプ。
「特別なフェアリーだ!」と他のインプ。
「「わ~~い!」」と残りのインプ、嬉しそうに飛び回る。
「みんな!頼みがあるんだけど!」と言いながら自分の15センチのドングリを収納魔法で収納する。
「なに?同じ種族のよしみじゃない! 聞いてあげる!」と自分のドングリを収納魔法で身体をピカッと光らせて収納しながら、1匹のインプが言う。
「え? ぼく、人間の赤ちゃんなんだけど」
「どこから見てもフェアリーじゃない! 大丈夫よ!あたい種族を差別とかしないから!」と自分のドングリを収納魔法で身体をピカッと光らせて収納しながら、他のインプ。
「じゃあ、あのフィリオーネのドングリを盗んでいったインプを一緒に捕まえてほしいんだけど」
「いいけど、もう見えなくなっちゃったよ?」と自分のドングリと残っていたドングリを収納魔法で身体をピカッと光らせて収納しながら、他のインプ。
「それは大丈夫!ぼくとフィリオーネとリリオーネはおたがいに感知できるから! こっちはぼくを中心に距離が離れすぎないように並んで飛んで、フィリオーネがこっちにあのインプを追い込んできた所を捕まえようと思うんだけど」
「そんな事出来るの?あのフェアリーの負担大きすぎない?」と他のインプ。
「今逃げてるインプじぐざぐに飛んで逃げてるみたいだし、フィリオーネはすごいフェアリーだから出来ると思うよ! じゃあみんな!ついてきて!」と言って魔力の層5層で飛べる、限界の速さで飛んで行く。
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「妖精使いアルヴィン」は妖精たちが大活躍する物語ですが、さすがに第1話から活躍はさせてあげられませんでした。
第3話の最初の戦闘で、どのように活躍するのかのおおざっぱな方向性を。
第8話で、一般的なフェアリーと言う種族のしょうがない可愛さを。
第15話で、飛び回る妖精たちの可能性を。
第18話第19話で、フェアリーの木の種のシャレにならないやばさを。
第20話で、フェアリーたちの純粋さを。
第25話で、妖精の集団によるとびぬけた大物狩りを。
第26話で、ピクシーとインプの秘密を。
第28話で、強すぎる英雄狩りの脅威の基本能力を。
第33話で、フェアリーたちの大活躍を。
第35話で、英雄化した者たちの「世界がバランスをたもとうとする」新たな縁の注意点を。
読んで妖精たちのファンになってくださると、僕もアルヴィンもよろこびます!
第35話で1巻想定分ですが、応援されれば果てしなく続きます!
僕に「妖精使いアルヴィン」を書かせてください!
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