電源ボタンをポチッとな!
遅れました
もしもこの作品を楽しみに見てくれてる方がいるのなら謝罪します。
失踪はしませんよ!
俺の名前は三藤麻木、ただのしがないサラリーマン…ではなく今は女子高生のスマホだ。
正直自分が何を言ってるのか理解できないししたくもない。
まぁ簡単に説明すると、やけに変な効果音(?)と共にトラックにぶつかって交通事故で亡くなり、気付けばスマホになっていたって訳である。
やっぱり訳が分からない
そして今は女子高生の隣で授業中の様子を拝見している。
何故なら今の俺はスマホ、身動きが取れないから凄く暇なのだ
「で、あるからにして~、一人称は「僕」や「私」を意味し~…」
懐かしい、と言っても、この年齢の俺は遊びまくってたから、あんま記憶に無いけど
…そんな所がサラリーマンとかいう地味な職業に就く事になった原因の一つなんだがな
ん~、と言ってもやっぱり…
「やる事ないなぁ、本当に」
俺は、スマホの状態でも自分の声は周りに聞こえているのを忘れ、思った事を口に出してしまう
「っちょ、シーッ!!」
しまった!!つい癖で…
独り言を言うのが最近多くなってしまう…
「……今しがた、何か授業に関係ない言葉が聞こえた気がするが…」
う~ん、今しがたって今この時代に言う?
まぁ見た目年齢60は行ってる感じだし、仕方ないんだろうけど…
*
六限目が終わって、帰宅部は普通に帰宅、部活動に入ってる生徒は部活の時間だ
この女子高生は女子卓球部に所属しているらしい。
最近の女子高生ってスゲェ~
そう思っていると、
「…そういえば、名前教えてなかった、私は朝倉
美紅、よろ。」
うぉう、唐突な自己紹介。
ここは俺も何か言わねばな…一応年上のコミュ力を見るが良いッ!
「お、俺は三藤 麻木です、前世…というかなんというか、まぁとりあえず前はサラリーマンだった者です…よ、よろ。」
……失敗した、これじゃただのコミュ障じゃねぇか
まぁ一応女子高… 朝倉さんに合わせて よろ って言えたし、まぁ結果オーライだな。
「てか、何で私スマホに自己紹介してんだろ…」
うーむ、確かに
「確かに、スマホに向かって自己紹介するとか、通話とかやってないとただただ頭おかしい人になりますしね…」
まぁ、通話中に自己紹介は普通に考えてもおかしい
そんなのはレストラン予約したりする時ぐらいだろうか
それに、友人と会話する時も「あっ、僕の名前は…」から話し出す輩は人類の2%ぐらいだろう(適当)
っと、今は通話がなんたらとか考えてる場合じゃない、何か新しい会話を…っ
「てか、私の部活さ…終わるまでスマホの電源切らなきゃなんないんだけど、どうすんのこれ。」
おっといきなり大問題発生!
もしも、もしもだ。
もしもこのスマホ(俺)の電源が切られ、俺が本当に意識が無くなって別の意味でも亡くなったら…
考えるだけで鳥肌(?)がたってきた…
「やばっ、時間迫ってんじゃん…ごめん三藤さん、もし消えたらごめんね!」
…なんの謝罪だろうか
もしかして本当に電源切ったりするとか?
いや、それはちょっと俺も心の準備が
「ポチッとな!!」
「えっちょまッ」
__電源をオフにします__
てなワケで土日には結構投稿できると思うので、引き続きサラリーマンの俺がJKのスマホにジョブチェンジ をお願いします