サッカーボールの気持ちになった
定期報告:更新再開。
皆さん、僕は人生には色々なことがあると実感しました。
そして知りました。
死んでもお終いというわけではないということ。
動物として生きていく来世が待っていたということ。
ペットとして扱われることもあるということ。
そして………………サッカーボールのように蹴り飛ばされることもあるのだということ。
………………………
僕:[いやあああああああ!!!ちょっとストップストップ!!]
先ほど言った通り僕は今、蹴り飛ばされています。
何度も顔面着地くらってます。
鼻血すごいです。
やばいです。気が遠のいてきました。死にそうです。
だから……………誰かトメテェェェェェ!!!
僕:[煩くするなとか言ってたじゃん!!床にガンガン当たって沢山音が鳴ってますけどぉ!?]
浮遊少年:[心配するな、聞こえないようにしてある。だから安心して死ね!!]
死ねっ!?ヤダヤダヤダヤダ!!
殺される!?
こんな子供のヒステリーで!?
冗談じゃないっての!!!
僕:[……………………………っ………………っっ!]
僕は蹴られながらも体勢を立て直そうと、地面についた瞬間に起き上がる。
そしてまた蹴られる。
僕:「グッフォッ!!」
辛い、なんてものではない。
さっき不意にとはいえ、一蹴りで気絶させられたあれが何発もくるのだから。
子供の癇癪にしてもコレは……………
僕:[あ………………あの!!ちょっと待って!!]
浮遊少年:「###ッ!!」
僕:「ガハッ………!!」
聞く耳持たずですか!?
あー、やばい本格的にやばい。
鼻血すごい………
…………………………………………(無)
(しばらくして)
…………………………………………
僕:「う、うぅ………」
オナカイタイ。
誰か救急車呼んで。
川の向こうでおばあちゃんが手を振ってるのが見えた。
いよいよ重症だよ。
…………………………え、ていうかどのくらい寝てたの?
あの癇癪持ちの偉っそうな餓鬼何処行った?絶対フルボッコにして泣かせてやる。
僕:[おーーーい!!何処行ったーーーー!!!何処だ此処ーーーーー!!!]
ぬぅあああああ!!許さんぞー!!
僕:「ガァアアアアアア!!!」
末代まで呪ってやるー!!
うァァぁあああ!!!
………………………………………………
※収まるまで少々お待ちください。
………………………………………………
(少々経った頃)
僕:「はぁ、はぁ、はぁ…………」
さ、叫びすぎて喉が……痛い。
ていうか僕、声ちっさ。
まあ碌に声出したことなかったし、これが限界か。
…………………で、本当に何処?部屋の中?
………???
その時、後ろからガタッという音がした。
僕:「!?」
何!?何か居る!??
振り返ると、主に沢山の食べ物が棚に置いてあった。
多分、小麦粉。
多分、ジャム。
多分……………砂糖?
調理器具も少し見えたし、きっと此処は調理場か食糧庫……………
え、僕、捌かれる?
いやいや美味しくないし…………ッ!
僕は首を横にブンブン振った。
…………………そう、きっと猫。
猫だよ、うん。
間違っても料理人とか屠殺人ではない…………よね?
そろりそろりとゆっくり近づく。
ゆっくり……ゆっくり……
だんだんと棚の奥の影が鮮明になってきた。
動物、ではなさそう……
僕は棚の後ろを片目で覗き込んだ。
すると………
僕:「………………………!?」
え!?何アレ!?




