ロマン(厨二)の執念
僕:「………………っ………ん?…………」
頭がぼんやりとしている。
何があったんだっけ?
確か、確か…………
立ち上がろうとした時お腹に痛みが走った。
凄く痛い。
そうだ………………蹴られたんだ!
あのヒステリーボーイに思いっきり背中から蹴られて気絶して………………
何処行った!!?
辺りを見渡せど奴はいない。
…………っ……ッ!………………ぬァァああ!!何なのあれ!!
蹴った上に放置って!
酷い酷過ぎる!!
こんな可愛い小動物を蹴り殺そうとするなんて!!
許さん、許さんぞぉお!!
うおおおおおーーーー!!何処行ったーーー!!!
………………お腹、痛い。
………………どうしようか。
浮遊少年:[なんだ、もう起きたのか。]
その声を聞いた瞬間、全身の毛が逆立った。
頭の中に流れ込んでくる聞き慣れた声。
近くにいる…………!
近くに……………
ゆっくり後ろを向く。
ゆっくり…………ゆっくり…………………
浮遊少年:[おいお前………]
わーーーーーーーーーーー!!あ〜〜〜っ、あ、ああ、あ、あ…………………←動揺している。
うううう、後ろにいたーーーーー!!?
やばいやばいやばいやばい下がれ下がれ下がれ下がれー!!!
僕は座ったまま急いで後退した。
浮遊少年:[……………起きたのならとっとと戻れ!]
僕:「……………………へ?」
蹴られるかと思ったけど…………蹴られなかった。
……………………………………………
いやー、謝ってはくれないんだろうねぇ。
何となく分かっているよ。
……………………けど、蹴られただけで戻るわけにはいかないんだよねぇー!!
僕:[……………戻る前に!弟子に!!なりたいんです!!!主に魔術の!!!!]
できるだけ力を込めて伝える。
浮遊少年:[ハァあ!?まだ言ってるのか!!?大体お前みたいな人以下の家畜に魔術が使えるか!!!!!]
しかし全く動じない。
うわわああーーー!!使いたい使いたい使いたい使いたい〜〜!!
折角こんなファンタジーの世界にやって来たのに何もせずに死ぬなんて嫌〜!!!
ヤダヤダヤダヤダヤダヤダ!!
駄々を捏ね始める僕。
少年は空中からそれを白い目で見ている。
……………………だって!使いたいんだもん!!
こんな人外の犬もどきに生まれちゃったわけだけど僕だって夢見るお年頃だったし〜!!
火とか水とか出せるんだったらやってみたいし〜!!
この交渉には僕の今世が掛かってる!!
だから駄々だって捏ねる!!
この訳のわからない不法住居者に必ず魔術とかいうのを教えてもらうんだ〜!!!
…………それから暫くの間騒ぎ続けた。
※前回吐き出した吐物は浮遊少年(仮)によって綺麗に処分されました。
※良心でと言うよりは単純に汚かったから。




