再びボッチ
僕は今、再び馬車で移動している。
とは言っても狩人達の使っていた馬車とは全く違う。
何たって富者の乗り物だからね。
……けどやっぱり馬車。車じゃない。
考えたんだけど、タイムスリップってこともあり得るんじゃないかな?
日本も外国も昔は金貨を使ってたし。
いや〜、夢が広がるねぇ。何の夢かは知らないけど。
…………チラッと鉄格子の隙間から外を覗いた。
僕(檻)を抱えているのは目の前に座っている夫婦の、執事?従者?みたいな人。
方や奥さんは読書中。今迄乗ってきた物と違い揺れが少ないから読みやすいですね。
でも下ばかり向いているのは良くありません。乗り物酔いにはご注意を。
方や旦那さんは、暇なので窓の外を見ていますね。
言っておくけど僕には見えないよ?わかってるよね?
何で?なんて聞いたら殴るよ?
あ、奥さんが執事か従者みたいな人に注意されてる。
御行儀悪いとか言われてるのかな?
……ここで御夫婦の容姿について。(唐突)
旦那さんは外国人風の金髪、髪型は……ニュアンスパーマーって言うのかな?うーん、多分……
瞳は……グ、ググ!ふ、深い青色!(見えづらい)
奥さんは銀髪のボブヘア。
瞳は……グ、ググ!薄い、赤色!(見えづらい)
どちらもファンタジーって感じ。目の色彩に赤ってあったっけ?
……それにしても、美形だ。目の保養になる。
いいなー、羨ましいなー。
……それに比べて僕はどう?こんな湿っぽい檻の中で訳の分からないことをただひたすらに考えてさー、嫌になっちゃうよねー。
はぁ、美形でお金持ちな人間に生まれたかった。
…………(泣)
(それからしばらくして)
…………………………………ガチャッと扉が開いた。
あ、着いたみたい。
結構早かったね。今迄の待機時間に比べたら。
「###############、############」
「#####」
……バタンと扉が閉まった。
……え?え?えええ!?ちょ、ちょっと待って!!
馬車の外に出されるのかと思ったら、何と僕だけ置いてきぼりされてしまった。
夫婦と従者兼執事は馬車から去っていく。
ああ!何処行くの!?置いていかないでよ!!
「ガウ!ガガガグ!!」
僕はしばらく叫び続けた。
けれども戸を開けてくれる人は誰もいない。
やがて諦め大人しくすることにした。
因みに馬車は少し離れた場所へ移動した模様。
……何で置いていかれたのかわからない。
買われたんだよね?そうだよね?
え?まさか、忘れられてる!?……いやいや、そんなことないでしょう。
ペットを買ったことを忘れるなんて、ねぇ?
……大丈夫だよね!?ね!?大丈夫なんだよね!?




