呪いの石!?
ホリホリ、ホリホリ、ホリホリ………
ホリホリ、ホリホリ、ホリホリ………
「ああぁ……」
つまらん。
無駄に深いんだよなぁ。
飽きたし、お腹も減った。
やめよっかなぁ。
ダメダメ。
別のこと考えよう。
あの石なんなのかな?
ゴツゴツした歪な石。
なんか変な色してたよね?
妙に赤っぽい石だった。
ルビーとか⁉︎
いやないな。
ないない。
じゃあ何?
…………掘ってみてからのお楽しみ〜!
はーい、だからさっさと掘っちゃおう。
…………………………………………………あ!あったあった!
よいしょっと。
………取れない。
そうでした、そうでした。
なので壁に押し付けて無理やり持っていく。
さーて、どれどれ。
……………ふむふむ、なるほど。
変な石ですね。
何が変かって?
さぁ?
でもなんか変なんだよ。
赤いって時点でね。
宝石のように光ってるわけでもないし。
赤くて長いだけの普通な石なんだと思うけど……
クンクン……
……何この匂い?
臭いわけではないけどなんか臭う。
まあいっか。
とりあえず持って帰って枝に擦り付けてみようかな。
火は、無理かなぁ。
石と石を擦りつけても火は起きないらしいし。
まあ綺麗?だし持って帰ろう。
ハムっとな。
トコトコトコ………
あ、親狼。
…………もうすぐご飯の時間かな?(朝食?)
相変わらずグロいもの持ってるな。
今日はそれかぁ。
はぁ。
ガッカリしながら洞窟の中に僕は入った。
石はこっそり持ち込んだ。
といっても親狼から顔を逸らしただけだからかなり怪しく見えるけど。
…………気づいてない、のか?
親狼は強い上に勘もいいからなぁ。
大丈夫かな?
こっそりこっそり藁の下へ。
ふぅ。
…………本当に気付いてないのかな?
気づいた上で無視してるのかな?
同族だしOKみたいな?
まあ結構優しいしね。
そうだね、うん。
さて……………………………………
…………その後、僕が渋々食事に行ったことは言うまでもない(言ってるけど)
(食事後)
………案の定、気持ち悪い。
「ウグ…」
吐きそう。
まあ、それは気にせず。
チラ。
兄弟達は食事中、親狼はお出かけ。
よし!
ガサガサっと。
あったあった。
よし考えよう。
この石で何ができるか。
(不味い)お肉に、石に、枝。
………………………………………………………………………思いつかん。
ああー!
どうしたらいいんだー!!
こんな石ころと枝であの肉が美味しくなるわけないんだよ‼︎
そもそも‼︎
でも他にないんだもん‼︎
………………はぁ。
ほんと情けない。
無い物ねだりって。
……………………………………この石なぁ。
なんか不気味なんだよね。
見てると不快になるというか。
石をコロコロ、コロコロ、コロコロ……………
コロコロ、コロコロ、コロコロ…………
…………………アレ?
……………………………………なんか、石から血が。
石が溶けるように血になっていく。
まるで、チョコが溶けていくようだった。




