転校生
「行ってきます。」
宮崎悠太は扉を開けて、天津第一中学校までの通学路を歩く。
気温は四月なのに蒸し暑く、空はいつもに比べて晴れていた。
特にいつもと変わらないのは、学校に着くまでだった。
「おい悠太、今日転校生くるらしいよ。」
教室に入ってきてすぐの悠太に話しかけてきたのは、悠太の幼なじみである黒崎浩だった。
「それがどうしたっていうんだ。」
「それが噂によると、すっっごく可愛いらしいんだよ。」
「たったそれだけの事でここまではしゃぐか?」
「なんだよ。悠太は女に興味は無いのか?」
こんな反応をしていても悠太は気になっていた。
「もう四月の下旬なのに、何故こんな中途半端な時に。・・・」
そんなこんなで考えていたら朝の学活が始まった。
「今日は転校生の紹介をします。山本さん入ってきて。」
担任の原が言う。
クラス内はざわめいていた。
「こちらが今日から皆さんと一緒に過ごす山本凛さんです。」
「山本凛です。・・・よろしくお願いします。」
凛は元気がない声で挨拶した。
「あいつ凄く可愛くね。」
「今日俺、あいつに告ろうかな。」
クラス中の男子達が話している中、凛に一番興味を示していたのは悠太だった。
「あいつを俺だけのものにしたい。」
悠太はそう考えていた。
「山本さんの席はねぇ、宮崎君、君の隣ね。山本さんにいろいろと教えるんだよ。」
「原の野郎、なんで悠太の隣なんかにしたんだよ。マジふざけんなよ・・・。」
原が凛の席を悠太の隣にしたことに男子達は腹をたてていた。
「悠太君だっけ?・・・これからよろしくお願いします。」
「こちらこそ。」
二人は挨拶を交わした。
これからもう二度と経験することのない一年を味わうとは知らずに・・・
挨拶遅れましたら。新人である大塚浩です。
今まで少し投稿したことはあるんですけど、まだまだなので、もしかしたら誤字脱字があるかも知れません。その時はコメント下さい。
また自分、中一なので投稿頻度が少ないかもしれません。
けど、できる限りのことはしますので応援よろしくお願いします。