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姉上は憂鬱?

ちょっとシリアス?

一応この作品では身内に不幸は起こらない様にするつもりなのであまり悲観的に取られなくても大丈夫です。

お昼ご飯を食べ終わり、またそれぞれやるべき事をやる為に移動を開始……しようと思ったら姉上に捕まってしまった。


「あーちゃんあーちゃん!お姉ちゃんと遊びましょう?」


……遊ぶのは一向に構わないのだけども、やはり『あーちゃん』は困るなぁ……すっごい違和感…(『あーちゃん、可愛くてわたくしは好きですよ』)おっと、ここでまたアウラ様からの念話が。アウラ様はお好きになさって下さい。っと、それより姉上に対応しないと。


「あの、姉様…あーちゃんは辞めてくださいといつも言ってるではありませんか」

「えー?可愛くて良いじゃないあーちゃん」

「いえ、可愛いとか可愛くないとかでは無く、良家の子女としてしっかりしていただきたいのです」

「も〜!あーちゃんまでお父様みたいな事言うの!私だって時と場所は選びますぅ!」


ほっぺたを膨らませてわかりやすく『怒ってます』アピールする姉上。……まあ、まだ8歳だし……そんなに目くじら立てなくても良いかな……淑女教育は父上と母上がなさるだろうし。


「……はあ、分かりました。出来れば『アアリューゼ』と名前で呼んでいただきたかったのですが、この家の者のみしか居ない場合は良しとします。ただし、お客人の前ではお辞め下さいね?」


一応の妥協点とケジメはしっかりと伝えておく。すると姉上はにっこりと破顔して「うん!!」ととても可憐に微笑むのだった。


そして連れ込まれた姉上の部屋。

ベッドの方に誘導され、先にベッドへぽすんと座る姉上に手招きされる。

……まだ幼いとはいえ、ベッドへ異性を招くのも本来ははしたない事なのだが……弟、それも3歳児であるならまあセーフだろう。

そして手を引かれるままに姉上の膝の上に座らされる……はい?


「あのー、姉様?」

「ん〜?な〜に〜、あーちゃん?」


つむじ部分に顎を置かれてぐりぐりしながら姉上が答える。

心なしか、普段よりほにゃ、っとしてる気がする。

これは……もしかして………


「何か嫌な事でもありましたか?」

「………」


姉上はすこし黙りこくり、ポツポツと語り始める。


「あはは……あーちゃんには嘘付けないね……」


そう言って、力無く笑う姉上の様子がただ事ではないように感じ、黙って続きを促す。


「…うん、あのね。今度お見合いが有るんだって……そのお相手なんだけど、50歳過ぎでもうお嫁さんが6人も居るんだって。なんか前に他家のパーティーの時に私を見て気に入ったんだって。私、婚約もする前にお見合いを…しかもお父様より年上なおじさんとするなんて思ってなくてね……気が乗らなくて」


……思ってた以上に重い話だった。

これに関しては俺にはどうする事も出来ない事だった。

ただし、このお見合い自体は反対だ。

俺の幸せの為には、家族の幸せも勘定に入るんだ。

それにしても50過ぎで8歳の姉上を狙うとか……何処の脂ぎったおっさんだ!これはちょっと看過できな(『彼女のお相手の事が気になりますか?』)い……って、またアウラ様!?え、教えていただけるんですか?(『余裕です。この世界はわたくしが管理する世界。知らないことの方が少ないですよ?)おお!流石アウラ様!後で教えて下さい!!(『今でなくてよろしいのですか?』)はい、今は気落ちしてる姉上を元気付けなくてはなりませんので……(『分かりました。ではまた夜にでも』)はい、よろしくお願いします!ちなみにこの間1秒ちょっと!早く姉上を気遣わねば!!


「あの、姉様……父様はなんて仰ってたのですか?あの家族を大切にする父様がこんな事許すとは思わないのですが」

「あのね、ちょっと断りづらいお相手なんですって……若い頃、お世話になってた頃があったらしくて……」


あー、若い時に世話になっちゃってましたかー。

それは断りづらいだろうなぁ……かと言って、このお見合いを許容できるかって言ったら絶対無理だけどね!

貴族社会ではよくある事だろうけど、それとこれとは別!絶対邪魔してやる!!


とりあえず、姉上の膝から飛び降りて靴を脱いでベッドの上に。

姉上の頭の上に手を伸ばして撫でる。


「……?あーちゃん?」

「だいじょーぶ。僕がなんとかしますから。絶対に、姉様の嫌がる事はさせませんよ……」


何度も何度も、姉上が笑顔を浮かべるまで、何度も、何度も。





数分後、落ち着きを取り戻した姉上に抱き締められながら……どうしてこうなった?


「〜♪〜〜〜♪」

「あのー、姉様……?」

「ふふっ、なぁ〜に?あーちゃん♪」

「いつまで僕を抱きしめているのですか?」

「ん〜?まだまだだめだよぉ〜♪」

「さいですか……」


そうして俺は姉上が満足するまで抱き締められ続けるのであった。

まあ、笑顔になったからヨシ!!

あ、シャルロットは多少ブラコンの気が有りますが、あくまで姉弟間の愛情なので血縁婚がお好きな方はごめんなさい。


明日は出掛ける用事があるので本日は1話のみの更新となります。


時間があればまた明日続きを投稿します。

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