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マスターへの約束とぬいぐるみ作成その2(完成)からのマスターの店へ

さてさて、そんなこんなで夜が明けました。

今日の予定は昨日父上に言われた通りにマスターへの話をつける事なんだけども、こんなのすぐ終わるからどないしようか……まあいいや。

ぬいぐるみもあと少しで完成だし、スパッと終わらせて帰ってこよう。


早速シシリーを連れてマスターの食堂へ。


「おはようございます」

「おはようございます」


とりあえず朝のご挨拶。

挨拶は大事だよ?

人間関係の構築の基礎だからね。

そんなこんなで奥からマスターが来てくれた。


「おう、おはようさん。坊っちゃんに嬢ちゃん。今日は早いな」


朝の人が捌けたくらいを狙って来たんだけど、昼の仕込み中だったのかな?

もしそうなら悪い事したや。


「お昼の仕込み中でしたか?これは申し訳ありませんでした」

「いや、気にしないでくれ。坊っちゃんにゃあ世話になってるからよ!」


そう言ってくれるのは嬉しいけど、今回の用事が用事なだけに言うのがなぁ……驚くだろうしなぁ………でも言うけどね。


「そうですか……ありがとうございます。それでですね、実は今日はマスターへお願いがありまして……」


そう言うと、少し怪訝な表情で


「なんだい、水臭え。用があるならハッキリいいねえ」


と言ってきてくれたのでスパッと切り出す事にする。


「実はですね、昨日振る舞っていただいたデザートを父様に話したら是非家族で食べたいと言われまして。なので、マスターの都合の良い日を教えて欲しい、との事です」


そう言われてギョッとした表情になるマスター。

いやまあ、やっぱり突然領主が店に来たいなんて言ってくれば驚くよなあ……


「おいおいおい、唐突な話じゃねえか。だがまあ、別にいつでも良いぞ。うちの店は『いつでもお客さんを迎える準備が出来てる』のがモットーだからよ!」


と、驚きはあったものの、いつでも良いとのお達しだ。ならばこちらも当初の予定の明後日を希望しておいた。

何やら段取りとしてテーブルを予約しておいてくれるそうなのでお言葉に甘えておいた。


そして、せっかく来たんだからと飲み物だけでもいただいて帰宅……しようと思ったが、孤児院へ寄っていく。

孤児院は子供が10人程居たので氷もそこそこ減っていると思い、先んじて氷の補充をしておこうと思ったのだ。


やはりというか、子供たちは元気に走り回っていたり、こちらには気付くと駆け寄って来たりと元気一杯だ。


そして、シスターの元気になった姿も確認して氷を補充していく。

熱中症になると1週間は怠いし辛いからね。

元気になったからと子供たちの相手以外で疲れさせたく無いと思ったので、先に来て正解だった。思ったより減りが早い。


補充を終わらせ、帰宅しようと中央通りに差し掛かったら人だかりが出来ていたのでちら見する。


立て看板があるからきっと父上が氷の件の告知をしたのだろうと思い、素通りする。


すると人だかりの中から挨拶されたので振り返ると全員がこっちを見てる。

何?なんだ?と思ってちょっとビビってると全員が頭を下げて「また氷、お願いします!」と言ってきた。


それに対して俺は愛想笑いを浮かべながら「はい、大丈夫です。それではまた開催日に来てくださいね」と言いその場から避難。


なんか沢山の人がこっち見てると言いしれぬ恐怖があるよね……おー、こわ。


さて、帰宅完了。父上にも明後日OKと伝えておいたのでこれで自室に戻れる。

シシリーとも別れて部屋でチクチク針仕事。

ガワは出来てるから後は綿を入れて手足を縫い合わせて顔と胴体も縫い付ける。

最後に瞳用の石を接着して完成!!


うん、我ながら良い出来だと思う。多分。


さあ、早速ルシエル兄上に献上しに行こう。


そして着いた兄上の部屋の前。

ノックをするとすぐに出て来てくれたので兄上も待っていたのかも知れない。

一応お昼前には出来るかもと伝えておいたしね。


そして、現物を見て驚かれる。


「おお……まるで仔ウサギそのものじゃないか。この出来は本当に凄い……よくやってくれたな、アリューゼ。感謝する」


と言って頭を下げて来たので「顔を上げて下さい!」と言って、頭を上げさせる。


上位者が頭を下げる行為は本当に感謝してる時の反応らしいので、実際に兄上が感謝してるのは事実だろう。

だけど、兄弟の仲でそんな仰々しくされても俺が困る。だからすぐ上げてもらったんだけど。


「いや、本当にこれはとても素晴らしいと思う。シシリーも、きっと喜んでくれるだろう!」


少々興奮気味にまくし立てる兄上であるが、こんなに興奮してるのを見るのは初めてかもしれない。


「では、3個作れたのでこちらに置いておきますね。あと、シシリーに渡す際にはラッピングして渡す方が中身が分からなくてサプライズになると思いますよ」

「………なるほど、直接渡すだけでは無く、開けるまでの期待感もプラスさせるという事か」

「ええ、渡された喜びと、開けた際の驚きが相乗効果をもたらすと思います」


そう言って、包み紙も渡しておく。


梱包は兄上がしたほうが良いと思い、そのまま渡す。


「では、僕はこれで。後は兄様のタイミング次第です。頑張ってくださいね」

「ああ、ここまでアリューゼがしてくれたのだ。絶対に、失敗はしないよう頑張らせてもらう」


と、決意を新たにやる気を出してるので、ここで俺は部屋を後にする。


頑張れ、兄上。


それから2日が経ち、マスターの店に行く日になった。


朝、昼と過ぎ去り、ある程度の時間が経ち、出発する時となった。


母上とトニー兄上が凄いワクワクしているのがとても印象的だった。


セルジュの運転する馬車に乗り、マスターへの店へ移動。


到着するなり姉上が先んじて降りて母上の手を引いて行ってしまった。


俺が挨拶したほうが良かったかな?っと思っていたのだが、あっという間の出来事で反応が遅れた。


まあ、マスターも母上や姉上は分かるだろうから大丈夫だろう。


そう思って母上や姉上のあとに付いて入店するのであった。

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