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ぬいぐるみ作成その1

おはようございます。

さて、もう起きて朝食を済ませましたアリューゼです。これからルシエル兄上の元へ向かうところです。


何やら数名のメイドに昨日の俺と姉上が一緒に手を繋いで寝ていたところを見られたようで、なんか微笑ましいものを見たような目で見られてます。


別に3歳の弟が8歳の姉と寝たってええやんね?


……いや、だから微笑ましかったのか……納得。


そんなこんなで兄上の部屋に到着。

兄上が「先に部屋に行って用意しておくから少し後に来てくれ」って言うから少し時間を潰してから来たけど……こんなもんでいいのかね?


とりあえず扉をノックする。


すると大した間もなく扉が開いた。


「……よし、アリューゼ1人だな?入ってくれ」

「はい、失礼します」


そうして部屋に招かれると前回座ってたテーブルに材料が小山になって置かれていた。


「一応、用意した材料はこれだが……足りるか?」


まあ、多目にある分には困らないからいいか。


「はい、十分ありますね。これだけ集めるのは大変だったのでは?」


そう聞くが兄上から帰ってきた返事は意外なものだった。


「いや、そうでもない。運良く綿花を取り扱ってる商人にも知り合えて綿も都合できた。皮はうさぎの皮で良かったのだろう?縫製の際に穴が目立たぬよう細く、小さな針と毛皮と同じ色の糸を用意した。瞳用の石は……赤、黒、茶の3種類を用意しておいた。これで良いのか?」


おおう、兄上本気だな。だったら俺も兄上のその心意気、受け取った。


「はい。十分です。では、また出来ましたらお持しますね」

「うむ、すまないな。私が不甲斐ないばかりに……」

「いえ、兄様もお忙しい中のご準備、お疲れさまです」


そう言うと、頭を撫でられた。何故だ。


「ふふ、しかし……こうやってアリューゼと話していると本当に年下なのかとたまに疑ってしまうな。私の3歳の頃はお前ほどしっかりはして無かったからな」 


まあ、中身60過ぎですし。そこには触れないでいただけると……ッ!!そんな俺の考えが伝わる訳もなく、くしゃりとひと撫でされて手が離される。


「では、すまないが頼んだぞ」

「分かりました、なるべく早く作りますね」

「ああ。だが、スピードを求めて出来が悪くなっては元も子もないからな。気を付けてくれ」

「はい、勿論です」


そして、兄上の部屋から小山になってた素材を布で包んで自室へと運ぶ。


さあ、作業開始だ。

本来なら型紙を作るところだが、そんなの無いし、デフォルメした感じのを作るので気を付ける部分は顔と体の丸みだね。

この丸み次第で出来は左右される。

とても重要な工程だ。だが、素材はたっぷりある。目の石を勘案すると3個までだけど、10個はガワは作れるから何回か試行錯誤出来るのが良いね。


ハサミでチョキチョキ毛皮をカット。

まずは頭になる部分。

丸みを持たせられる様にゆったりとカット。ザッと合わせてみて……うん、悪くは無い。が、これではシャープ過ぎる。もう少し長丸にしなければ。


またサイズを弄ってチョキチョキ。

今度は……うん、悪くない。一応予備に何枚か合わせて同じサイズにカットしておこう。


頭の裁断が終わったら次は身体の部分だ。

これも2回失敗したがなんとか良い感じにカット出来た。……ん?なんか手先が前世より器用だな?

そういや、器用高めだったな。それの影響かな?


そしてこちらも予備をカット。それでも毛皮は余ってる。よしよし。


そして次に、手足になる部分だが……あ。肉球の事すっかり忘れてた。


毛皮はグレーだから、黒か肌色の布が欲しいな……買いに行くか?いや、まだ先だからとりあえず顔と身体を縫い合わせる。


………チクチク、チクチク、チクチク、チクチク。


よし、良い感じに縫えた!だがまだ1個目!とにかく3個作るぞ!


………チクチク、チクチク、チクチク、チクチク、チクチク、チクチク、チクチク、チクチク…あいて!ボーッとしてたら指に貼りが刺さった!……よし、穴は空いてない。血が出てないなら良いや。続き続き。


そして、お昼前には身体と頭がなんとか出来上がった。


どうするか………午後はちょっと出掛けようかな?姉上を連れて。まあ、またシシリーも連れて行くことになるんだろうけども。


布を買うのを見られても……まあ、誤魔化せる……よね?


てか、この世界にサテンってあるのかな?

無いなら木綿でも良いけど。


まあいいや。とにかく一旦食事休憩。休憩。


とりあえず作った身体と頭と材料はバレない様に布団に入れておく。うん、これならバレないっしょ。


さー、ご飯ご飯。その時父上に出掛ける許可を貰って行こうか……あ、小金貨2枚じゃ足りなかったら困るな。金貨も1枚持っていこう。


そう考えて、仕舞っておいた金貨を1枚取り出して食堂に向かった。

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