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こんにちは、赤ちゃん♪

 …ん?あれ?ここは……どこだ?


 「だあぅ…あぶ?」


 うお、思ったのと違う声が出た!!って、手ぇちっさ!……ああ、転生完了したのか………良かった、無事人間に産まれたみたいだ。

 今度こそ、後悔の無いような人生を送りたいな。

 と言うか、誰も居ないのかな?赤ん坊を1人にしておくとはちょっと危機感足りないんじゃなかろうか……って、うおっ!ふと横を見たら5歳くらいの女の子が居た。

 もしかしなくても俺の姉なのだろうな。

 なんとなく雰囲気というか感覚で分かる。


 「アリューゼ、こっち見た!!」


 おお、姉上なんか嬉しそうだね。

 前世にも姉は居たらしいが物心ついた頃には亡くなってたし、この姉が俺にとっての初姉だ。少しばかりサービスしようじゃないか。

 紅葉みたいなちっちゃな手を姉に向けて伸ばして……って、思うように動かないな。やっぱまだ産まれたてか……とにかく俺よ、頑張れ!やれば出来る!!よしっ!伸びた!!


 「だぁう、ばぁ」

 「あっ!アリューゼったらお姉ちゃんが分かるのね!は〜い、お姉ちゃんよ〜♪」 


 よし、姉が俺の手に指を差し出してくれた。

 さあ、握ってみよう。ニギニギ。


 「わっ!アリューゼ、結構力強いわね。赤ちゃんってみんなこうなのかしら……?」


 うむ、しかし気付かない振りをしていたが……俺の名前はアリューゼか。

 昔やったゲームの大剣使いがそんな名前だったな。

 まあ、カッコいいから良しとしよう。

 それにしてもまあ、我が姉の表情がコロコロ変わって見てて飽きないな。

 5歳くらいの女の子ってこんな感じだったっけ……?

 昔を思い出そうとするがモヤが掛かってうまく思い出せない。

 まあ、そこは重要じゃないからいいや。とりあえず、一人っ子じゃないようで良かった良かった。

 前世では兄弟にゃロクな思い出が無いが、アルスラートにゃ魔物も居るんだし、そんなクズな兄弟なんてそうそう居ないだろうしね。

 ……にしても、両親は何処に居るのかね?

 5歳児に子守って事は無いだろうし、ネグレクトや育児放棄って事は無いだろうが……ちょっと心配になって来たな……

 と、そこへ2人の男女が部屋に入って来た模様(まだ声しか聴こえない。首がそこまで動かないから見えないんだよね)


 「ああ、シャロ。アリューゼの面倒を見ててくれたのかい?」

 「あらあら♪アリューゼったらお姉ちゃんの指をぎゅっと握って可愛いわね〜♪」


 んぬぎぎ……っく、顔、顔が見えん!!

 俺の新しい両親はどんななんだ!気になる!!

 と、悪戦苦闘していたらひょっこりと2人の顔が両側から現れた。

 ……赤ん坊の視力って弱いんだから片側に来てくれれば良いのになんでバラけてくるかな……ま、いいや。とにかく新たな両親の顔はっと。

 おお、優しげなイケメンなお父様です事!お母様は……おお、産後だからか胸大きいな。って、そこは良いんだよ。重要じゃない。ふむふむ、こちらも柔和な笑顔で俺と姉上を見ておられるな。

 うん、今回の家族は『当たり』らしいね。大事にしよう。とりあえず、俺の新しい家族は両親と姉上と俺の4人なのかな?

 現在分かるのはこんなとこか。

 っと、なんか眠くなって来た……赤ん坊はすぐ疲れるな……もうちょっと家族を見ていたかったけども、もう、限界……おやすみ。

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