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目覚めと手合わせ

…暖かい。いったい何が起こっているのだろう?


私は目を開くとそこは家の中で私はベットに横たわっていた。

服も質素ではあるが着心地のよい布の服に変わっており、意識を失う前との環境の違いに困惑する。

そんな私に同い年くらいの女の子が声をかけてくると。


「おはようございます。調子はどうですか?」

「え?あ、おはよ…っつ。まだ良くないかも」


彼女の挨拶に答えようと声を出すと腹部から痛みが響く。

能力の反動?服を捲り、お腹をみると傷自体は直っており見た目に異常はないもののおくから響くものがある。


「酷くやられていたので私の村で取れた薬草をつけてみましたが…気休め程度にしかなりませんでしたかね…」

「そのお気持ちだけでもありがたいので。むしろ助けてくれて有り難うございます」


そんな。お礼をするのは村を救ってくれたこちらの方ですよ。彼女はそういいながら、ハッとし自己紹介をする。


「すみません。自己紹介がまだでしたね。私はアリサ、此村で医者をやっております」

「ご丁寧にどうも…。私は…」


そう言えば名前は前のでいいのかな?

せっかく異世界にきたんだし、名前もみようか。


「私はリン。しがない旅人よ。そういえばあの盗賊は?」

「リンさんですね。盗賊なら少し前に騎士団に引き渡しましたよ。お礼をしたいとの事ですので、落ち着いたら家をでて広場にいってみてください。まっすぐ行けば広場です」

「ありがとう。早速だけど行ってみるね」


いってらっしゃい。と彼女は私の後ろ姿に手を振る。

…太陽の光が眩しい。広場はまっすぐだっけ?

そのまま歩くと広めの噴水のある場所が見えてきた。

あそこが広場かな?

噴水の近くにフルフェイスの鎧をつけた人物が立っていた。

私は恐る恐る声をかけてみる。


「あ、あのー」

「ん?あぁ、貴殿がこの度盗賊捕まえてくれた方だな?心から礼を言う。私は王国騎士団第三舞台団長のアネットだ。宜しく頼む」

「は、はじめまして。私はリンです、私に何か用ですか?」

「直接渡したいものもあったし、お礼が言いたかったんだ。それとお願いもあってな…」


アネットは私に対して小袋を渡してきた。中身を空けると金貨らしきものが入っている。お金に困ってた私には非常に有り難い。


「ありがとうございます。そして、お願いとは?」

「うむ、戦闘の跡を見たが貴殿はただ者ではないと思ってな。手合わせをお願いしたくてね」

「わ、私は普通の冒険者ですよ?…たぶん希望には添えないかと」

「普通のものなら彼処まで派手に戦えぬさ。それに小遣いも弾もうと思ってるのだが…どうだろうか?」


この人、私が生活に悩んでるのを見通してるのかな?

付き合うくらいならいいか…。


「分かりました。付き合いましょう」

「ありがとう、そう言ってくれると思ってたよ。ではこちらへ」


彼女の後をついていくと今は使われてないであろう村から少しはなれた平原に案内される。少し草が生えてはいるが特に移動に支障はない。


「ここでどうだろうか?建物が回りにあると先程みたいになりかねないからな」

「は、はい!ルールとかは?」

「そうだな。恒産か気絶で負けということで。貴殿はどのような武器を使うのかを知りたい」

「私は素手ですね。武器は使えないので」

「では、私も合わせようか」


そう言いながらアネットは鎧を脱ぎ始める。

スラッとした体型に騎士らしく筋肉も付いており鍛練を怠っていないのが分かるだろう。

これは結構不味いかも…女神さま助けて。と言ってもなにもしてくれないよね。

「待たせたな。準備が良ければ始めるぞ」

「こちらもオッケーです」


いくぞ!と掛け声と同時にアネットが踏み込んでくる。

こうしてアネットととの戦いが始まったのであった。


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