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自殺未満の朝

私悪い子、だめな子、要らない子

ごめんなさいも喉の奥。

そのごめんなさいを喉から締め出す。

さよならだけが人生だ。


死んだらどうする、

楽になって、本を途中で読むのをやめて、

完成だって諦めて、

死んだらどうする、

どうもないだろう、

こんな死に方は嫌だった。


だから泣くしかないんだね、

泣いて、一度私を殺して、

知らないふりをして明日から生きていくんだね。

赤いリボンが明滅する。


うなだれた心臓と、敗者の愛情、

バカみたいな自殺未満を繰り返して、

誰かに慰めてほしくて、

私はこんなに苦しんでいるんだよ」って分かってほしくて、

あの子なんかより、この子なんかよりずっと辛いんだよって言いたくて、

それでも血を見る勇気はなくて、

ふざけた知識に裏打ちされたみごとな自殺を披露するのだ。


ただ分かってほしいだけだった、

慰めてほしいだけだった、

抱きしめて、頭を撫でて、

怒鳴り声じゃなくて、「仕方なかったよ」と言ってほしいだけだった、

もしくはもう、愛さないでほしかった

本物の愛で私を育ててくれた彼らと喧嘩して、

もしも私が風邪なんて引いたりしたら、

きっと彼らは血相を変えて戻ってきてくれる、

真実の愛なんて嫌いだ、

愛に絶望した、

私がすねているようになってしまうのなら、

愛なんてくれなくてよかった。

罵って殺してくれればよかった、

何も知らないうちに死にたかった。


私たちは残酷だ、

きっと誰かか自分か殺さないと生きていけないのだ、

何もかもお見通しで、全部腹の探り合いで、

それに絶望した私のような人が今日もどこかで死んでいる。

その人たちの中に入りたかった、

天才に何て生まれてこなければよかった、

悪い子、だめな子、本当にゴメンなさい、

さよならだけが人生だ。


嫌です。

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