私をそんなに値引きしないで!
僕のよく行くスーパーでは夕方になると、、、?
お弁当やらなんやらと安くなる!
あらゆる食品が値引きされるのだ!
時間が経てば経つほど、、、どんどん安くなっていく。
それは、賞味期限切れにならないために店側も商品を捨てるよりは
安くして、お客さんに買ってもらおうと思っているからなのだろう、、、。
▽
まさかそれが、【人間】でも起きるとは思ってみなかった...。
僕の名前は、、、『大高 遊星』29歳で製造業の仕事をしている。
たまたま、そのよく行くスーパーの近くに新しく出来たお店があって、、、!
しかも、、、!?
そのお店が出来てから、ずっと行列が出来ている!
【まさに!? そのお店は人気店なのだ!!!】
ただ、何のお店なのか僕には分からない、、、!
しかも並んでいるのは、老若男女で、、、。
『このお店? 何のお店なんだろう、、、?』
...と僕はずっと気になっていた!
ある時、雨がかなり降っていて、、、。
何時も行くスーパーに寄った後、、、その人気のお店を見ると、、、?
今日は、殆ど人が並んでいない!
僕は、今日こそはチャンスだと思い、お店の中に入る事にした!
▼
...中に入ると?
なんと!? 人が並んでいる!
本物の人間がそこに並んでいるではないか、、、!?
まさかだけど、、、!? そんな事が本当にあっていいのか、、、!?
しかも何処かで見たような人で、、、!
【見本】として動いているアンドロイドもいるにはいたけど、、、?
どこから見ても、正真正銘の人間だ!!!
僕が啞然として突っ立っていると、、、?
『いらっしゃいませ~ お目当てのクローン人間は見つかりましたか、、、?』
『えぇ!? いやいや? 前からここのお店の事は知っていたんですが、何の
お店なのか分からなくて、初めて入ったら、、、? もうビックリして、、、。』
『そうですよねぇ~ビックリしますよね! でもここに置いてあるクローン人間は
超有名な人から、優秀な人材のモノばかりですよ~! 良ければ、ごゆっくり見て
いってくださいねぇ~』
『...ははい。』
ここの店員さんは、普通に僕に接客してきた、、、!
僕はゆっくりといろんなクローン人間を見る事にした、、、!
しかし、、、値段が高くてどのクローン人間も僕の安い給料じゃ買えや
しないよな~と思っていると、、、?
一人だけ! やたらと安いがクローン人間あった!
僕は先の店員さんを呼んで、聞いてみる事にした、、、?
『こ.このクローン人間? 他のクローン人間と比べて安くないですか、、、?』
『あぁ~もうそれは、ちょっと古い型になりますからねぇ~
だから安いんですよ~』
『あぁ、でも、、、もう少し安ければ僕も買えるんですが、、、?』
『あぁ! ここの会員になってくれば更に安くなりますよ~』
『えぇ!? でもここの会員って言っても結構高いんでしょ...?』
『新規の会員になるのに500円だけです! それ以上は無料ですので
ご心配なく!』
『たった、、、それだけでいいんですか、、、?』
『じゃ~どれぐらい値引きしますか、、、?』
『...えぇ!? まあ、これぐらいでお願いできればと、、、?』
『はい! じゃ決まりですね! お買い上げありがとうございます!』
『あぁ、どうも、、、。』
『保証期間は3日です! 返品不可! クレームは一切お聞きしません!
何かあっても、うちでは一切責任を持ちません! 捨てる時は、保証書の
裏に書いてある番号に連絡してください! では、何か質問はありますか...?』
『...いいえ、』
『貴方にとって素晴らしい事が起きますように、ありがとうございました。』
『ああ、はあ、』
▽
僕は雨の中このクローン人間を家まで持って帰った。
家に着くと、、、?
タオルを持って来て、自分のことよりクローン人間を先に拭いていた。
僕は早速、クローン人間を動かすことした。
今まで一人暮らしが長かったので、やっと話し相手が出来ると喜んでいたんだ!
クローン人間の首筋に付いているバーコードを読み込んで、5分間待つと...?
ゆっくりとクローン人間が目を開けた、、、!
『ここは、、、?』
『ここはね! 僕の家だよ~!』
『私はどうして、ここに居るの、、、?』
『まあ、そうなるよね! でもここが今日からキミの家だよ!』
『私は貴方とここで一緒に暮らしてるの、、、?』
『うん! そうだよ~ 正確に言うと、、、今日から一緒に暮らすんだ!』
『...そう、分かったわ!』
『じゃ、よろしくね! 僕の名前は【大高 遊星】29歳で製造業の仕事
をしているんだ! キミの名前は、、、トアにしよう! 今日からトアだよ~
僕とは恋人同士と言う事にすればいい!』
『...えぇ、』
『一応、恋人同士なんだし! 僕に敬語じゃなくていいからね!』
『えぇ、ありがとう遊星!』
『よし! じゃ~もう今日は寝ようか!』
『...ううん。』
▼
次の日の朝、、、。
AM7:30分ごろ僕が起きると、、、?
【カタンカタン】と音がする。
僕は何だろうと音のなる方へ見に行ったら、、、?
そこには、トアが僕の為に朝ごはんを作ってくれている最中だった、、、!
『あら? もう起きたの、、、? 遊星、顔を洗ってきて! もう直ぐ朝ごはん
が出来るから、、、!』
『...ううん。』
昨日とは、見違えるほどトアは滑らかな話し方で、まるで僕たちは本物の恋人同士
になったような気分だった、、、!
『クローン人間なら、、、? 何処かにトアの本物がいるんだろうな、、、?』
...僕はふとそう思った!
『遊星? まだなの? ご飯できちゃったよ~』
『あぁ、直ぐに行くよ~』
なんだか、、、本当の彼女みたい!
そうだ! 今日からもっともっとトアと仲良くなって、トアが僕の事を
本気で好きになってくれるように僕も頑張らないとな、、、!
『ねえ? トア、、、? キミが良ければ僕の事を、もっともっと知って
ほしいんだ!』
『もちろんよ! 私は最初から遊星の本当の彼女だと想っているから、、、!』
『そう! それなら良かった、、、!』
『あぁ! 一つだけ遊星に言い忘れていたわ~ 私を値引きして買ったかも
知れないけど、、、? 私は安い女じゃないから! それだけ言いたかったの!』
『勿論さ~! ちゃんとそれは分かっているよ!』
『それなら? 良かったわ!』
▽
トアとは、一緒に住み初めて分かったことだけど、、、?
かなりのヤキモチ焼きだ、、、!
僕が他の女の子とちょっと話しただけで、嫉妬する!
それ以外は、僕はトアと一緒に居て幸せを感じるし!
これからも、僕はトアと一緒に居たいのだけど、、、?
トアがクローン人間である以上、、、何処かでトアの本物と鉢合わせしないか?
心配でならない、、、!
『僕にとっては、トアはクローン人間ではなく! 本物のトアなのに、、、。』
最後までお読みいただきありがとうございます。