5・いい子ちゃんの初めての学校~前編~
いい子ちゃんは、学校に行くことにしました。
お化けの国ではアイドルになっていないからです。
初めての授業はいい子ちゃんの歓迎会だったので、歌が歌われました。
いい子ちゃんは、学校で「りぼんちゃん」という名前で通っています。
人間界でのことをばらしたくないからです。
すると、3曲目でいい子ちゃんの曲が流れました(人間界の)。
いい子ちゃんはつられて歌いだしてしまいました。
「りぼんちゃん歌うま~い!!」
「いい子ちゃんみたい!!」
「えへへ・・・。」
いい子ちゃんは何とかごまかしました。
その日からいい子ちゃんはクラスの人気者になりました。
とくに一番仲のいい子は、りりぼちゃんとりぼいちゃんです。
二人は双子です。
「なんかさぁ~、ほんっとりぼんちゃんはいい子ちゃんの声に似てるよね~。」
「外見もにてるしさぁ。」
そこに、いい子ちゃんがやってきました。
「二人とも何話してるの?」
「いい子ちゃんの話。」
ぎくっ。いい子ちゃんの眉毛が動きます。
でも、女優でもあったので、何とかごまかしたつもりでした。
「いい子ちゃんに、りぼんちゃんは似てる!って言われない?」
「・・・。ちょっと、二人とも、屋上へきて・・・。」
いい子ちゃんも言う気になったようです。
「実は私・・・。」
メガネをはずしました。
「いい子ちゃんなの!」
「キャーーーー!!!!!!!」
「すてきぃ~~~~~~~~~~~!!!」
2人が悲鳴を上げました。
そこへ、学級委員が通りかかって言いました。
「あら、その隠している子はだれ?学校に関係ない人を入れてはいけないのよ。」
その間にいい子ちゃんはメガネを急いでつけました。
「私よ。」
ところがその瞬間、メガネが風に飛ばされて・・・。
「きゃーーーーーーーーーーー!!!!!!いい子ちゃんよ!」
悲鳴が上がりました。
いい子ちゃんは驚きすぎて気絶してしまいました。
(後編に続く)