18・お化けほしのモデルデビュー~前編~
「はぁ・・・。いい子もいない、お兄ちゃんもいない・・・。いい子はチョースーパーアイドルだったし、お兄ちゃんは歯のコンテストで優勝したし…。私だけ残されちゃった。」
ほしがうなっています。
この子は、いい子ちゃんの姉で、わるい人の妹です。
実は、ほしだけお化けではないのです。
「二人だけずるいよ。私もお化け界に行ってみたいな。そして私といい子の晴れ舞台をお兄ちゃんに見せるんだ!そしたらまた人間界に戻ってモデルやるの。ふふふ。」
といっていたほしですが、あとから悲しくなって、涙が出てきました。
ところが、こう言いました。
「そうだ!いい子がたまに会いに来る!その時にいい子に聞けばいいんだ!」
実は、ほしの霊感は強くて、いい子ちゃんとわるい人が見えるのです。
そこで、いい子ちゃんたちを呼ぶことにしました。
「いい子、いる?ほら、いい子がくれた髪飾り、たからばこにいれてあるんだ!あと、お兄ちゃんのくれた歯ブラシのおかげで、全然歯が汚くならないんだ!」
「お姉ちゃんっ!会いたかったよぉ~!!」
「ほし、遊びに来たぞ!」
「モデルになりたいのっっ!!いい子、教えて!!」
「それはね・・・。」
その話は長かったので、りゃくします。
まとめると、おしゃれして東京に行けば、スカウトされる、といい子ちゃんが自信満々に言いました。
まさにその通りでした。
そのおかげで、ほしはモデルになれたのです。
先輩は、ほしを嫌っていました。
「ほしとか、名前気取っちゃってさぁ~」
「いやだよね~」
と、足を引っ掛けられたりしました。
「先輩すごぉ~い!」
ある時ほしが言うと、手を叩かれたのです。
「先輩…?」
(つづく)