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アイテム無限利用のチートを授かった俺が、なぜか最強の魔獣やスライムを従え世界を支配することになった件  作者: まるせい


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第1話 骸骨から告げられる異世界転生

「いきなりじゃがお主を殺した」


「はっ?」


 目の前にはボロいフードを身につけた骸骨が立っていた。


 何やら身体が透けており、足がなく宙に浮いているように見える。


「頭大丈夫か?」


 そんな異形の存在が目の前にいるにも関わらず、俺はおそれることなくそいつに話し掛けていた。


「そもそもここはどこ……って、俺は誰だっけ?」


「ほっほっほ、記憶と名を失っているようじゃな」


 目の前の骸骨は面白そうに笑って見せる。一体何が面白いのだろうか?


「……まあいいけど、一体何で俺を殺したんだ?」


「お主も大概じゃな」


 殺したという相手に対して冷めていると思うのだが、どのように殺されたか思い出せないので恨みも沸かない。


「お主を殺したのは我の憑代になって欲しかったからなのじゃ」


 骸骨は説明を続ける。


「我はエンシェントリッチのネクロヴァーン。一万年の時を過ごした魔導王である」


「……なるほど?」


「我の身体は長年の酷使により限界が近い。このままでは後百年もすれば朽ち果ててしまうのじゃ」


 確かに見た目がボロボロだし、骨だらけなので殴れば砕けてしまいそうだ。


「このまま我の知識が失われるのはこの世の損失。あってはならないのじゃ」


 ネクロヴァーンは顔を近付けると力説するのだが、骸骨に凄まれても気持ち悪いだけだ。


「お主はこの世界だけではなく三千世界の中でもっとも我と魂が適合する人間じゃった。よって、依代にするために殺したというわけじゃ」


「なるほど、理解はした」


 どうやら完全に自分の都合で殺したらしい。


「これからそこらで拾った身体に【リザレクション】の魔法をかけて肉体を再生させ、お主の魂を入れる。その肉体に我の魂を間借りさせてくれないか?」


「いきなりそんなこと言われても……」


 説明されても展開の速さについていけない。


「異世界に転生させられても生き残れる気がしないんだが?」


 記憶はないのだが、おそらく元の世界では何の才能もない一般人だったはず。急に異世界に放り込まれてもどうして良いかわからない。


「安心するが良い。お主が死ねば我も死んでしまうからな。お主の才能を引き出しておいてやる」


「俺の才能って何なんだ?」


 異世界転生のチート能力というのは多岐にわたる。それが使える能力かどうかドキドキしていると……。


「お主がチート能力を得るのは我がお主の身体に憑依してからじゃ。それまではどのような影響を与えるのかはまったくわからん」


 随分無責任な物言いをするのだが、本人がわからないというのなら仕方ない。


「もし俺が憑依を拒んだらどうなるんだ?」


 少し意地悪な質問をしてみると……。


「その場合は仕方ないので、お主をあの世に見送った後、次の適合者を殺すことにしようと思う」


 つまり俺は殺され損な上、新たな犠牲者が生まれるということになる。

 流石はエンシェントリッチ。人の心がまったくない。


「お前を憑依させたことによって俺にデメリットはないのか?」


「お主が天寿をまっとうすることで我が復活するだけじゃ。精神を操ったり、肉体を乗っとったりするということはない」


「はぁ、まあわかったよ……」


 どうやら殺された時点で俺に選択肢はないらしい。


「交渉成立じゃな。ではお主が宿る肉体を復活させるとしよう。目を瞑り楽にすると良い」


 ネクロヴァーンが魔法を唱え始めると、心なしか身体が熱くなってきたような気がする。


 俺は眠気を覚えると、その感覚に身を委ねるのだった。

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