表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

アガネを射る少年



「ん…… ここかな」


ハイゼと呼ばれる大樹が群生するタラトゥーの森の中。そこにアガネという大鹿にも似た動物を狙って弓を引き絞る少年がいた。


「頭を狙って────」


スパン、と少年の手から放たれた矢は、木々の間を通ってまっすぐと直進し、耳からアガネの体内に侵入する。そして、十分すぎるほどの威力を保った矢はそのままアガネの脳の弱点となる部位を貫いたようだった。アガネは一瞬ビクッと体を震わせた後、その場に倒れた。それを隣で見ていたリフという少年が思わず声を上げる。


「おお! すごいっすね!」

「たまたまだよ」


弓を射た少年はそう言って、倒れたアガネの場所まで向かう。アガネはこの森では中位程度の力を持つ動物であり、決して弱い生き物ではない。体は強靭な筋肉で包まれており、知能もそこそこに高い。人が正面から戦う場合、10〜15人で交代しながら少しずつ削るやり方でないと勝利するのは難しいだろう。そんなアガネの唯一弱点となるのは脳の中心部分に存在するナズと呼ばれる核である。正面からだと鼻の付け根あたりに位置するが、ここも当然のように硬いため、狙うのは困難だ。そこで、弓術に優れた一部の人間は比較的柔らかい耳から矢を通し、ナズまで矢を到達させることでアガネを狩るのだ。これには、正確なナズの位置の把握、弓を射る場所とアガネとの細かい角度調整、そして確実にナズまで到達させる威力を保った矢を放つ弓の技術がいる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ