落下
読んで戴けたら嬉しいです❗❗ヽ( ̄▽ ̄)ノ
振り返った杜環の右の顔が酷く腫れ上がっている。
右目が腫れた肉に埋もれ、頬は垂れ下がり真っ黒に変色して壊死しているのが解る。
余りの痛ましい姿に裕太はフリーズした。
「いったい、どうして・・・・・・・・・・? 」
裕太が呟くように言うと、杜環は泣き出した。
「オレは死ぬのか?
裕太・・・・・・・・・」
「杜環・・・・・・・・・」
停止した思考を必死に働かせたがどう言葉を掛けていいのか裕太には解らなかった。
杜環の啜り泣く声だけが暫く部屋の中に染み渡る。
裕太はやっとの思いで言葉を絞り出す。
「病院へは行ったのか? 」
杜環はしゃくり上げ俯いたまま弱々しく首を横に振る。
そして言った。
「昨日、あの女がここに来たんだ」
裕太はそれを聞いて女の幽霊の怨念の強さに震え上がった。
女が杜環に取り憑いている可能性が強い。
裕太は言った。
「とにかく病院に行こう」
杜環は顔を上げると言った。
「これって、アイツの仕業だろ? 」
紛れもなくそうだろうと裕太は頷く。
杜環は言う。
「あの噂が本当なら、オレは死ぬんだ」
杜環はそこまで言うと取り乱しベッドに突っ伏し叫ぶように言った。
「死ぬのは嫌だ!
死にたくない! 」
裕太は近付いて杜環の背中を撫でながら言う。
「大丈夫だよ、とにかく病院へ行こう
霊媒師に頼むとか解決策はそれからゆっくり考えようよ」
杜環は身体の状態を起こし、潰れていない方の目を血走らせて言った。
「オレ思うんだ、これを治すにはアイツの許しが必要なんじゃないかって・・・・・・・!
きっと怒っているんだと思う、あんな言い方したから
だから謝らないと、許して貰うまで! 」
その杜環の言葉には強い意思と言うより狂人じみた固執が感じられた。
「それは・・・・・・・・・」
裕太には、謝るだけであの女が許して杜環の顔を治してくれるとは思えなかった。
それでも杜環がそう信じているなら、行くしかないだろうと思った。
今の杜環に何を言っても受け入れられないだろう・・・・・・と・・・・・・。
杜環は大量の痛み止を飲んで、顔が見えないようにパーカーのフードを目深に被って隠し、裕太の後を付いて歩いてクリニック跡を目指した。
既に時間は夕方でクリニック跡に着く頃には陽が暮れて、かなり暗くなっていた。
再び訪れた廃屋は先日来た時よりも不気味に見える。
閉じている今は手動で開かなければならない自動ドアを潜って真っ暗な内部へ進む。
あの時と同じく懐中電灯で照らしながら、杜環が先に進み裕太は杜環の後を歩く。
室内は一度目に来た時から纏わりついて離れない埃とカビの濃い臭いが充満していて、杜環は大きく息をするのは憚られる気がした。
迷いながらもやっとの思いであの女と遭遇した部屋に辿り着いた。
杜環は期待を籠めて声を上げる。
「出てきてくれ!
話があるんだ! 」
暫く待って見るが変化は無く部屋は静まり返っている。
「頼む!
出てきてくれ! 」
もう一度声を掛けてみるがやはり変化は無かった。
「なんで・・・・・・・・・・・・」
杜環は落胆してその場にしゃがみこんだ。
裕太は慰めるように言う。
「今日はこの部屋に居ないだけかもしれない
二階に行ってみよう」
杜環は立ち上がりそれに同意した。
しかし、あちこち歩き回るが女は現れてはくれなかった。
そうして三階建てのクリニックビルを上りきり屋上へと出た。
すっかり陽は落ちて空には星が瞬いている。
夜景が広がり車の往来の音がもの哀しげに聞こえた。
杜環は深呼吸した。
外の新鮮な空気を吸うと幾分緊張が解れる。
その時だった。
それは一瞬の出来事だった。
何かが裕太に一瞬で近付き裕太の腹に腕を回して拐って行った。
裕太自身自分に何が起きているのか解らないまま、屋上の端に連れられ、その何かと供に地面へと堕ちて行った。
叫び声が遠ざかって、地面に叩き付けられる嫌な音と供に声は止んだ。
読んで戴き有り難うございます❗❗<(_ _*)>
Snowman のラウールくん主演の映画「赤羽骨子のボディーガード」、とっても楽しみです❗
ヤンキー高校生の役ですが、どんな粗野な振る舞いをしても、美しさは隠せないですね❗
でも監督が「エイプリルフール」を撮った監督なんですよね。
内容的にあまり期待はできないかなあ、と思っています。
いいんですよ、ラウールくんのお美しいお姿見るためだけに「赤羽骨子のボディーガード」DVD買うんです。
ちなみにですが三年前のラウールくん主演の映画「ハニーレモンソーダ」も同じ目的のためだけにDVD買いました。
これ本当に病気なんですよね。
お美しい殿方のDVD買い漁るの、60になっても止められません。(ー_ー;)