女
読んで戴けたら嬉しいです❗❗ヽ( ̄▽ ̄)ノ
夕暮れの西陽が窓から射し込んで、部屋の中は熟れた朱に染まっていた。
学校から帰った杜環は二階の自分の部屋でベッド座りぼんやりと今朝の事を思い出していた。
何故急に折り畳み式のテーブルが倒れたのだろう。
傍には誰も居なかった。
テーブルは独りでに倒れた。
杜環に揶揄つもりなど無かった。
ただ自分が夕べ体験した事を誰かに話したかった。みんなの興味を引いていい気持ちになりたかった。
ただそれだけだった。
異様な匂いに杜環は顔をしかめた。
昨日の記憶が鮮明に蘇る。
あの女が現れた時この臭いがしていた。
生物が腐敗したような臭いが鼻を刺激する。
不意に一陣の風が杜環の横を掠めた。
引き寄せられるようにドアの方に目が行く。
血塗れのピンクのブラウスと白いスカートの女が立っていた。
杜環は酷く驚いて思わず立ち上がった。
なんでここに?
こんな真っ昼間に?
一瞬の間に様々な疑問が杜環の脳裏に溢れる。
杜環の目は自然と女の顔に注目する。
腫れ上がった瞼の奥に遺恨の念を凝縮させて杜環を睨んでいた。
杜環は思わず叫ぶ。
「お、オレがそんな顔にした訳じゃない!! 」
そんな事は彼女にも解っている。
だが許せない。
杜環が面白おかしく、人前で自分の顔の事をデリカシー皆無で見るに堪えないと言った事が許せなかった。
女はゆっくりと手を上げ、呪いを籠めて腕を伸ばす。
杜環は叫ぶ。
「来るな!
オレは何もしていないじゃないか! 」
憎悪の念を籠めた目を杜環に固定したまま、そろりそろりと近付いて来る女。
杜環はベッドに上り、壁に貼り付いて女を避けようとする。
女はベッドにぶつかりその上に手をついた。
杜環はその隙を逃さず、女の横をすり抜けドアを開くと同時に部屋を飛び出した。
振り返ると女はドアの横に立っている。
直も手を伸ばし杜環に近付こうとする。
杜環は慌てて階段を駆け下りる。
だが階段を踏み外し、杜環の身体は転げ落ちた。
強か額を壁に打つ。
階段の上で女は憎しみを籠めた目で見下ろしていた。
杜環は壁に打ち付けた額から血を流し力尽きるように気を失う。
女は満足したように消えて行った。
次の日裕太が学校に行くと、杜環は休んでいた。
昼に校庭で購買のパンを食べているとスマホが震える。
画面を見ると杜環からだった。
学校が終わってから自宅に来てくれと言う。
裕太は承諾すると通話を切り食べていたパンの残りを口の中に押し込んだ。
言われた通り、放課後に杜環の家に行った。
いくら呼び鈴を押しても誰も出てくる様子が無い。
ひとを呼んでおいてこれかよ、と内心思いながらも電話口の杜環の様子が変だったから、裕太は恐る恐る玄関のドアを開いた。
少し開いたドアの隙間から頭を出し、様子を伺いながら言った。
「こんにちはーぁ」
遠慮がちに言うと階段の上から杜環の声が言った。
「来てくれ」
裕太は靴を脱ぐと目の前に在る階段を登って杜環の部屋のドアをノックした。
「どうぞ」
と声がしたのでドアを開き部屋に入った。
何かが腐っているような臭いがして裕太は思わず鼻に手をやった。
杜環はベッドで毛布にくるまり向こうを向いている。裕太は声を掛ける。
「どうした?
学校休んで具合、酷いのか? 」
杜環はのろのろと起き上がりゆっくりこちらを向きながら言った。
「裕太、オレの顔どうなってる? 」
こちらを向いた杜環の顔を見て裕太は絶句した。
読んで戴き有り難うございます❗*。・+(人*´∀`)+・。*
亀梨くん主演の映画「怪物のきこり」を観ました、と言っても結構前なのですが。
とても面白かったです。
三池監督の作品はムラがあるらしいのですが、今回の作品は当たりのようです。
亀梨くんのサイコパス、めちゃカッコ良くて惚れ直しました。笑
今の亀梨くん、とてもキレイな相をしていて、惹き付けます。
今、中丸くんの事があるので、大変なんだろうなあ、と思います。
仕事、忙しいみたいですし、休みも返上してYouTube撮ったりしているから、身体壊さないか心配です。