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第4話 古代魔術
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「古代魔術?なんだそれ?」
彼女は少しため息をついた。
「まあ、そうなるよね!」
少し間を置いて彼女は"古代魔術"についてゆっくりと話し始めた。
「古代魔術、それは今より遥か昔、その頃の人類の頂点に立っていた頂魔帝王という最高峰の魔術師が生涯をかけて研究し編み出した魔術、ただその魔術が記された魔道書は頂魔帝王によって隠され、しばらくの間は見つからなかった。
それから数年後、村にフードを深く被った男がやってきて、頂魔帝王が魔道書を隠したと言われる遺跡にひとりで入っていき、数時間後巻物を持って出てきたらしい、その男とすれ違った人は赤く光る左目が見えたと言っていたらしい」
俺は受け流さずにしっかりと聞いた。
「どうしてその魔術を俺が?」
彼女は不安そうな顔をして言った。
「それがわからないの、ただわかっているのはその男は不死の力を手に入れて今でも生き続けているっていうこと」
俺はそのまま質問を続けた。
「でも、なんで俺の力が必要なんだ?」
彼女はすっと息を吸って言った。
「この世界を救うため」
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