千五百六十七年 三月下旬
戸籍を作る上で住所が必要になったが、そこは特にこだわりがないので簡単な内容で纏めた。
まず村を四つに割り、それぞれに『丁』の番号を振る。更に『丁』を四つに割り『番』の番号を振る。最北東を一丁目一番地として南が一丁目二番地、西が一丁目三番地となる。同様の手順で番号を振って行き対角となる最南西が四丁目四番地となる。
こうする事で、どの村も『丁』は四、『番』は一六に統一される。全てを統一しておく事で、管理が容易くなるのだ。
更に村ごとに特色を出すため、それぞれの村に特産品を作るようにした。
『麻』を生産する村は名前を『麻町』とし、名前の通り『麻』を生産するようにした。
『味噌』を生産する村は名前を『味噌町』、『蜂蜜』を生産する村は『蜜町』、山に近い村は『茸町』という感じだ。
そして静子の村を『元町』と名付けた。これは静子の村で生産していた基盤を各村に移し分散した事から、『元になった村』という意味が込められている。
なお、各村に『町』がついているのは、単に語感が良いからという理由で大した意味は無い。
元より静子にとって村でも町でも何でもよく、識別するためのコードがルールに従って作られていればそれで良かった。
最後に案内看板を設置して、伝令などの人たちにも方向などが分かるようにした。
これによって伝令のミスや道に迷うなどのロスを極力減らす事に成功した。また、他の村の人たちも迷う事が少なくなり、情報伝達を確実にする際の要となる時間と空間の認識に対する共有化の空間の方はほぼ達成できた。
だが順調だったのはそこまでで、時間に対する認識の共有化には多大な労力を費やす必要があった。
何しろ日時や曜日などが日常に組み込まれたのは明治時代以降だ。それまで時代によって暦法はバラバラだった。
例えば戦国時代に使われていた主な暦は宣明暦だ。
だが暦道を担当していた勘解由小路家(賀茂氏)が断絶した影響で、京と地方で暦に対して混乱が生じ、独自の暦(民間暦)が使われている状態だ。
江戸時代に入れば天文方(天体観測を行っていた役所)が天体観測を元に暦を作っていた。
今回の場合は、織田家と自分たちの村々で日時が共有化できれば良いため、正月を基点に一月一日を定めて共有化することにした。
すぐの理解が得られないと分かっても、静子は月日を共有するためのカレンダーを作成する。
併せて七曜制を導入し、可能な限り静子が現代で使っていたグレゴリオ暦のカレンダーに近づけた。
時刻は日時計でカバーする事にした。当時の時間の概念は日の出と共に起きだして朝、太陽が中天に差し掛かる頃が昼であり、日の入り以降が夜という大雑把なものであった。これでは集会をする際に都合が悪い。仕事が終わった後の夜に村長宅に集まるよう指示したとしても地平線が見えて日の入りが観測できない場合、夜の基点は各人の主観に依存する。このため全員が揃うのに時間が掛かり効率が悪い。その点で日時計は全員が共有可能な時間の単位を客観的に定めることが出来て有効であった。
日が沈んだり、天気が悪い時は時刻が把握出来ない等の欠点はあるが、まず『慣れ』が必要である。前述した夜の集会時間を共有化する前の段階として、各人が共有できる単位時間の感覚に習熟してもらう試金石として導入する。
故に多少のデメリットは目を瞑る事にした。
本当なら定刻ごとに鐘を鳴らし時間を周知したい所だったが、そちらは信長から許可が下りなかった。
理由を聞けば『鐘を鳴らす為には寺が必要だろう。だから許可しない』との事だ。
確かに言われてみれば、と静子は思った。そして思い出す。信長は自他共に認めるほどの無神論者だ。
寺を建てますと言ったら烈火の如く怒る事は想像に難くない。
どうにかならないかと思いながらも、静子は信長に具申した。すると意外なことが判明した。
信長は仏教などの宗教自体を嫌っている訳ではない。
実際は無益な外来語を日本語に訳し、それで人間的に何か大きな事をしたと思ってる坊主や、青臭い理想論を百姓に聞かせている裏で、禁止されている肉食や女、金品を浅ましく求める堕落した坊主を毛嫌いしているようだ。
なので静子の村近くに寺を建てれば、腹を空かせたネズミのように群がる事は間違いない、と彼は考えていた。
そこまで分かれば対策を考えるのは簡単だった。
静子は寺を建てたい訳ではなく、鐘を鳴らす施設を建てられれば良いだけだ。
だから寺ではなく神社を建築する許可を信長に進言した。勿論、神社だけではなく鐘を設置する施設、寺子屋のような教育施設、宿泊施設、火葬場、うるち米を育てる田んぼや小さな畑なども合わせて申請した。
それに対しての返答は『幾つか小さな疑問点はあるが内容に問題はない。よって建築を許可する』だった。ひとまず許可が下りた事に静子はほっと胸を撫で下ろす。
しかし最後の方に書かれていた一文に再び彼女の顔は硬直する。そこにはこう書かれていた。
『他にも幾つか疑義がある。それらを問う機会を作るので予定を空けておくように』
ため息しか出なかった静子だが、それらはひとまず脇に除けておくことにした。
カレンダーは各村に設置した広告掲示板と村長の家、日時計も同じく広告掲示板と村長の家付近に設置した。
他にも人が集まりそうな所にカレンダーや日時計を設置した。
そうまでして、ようやく連絡網に使う回覧板を使う事が出来た。
現代では当然のようにある年月日、曜日、時間、住所、電話やメールなどが、いかに沢山の人々の失敗と成功の積み重ねで生まれたものか、静子は嫌というほど思い知った。
回覧板の運用を開始して一週間ほどは、村人たちは新しい制度に対する戸惑いで困惑していたが、やがてそれが多人数の予定をすり合わせる上で便利なものと理解する。そこからは早かった。百姓たちは次々と新しい考えを受け入れていった。
今でも一、二時間程度の時間の勘違いはあるものの、日付を間違ったりするような連絡ミスは格段に減った。
しかし最も良い事は、回覧板や広告掲示板などを使う事で、一度に多数の人間へ情報を伝達出来るようになった事だ。
『人から人へ伝達』ではなく、『村の掲示板を見れば良い』に変わった為に、直接一次情報を手に入れられるため伝言ゲーム式の解釈による情報の変容がなくなったお蔭でもある。
それでも静子は不安だったため、各村を何度か視察した。
連絡網はきちんと正しく伝わっているか、実は誤って解釈されてしまっていないか、などの不安が中々払拭出来なかったのだ。
だが各村が静子の思い描いた通りに働いている事を理解すると、彼女は肩の荷が下りたと言いたげな息を吐いた。
静子は戸籍の原本を信長に預け、自身は写本いわゆる写しを持つ事にした。
これによって内容を改ざんされても突合する事により不整合を発見できる利点がある反面、紙を二倍必要とする上に内容を更新するに当たって原本と同期をとるなど管理の手間が増えるという欠点があった。運用面では木簡を用いて一年分の内容変更をまとめておき、年に一回紙へと清書し更に信長の原本と突き合わせ木簡の内容以外の変更がないかチェックする体制とした。
これにより村の規模の把握や間者の潜入を防げる事が信長にとっては魅力的に映ったため、紙を大量に使用する事の許可を貰う事が出来た。
もちろん、極力無駄をなくせ、という厳命も一緒に頂いたが。
「ほー、これが戸籍って奴か。確かに誰がどこに住んでいるのか一目瞭然だな」
そんな苦労の塊である戸籍謄本を、奇妙丸はのん気な顔で読んでいた。
苦心の作がぞんざいな扱いを受けているように見えた静子は、何となく気落ちしてしまった。
だが、そもそも戸籍抄本・謄本も住所も戦国時代には存在しない考えだから、そういうものなのだ、と思う事にした。
「まぁね。元々、村長を根とし家族ごとに枝分かれして各人は葉として管理する木構造の情報を一括管理するための書類だし。だから大事に扱ってね。下手な事すれば、お館様の雷が落ちるよ」
「それは怖いな。そうそう、忘れる前に話をしておこう。すまんが炭を売ってくれんか?」
「炭? いいけど、また何で?」
奇妙丸の言葉に静子は不思議そうに首を傾げる。
静子は二作の村から伐採した木を一時的に保管し、乾燥させた後に炭を作った。
わざわざ村の一角を使って木材を保管したのは、燃料として炭が欲しかったのは勿論だが、本当は木酢液が欲しかったからだ。
木酢液は農薬や化学肥料の代用品となるほか、水を浄化する作用もある。
しかしそのような効果は、科学的な分析の結果分かった事だ。昔は炭焼きの時に出来た木酢液は、山林に垂れ流し状態だった。
だが垂れ流し状態だったお陰で、木の成長が促進されたり、河川の水が浄化されていたのだから、皮肉としか言いようがない。
農薬的な用途としては害獣・害虫に対する忌避剤、堆肥の発酵促進剤やゴミ処理用消臭剤などとしても用いられる。生活の質を向上させる用途としては入浴剤として用いることで消臭・殺菌・消毒などが期待できる。
もっとも木酢液は成分にバラつきがあり、場合によっては微生物の遺伝子を損傷する変異原性のものも出来る可能性がある。
扱いにも一定の注意が必要なため、過度の期待は出来ない代物だ。せいぜい効果があれば儲けもの、程度に考えるのが良い。
「静子の炭は煙が殆ど出ない。形も均等に出来ておるし、よっぽど良い出来なのじゃろう。俺のは煙が出るし形は悪いしな」
(それって単に不完全燃焼状態なだけじゃ……)
乾燥した木を火の中に入れただけでは炭は出来ない。
真っ黒な炭のように見えても単に酸化しただけで、炭作りで作った炭のように炭化していない。
両者は外見が似ているだけで中身は別物なのだ。
奇妙丸が使っている炭は単に焼いただけのものを再利用しているのか、それか炭作りの途中で手を抜いた粗悪品のどちらかなのだろう。
「うん、まぁいいよ」
炭はそこそこ余裕があるので奇妙丸に売っても問題ない、と思った静子は了承の言葉を口にした。
四月に入って少しした頃、静子はあるものを収穫しに山へ登った。
「さて、春の椎茸収穫日です……誰もいないけど」
それは春の椎茸である。元々、椎茸は春と秋に収穫出来る茸で春子と呼ばれている。
春先に発生する茸は種類が少ないため、春子は春の味覚として楽しまれている。
「お、いい感じに成長してるね。いやぁ、彩ちゃんに怒られたから急遽拡張したけど……まずまずね」
静子は当初、個人消費する程度の量しか生産するつもりがなく、栽培場はかなりいい加減だった。
日当たりは調整しておらず、おまけに柵もないので猪に食べられていた。だから原木の数は多かったものの、収穫出来た数は百数十個という結果だった。
彩から散々説明され、信長から「椎茸を増産せよ」との命が下って、ようやく静子は椎茸が高級品だという事を理解した。
そこからはてんてこ舞いだった。原木を大量に入荷し、それらを並べるための環境を構築し、日当たりを調整するために周囲の木を切ったり、更に猪が入れないように柵を設置したりした。
あまり密集させるのも良くないと思って、幾つかのブロックに分けて栽培をする事にした。
茸村の人たちとは別に、静子が持っている椎茸栽培ブロックは三つだ。
一つだけ少々離れているが大体は密集しているので、よく猪が食べようとやってくる。
たいていは柵で防がれるのだが、無理に越えようとして柵を破壊されても困るので、誘導用に幾つかの原木を柵の外に置いていた。
「コレ駄目……これはまだ小さいね。こっちはオーケー」
原木の椎茸は全て育っている訳ではない。駄目になっているもの、小さくて採取時期ではないものもある。
病気などの椎茸は全部取り除き、適当な穴を掘ってそこに埋めた。それ以外の収穫出来るものを、鹿の革で作ったショルダーバッグに入れていく。
鹿を仕留める度に溜まっていった皮だが、皮はなめさなければ使い物にならない。
なめしには色々な種類があるが、現代で主流なものとしてはクロムなめしとタンニンなめしがある。しかしクロムなめしは多種多様の薬品が必要となるため菜種油を用いた白なめしや植物タンニンを用いるタンニンなめしが選択肢として残る。菜種油は他に用途があるため、ここではタンニンなめしを行う。
皮から革になるには最低でも半年以上、植物タンニンなめし溶解液の入った槽につけ込む必要がある。
その間にタンニンの濃度を徐々に上げていく必要があった。
多少手がかかるタンニンなめし革だが、クロムなめし革と比較して伸びや弾性は少ないものの、堅牢で可塑性(変形しやすい性質)があり成形に適している。
故にカバンなどを作るのに適しており、静子も革を使ってショルダーバッグとリュックサックを作った。
カバンの利点はなんといっても手が塞がらない、これに尽きるだろう。
風呂敷などは不定形なものも包めるが、反面どうしても持つために片手が塞がってしまう。
故に山登りには風呂敷よりも、両手が使えるリュックサックの方が好都合なのだ。
茸を収穫していると、背後でガサリと葉が擦れる音がした。
そちらへ顔を向けるとカイザーとヴィットマン、そしてケーニッヒがいた。
三匹とも静子を見つけると彼女に近づき、甘えた声を上げながら彼女に自身の体をこすりつけた。
しかし同時に彼らは周囲を過剰なまでに警戒していた。
(……? あ、もしかして縄張りに何かが侵入した……?)
その事を理解した途端、静子は周囲を見回す。当然ながら人影はどこにもない。
しかしヴィットマンたちの表情から、何者かが山の中へ入り込んだのは確実だ。
そして縄張りを荒らす相手を追い出すために山に入り、途中で静子を見つけたのだろう。
ショルダーバッグから木簡を取り出すと、静子は炭で彩宛の手紙を書く。
内容は『山に侵入者の形跡あり。念の為に兵士派遣を求む』だ。それをケーニッヒに括りつけると、手話もどきのサインで彼に命令を出す。
うまく伝わったようで、ケーニッヒは一度頷くと今きた道を引き返していった。
カイザーとヴィットマンを連れて静子は椎茸畑を目指す。
春の山菜は他の山でも採取出来るし、わざわざ山の中に入って探す必要性もない。ならば侵入者の目的は、この山にしか存在しない椎茸畑だろうと静子は予測した。
干し椎茸は明への主要輸出品だ。籠いっぱい持ち帰ればそれなりの資金を手に入れる事が出来る。
二つ目の椎茸畑に到着した静子は、まず周囲の状況を確認した。
だが特に荒らされた様子はなく、大きく育った椎茸や、これから成長するであろう椎茸が沢山原木に生えていた。
(二つ目の椎茸畑は大丈夫。となれば、ここから少し離れた場所にある、三つ目の椎茸畑かな……?)
三つある椎茸畑の中で最も環境が良いが、村から離れすぎている最後の椎茸畑へ静子は向かう。
その後ろをカイザーとヴィットマンが忍び足で続く。
やがて三つ目の椎茸畑と目と鼻の先まで来た時、カイザーが僅かに低く唸った。
やはり誰かいる、そう理解した静子は抜き足差し足忍び足で近づく。
やがて彼らは対猪用の柵の中へ入る入り口に到着する。
入り口の扉は草木で簡素ながらも縛っていたはずが、鋭利な刃物で綺麗に斬られていた。
静子は付近にある草木を採取すると、それらを使って扉へ硬く巻きつけ、棒切れを噛ませて抉った。
唯一の出入り口を閉じると、静子は柵に沿って外周へ回りこみ様子を観察しつつ、これで少しは時間稼ぎになるかなと思った。
(君子危うきに近寄らず。様子を窺う程度にしよう)
足音を殺して静子は椎茸畑の中を観察する。すると、畑の奥の方でゴソゴソと動く影が見えた。
誰もいないと思って油断してるのか、その人物は独り言を呟いていた。
「……奇っ怪な場所だ。何故、切り倒した木を並べているのか。そしてこれは……」
思考の海に沈んでいるのか、声の主はヴィットマンたちの低い唸り声に全く気付かず独り言を続ける。
静子はヴィットマンたちに声を抑えるよう命令を出した後、再度周囲を観察する。
近くの柵に何かがある事に静子は気付く。それは大身槍に分類される長い槍だった。
武器を手放すなどよっぽど腕に自信があるのか、それとも単なる馬鹿なのか。
そんな事を思いつつ静子は周囲を更に見回す。幸いにも侵入者以外の人の気配は感じられなかった。
カイザーやヴィットマンが反応しない所を見るに、侵入者は一人と考えて間違いないだろう。
(長さは5から6メートルぐらい…………あれ?)
槍の方を見ると、樋(刃中央の溝)に何かが彫られていた。
そしてその柄にどこか見覚えがあると彼女が思った瞬間、遥か後方から大声が飛んできた。
「静子殿―――!!! ご無事であるか――――ッ!」
丹羽の声だった。同時に何十人もの足音や、甲冑がこすれ合う音が小さく聞こえた。
おそらく侵入者という事で、かなりの兵を連れてきているのだろう。
そして静子に聞こえているのだから、当然のごとく侵入者にも聞こえている。
「ぬっ!」
屈んでいた侵入者が声に反応して立ち上がる。
その人物に動揺らしきものは見えず、すぐさま槍を手に取ろうと踵を返した。
瞬間、ヴィットマンが大きく咆哮した。
「な、え、は!」
それは犬のように盛んに吠えたてるというより、どこか最後通牒を突きつけるかのような決然とした咆哮だった。
オオカミは犬と違って滅多に吠えない。
それは生きていく上で吠え声を上げるような目立つ行為は、自分の身を危険に晒すと本能で理解しているからだ。
群れに危険を知らせる警告の遠吠えや、ニホンオオカミのように遠吠えする習性がなければ、基本的にオオカミは沈黙している。
故にハイイロオオカミのヴィットマンが吠える理由は、侵入者に対して「私が相手だ、今から貴様を狩る」と告げるのと同時に、群れに対して戦闘の開始を知らせているのだろう。
それを見て、静子はヴィットマンより更に前に立つ。
彼女はオオカミの群れのリーダーではあるが、それ以上に家族であるヴィットマンたちを守る気持ちの方が強かった。
だから無謀と理解していても、彼女の足は前へ進んだ。
一方、意識の外にあった横合いから突如オオカミの咆哮が飛んできたために、侵入者は咄嗟に身構え脚を停めてしまった。
そして目に入ったのが震えながらも両手を広げている静子と、牙を剥いた巨大なオオカミ二匹である。
流石に予想外に過ぎたのか、侵入者はパニックを起こした。
「な、な、なッ! 何をッ!」
そしてそれ以上、侵入者は言葉を口にする事が出来なかった。
ドスっと言う音と共に数本の矢が足元に突き立った。
「動くな」
ようやく到着した丹羽を含む織田軍の兵士に、柵越しに周囲を完全に囲まれていたからだ。




