表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無限のグリモワール  作者: 鏡紫朗
第二章 青い瞳の雷帝
8/20

第二章 プロローグ

少女は一人立ち尽くしていた。

足元には赤色の液体が流れ、目の前には男が一人転がっている。

そう、殺してしまったのだ彼女が。

しかし少女が立ち尽くしている理由は殺してしまった以外にもまだあった。

男の死に方があまりにも不自然なのだ。

顔はもの凄い圧力で潰され歪み、手足は人体の法則に逆らって間逆に曲がり、、

血を流している腹部は、まるで大砲で穴でも開けられたかのように大きな空洞を描いていた。

「な……にこれ……私がやった……の?」

あまりに不可解な状況に頭がついてこない。

確かに彼女はこの男を殺そうとしていた。

しかしそれは思っていただけであって、実際に手を下そうとしたことは一度も無かった。

にも関わらず現実はこれだ。

彼女は想像だけで手を触れることなく男を殺してしまったのである。

「これは中々に優秀な適正者だな」

声がしたほうに少女が振り向くと、そこには黒コートを羽織った大柄な人間が立っていた。

「あなたは……」

「あれだけの量をばら撒いたのだ、このぐらいの実験体がでなくては骨折り損もいい所だ」

少女が問いかけるも、答えるつもりがないのか黒コートはかってに話を進めていく。

「時に、そこのおまえ」

コートの暗闇の中から鋭い眼光が少女を射抜いた。

あまりの威圧感に少女は自分の体を抱きしめ震えあがる。

「私たちの元へ来い。返答は二つ……」

二つ?嘘だと少女は思った。

何故なら少女には見えていた、少しだけ先の未来が。

「……理不尽だよ」

「来るか、死ぬかだ……ん?」

鋭かった黒コートの眼光に疑問の色が浮かぶ。

この少女は何故俺より早く発言した?まるでわかっていたかの……ほう。

「貴様、見えるのか未来が」

ビクッ!と彼女の体は正直に反応した。

そう、それは先天的な能力。物心ついたころから忌み嫌っていた力。

「気が変わった。答えは一つだ」

黒コートが一歩を踏み出し、それに合わせて少女も一歩下がる。

しかし次の瞬間、黒コートは少女の目の前に現れた。

驚きに目を見開いた少女の顔は、すぐに苦痛で歪む。

黒コートのパンチは少女の腹部を的確に捉え、少女を気絶させた。

腕へともたれかかってきた少女を軽々と抱えると、黒コートは闇へと歩き出した。

そして、収穫物に満足したのか、独り言を呟き始めた。

「あの男の言葉を借りるならこうか?

 ……第2幕の始まりだ、グリモワール」

それは、新たな闘争が始まる合図であった。

ここから第二章へと入ります。……特に書くこと無いな。

静「……最後まで付き合ってくれると……嬉しい」

静に媚売らせてみた。

次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ