第二章 エピローグ
「それでどうだった?」
「……うん、やっぱり予想通り」
静かな校舎裏、体育倉庫の前に2つの人影が並んでいる。
両者とも制服を纏い、一人は整った顔立ちの長身男性、
もう一人は童顔なもののとても発育のいい少女だ。
「やはりあの娘で間違いなかったか」
「……うん、そうだね」
少女は男の言葉に俯き、悲しそうな表情を浮かべた。
その表情を見て男は心配そうに少女を見つめる。
「上のやり方にはやっぱり反対か?」
「どっちかっていったらその……反対だよ」
「すまないな、お前にはいつもつらい思いをさせる」
男は少女を抱きしめると、軽く頭をポンポンとなでる。
「……いいよ、だってお兄ちゃんのためだもん」
言葉とは裏腹に少女の目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「お前は今までどおりの対応を続けろ」
「うん、わかった」
妹のことを気遣いながらも淡々とした態度をとる兄。
そうしていなければ、彼もまた情に流されてしまうから……。
「今回の作戦が終了すれば組織の祈願が達成される。そうしたらこんなことは終わりだ。
だから今回だけは、俺のわがままに付き合ってくれ」
「大丈夫だよ、そんなに深刻そうな顔しないでって」
ぎこちない笑顔を浮かべながら、少女は兄を突き放し背中を向けた。
「お兄ちゃんは先に帰ってて、私は少しやりたいことがあるから」
「……わかった。無理だけはするなよ」
「うん、大丈夫」
兄の後ろ姿を背中で見送る。
時間を置き、少しばかり落ち着いた少女は、校舎の壁によりかかりため息を付いた。
少女の心中は複雑だった。唯一の肉親である兄を助けたいという気持ち。
親友である少女を裏切りたくないという気持ち。
そして何より、大切な少年を悲しませたくない、嫌われたくないという気持ち……。
「私……どうしたらいいのかな」
少年の顔を浮かべながら、少女は一人自問自答を繰り返すのだった。
第二章エピローグです。やっと二章締めくくれたなあと……。続きますよまだまだ力の限り。これをアップしてる段階では三章もそこそこ進んでおりますが、なるべく書き溜めてからアップしようと思います。その方が続くかなって。一話短めで他の作品を並行も考えてますがそちらは未定ということで。




