# Sheet6:冷徹王子の温かさ
レオンの「冷徹王子」というあだ名は王国中に広まっていた。
確かに彼は常に冷静で、感情より論理を優先した。
しかし、ある事件で人々の見方は変わった。
冬が近づき、山間の村で疫病が流行った。
王宮から医師団が派遣されたが、効果は上がらない。
「薬が足りません!さらに、医師の数も……」
レオンは報告を聞くと、すぐに行動を開始した。
「まず、疫病の感染パターンを分析する」
彼は魔法で地図を表示し、患者の分布を示した。
「クラスターがここに集中している。感染経路は……水だ」
「でも、どうやって薬を届ける?雪で道が封鎖されています」
「従来の方法では無理です」
レオンは新しい計画を立てた。
「魔法使いに飛行魔法で薬を空輸させる。同時に、現地で治療ができるよう、簡易医療所の設置マニュアルを作成する」
「そんな短期間で?」
「可能です」
レオンは3日間眠らずに計画を練り上げた。
「必要な資源、人員、スケジュールを全てここにまとめた」
計画は見事に成功し、疫病は短期間で鎮圧された。その過程で、人々はあることに気づいた。
レオンが3日間も休まずに働いていたこと。
患者一人ひとりのデータを細かく把握していたこと。
最も効率的な方法を選ぶことで、より多くの命を救おうとしていたこと。
「冷徹」と思われていた王子の行動には、人々への深い配慮が隠されていたのだ。




