表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/6

第2話 私、化け猫マリン

暖かい日差し。ここは、どこだろう?


私は目を開けた。すると…


「にぃ?」(え?)


私は自分の目を疑った。西洋風の見知らぬ街並み。背中に武器らしきものを背負った人。私が座っているレジのカウンターで、見たことのない硬貨を使う人。なぜか、人がとても大きく見える。


そして、私は窓ガラスに映った自分の姿を見て、目を丸くした。そこには、かわいい猫ちゃんがいたのだから。なんで?


…あ、そうか。ここが異世界なんだ!


そう思った途端、私の頭に大量の記憶が流れ込んできた。なんだか、小さい頃の記憶を一気に全部思い出せた時のような、不思議な感覚だ。一つずつ、整理していかないと。


私の名前はマリン。化け猫である。…え?化け猫?私、人間じゃないの?


あ、そうだ。ユミさんが最後に言ってたあれ…


「転生するのが必ずしも人間というわけではないからね?」


そういうことか。私、ずっと人間に転生すると思ってた…これじゃ、貴族どころか人間の生活もできないじゃん!うんといい設定って、どこが!?…まぁ、転生したからにはしょうがないよね。今更変えれないし…


で、この店は高級料理店なんだ。ベゼルっていうのね。私は普通の猫のフリをして、ここに住み着いていると。


私、いつもカウンターで寝ているだけだけど、その様子を見たお客さんがかわいいかわいい言って、また来てくれる。だから私は看板猫なんだ。ふーむ、私やるじゃない。


私は窓ガラスに映った自分の姿を見た。薄い水色のふわふわの毛に、マリンブルーの瞳。尻尾の先だけ白い。生後9ヶ月のかわいいメス猫ちゃんだ。我ながら中々にかわいいじゃないか。


この見た目から、私は「マリンちゃん」と呼ばれているんだね。うん、イメージぴったり。命名者に感謝する。


「ほれ、マリン。ご飯食べな」

「にゃ?」(え?)


あ、そっか。店の人から見れば私は普通の猫だもんね。猫用フードが出てくるのも当たり前だ。化け猫って雑食らしいし、これ食べれるんだ。


うーん。肉体的には大丈夫だとしても、私の気持ちの問題で食べたくないんだよなぁ。どれ、どんな匂いだ?


…お、美味しそう!身体が化け猫だから、なぜか美味しそうに感じちゃう。い、いただきます!


美味しい…!猫用フードってこんな味なんだ。これならどんどん食べれる…案外、化け猫の生活もいいかも。(良い子は食べちゃいけません)


ご馳走様でした!お腹いっぱい〜。この店最高。


ご飯も食べたことだし、町を散策してみようかな。異世界の町、どんな感じなんだろう?


私は伸びをしてカウンターから飛び降り、店の外に出た。緩くも冷たくもない心地よい風が私の顔に当たる。私はやっと、自分が化け猫に転生したと認めたのだった。


小さなふわふわの足でトコトコと歩き続けていると、私はとある建物を見つけた。


「にゃぁ〜」(わ〜)


それは小さな雑貨屋だった。普通の見た目をしてるけど、私は妙に惹かれた。猫の勘というやつ?私は店の中に足を踏み入れた。すると…


「あ、こらマリンちゃん!お店には入らないで〜!ベゼルに戻りましょうね」

「にゃお〜?」(えぇ〜?)


なんと、私は店の人に追い返されてしまったのだ。まぁ、そりゃそうだよね。いくらベゼルの看板猫と言っても、私は所詮野良猫。さすがに店には入れられないか…


こんな時、私が人間だったらいいのになぁ。化け猫なんかだから色々と制限されちゃうんだよ…


化け猫…化け猫ねぇ。…ん?化け、猫?化け…


そうだ!私は化け猫。化け猫なんだから、もしかしたら姿を変えられるんじゃ…?


人間に、なれるかもしれない…!




読んでくれてありがとうございます٩( ᐛ )و

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ