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死んでしまった、、、、のか?



キキッーー‼︎‼︎ ドンッ


その音が聞こえたが既に遅かった。目の前にトラックが追突して来たのだ。


ドサッ


「ぁ、ヤバ、学校、、行かなきゃ」


キャー‼︎ キャー‼︎ ザワザワザワ ザワザワザワ


辺りは一瞬でうるさくなり、頭から血を流して倒れている私に駆け寄ってくる大人達、トラック運転手を引き摺り下ろそうとしている人達が目に入った。

私、相原聖楽(あいはらせいら)。今日は中学3年生になって初日、そう新学期だったのに、あぁ、最悪とか、言っている暇はないのだ。


「ッッ ほんと、に、ヤバい、、ぁ、目の前、がっ、、」


体全体の痛みと頭以外からの出血もあったせいで、目の前が真っ白になり、気付けば目を閉じて意識を失っていた。



・・・・・・・・・・・・



「、、、、、、、、何故病院??」


次に目が覚めたら、病院だった。辺りを見ると看護師さんや医者が居た。


「あ、私怪我してるんじゃん、診て貰わなきゃ」


怪我した事を思い出して、近くにいた看護師さん声をかけたら、


「あの、すいません」


「えぇと、佐藤さんの診察は後で今から村上さんだっけ、あぁ、忙しい」


無視をされてしまった。こちらを見る事もなく、だが、こんな事で私はへこたれない。そう思って、次に近くにいた看護師さんに声をかけた。、が、


「あの、すいませ 「これは松崎先生に渡す書類でこっちが小原先生のだよね。早く持ってかなきゃ!」 またか。ま、へこたれないけど」

「あの、すい 「相原さんの御両親そろそろ、来るみたいよ」 「あぁ、まさか帰国した日に娘さんが事故に遭うなんて、思いませんよね」 、、、、はい?」


相原って私ですよね?なら、目の前に居るんですが?何て、思っていたら、遠くから父と母の慌てる声と足音が聞こえた。


「あ、あの!電話を受けた、相原聖楽の父なんですが!病室は何処でしょうか!!?」


「305号室です」


「「ありがとうございます!!!!!!」」


「母さん、父さん!私此処、


ビューーーーン


なんだけど」


そう言い終える前に2人は私が見えないかの様に病室に向かった。私は何でだと、思いながら看護師さんが言っていた病室に向かった。


「えぇと、此処だよね?、よっと、、」


スッ スカッ!


個室らしい病室に着いてドアの取手を掴もうました瞬間、取手に触れる事が出来なかったのだ。


「え!何で、触れないんだ?!、、、、あれ?私の体、透けてる?、何で?」


何て困惑していると、病室内から母さんの泣いている声が聞こえて来た。


「聖楽!聖楽!何で、何で、(泣)」


「蘭子、落ち着け、先生の所に行って話を聞こう」


「嫌よ!!私は聖楽のそばに居たいわ!」


「少しは落ち着かないと聖楽が悲しむぞ?」


「うぅ、分かった、行きましょう」


「あぁ」


そう父さんが言うと、2人は病室から出て来たので、すかさず私は病室に入った。入ってすぐに目に映ったのは、呼吸器を付け、様々な医療器具が付いた私だった。


「嘘でしょ?これ、私」


その姿を見て、私はある事が頭を駆け巡った。それは、


「私、死んでないよね??」


これだった。良く聞くのは死んだら体から魂が抜けるって言ったりする。まだ生きている私は何故、霊体になっているんだ??まさか!脳か心臓のどちらかは既に死んでいるから、霊体になったと言うのか!?


「、、、、どちらでもないなら、体入れたら出来るよね?」


もしかしたら、うっかり体から魂だけ抜け落ちたって言う事もあるかもしれないので、私は自分の体を触って戻ろうとしたが、


スカッ


「うん、戻れね〜、ぇっ〜どうしよう。え、そうなったら私どうなんの!?」


何て困惑していると、何処からか視線を感じた。だが、今の私は霊体、私が見えるのなんて幽霊ぐらいだ。と、思いながら視線を感じる所を見ると、同じぐらい少年が私を見ていた。じっと、見つけて来たかと思えば、何か考えた後、ため息をした後に、私の腕を掴んだ。そして、空高く飛んだ。


「とりあえず、行くよ」


「はい?!何処に!?てか、君誰!!!??」


「それは後で」


「イヤイヤ!!今言えよ!!?!?」


「チッ めんどくさ」


「舌打ち!?今、舌打ちしたよね!?」


「してねーよ、俺は天野愛羽(あまのいとは)。中学1年、生死管理者だ」


そうめんどくさそうに自己紹介をする少年こと、天野君。


「って、年下じゃん!」


「それが、何か?、ぁ、やっと、着いた」


「へっ?うわ、何ここ」


気付いたら、知らない所に居た。空に飛んだはずだけど、辺り一面普通の街って感じだし、あれ?


「ここは生と死の狭間の人間が一時的に暮らせたり、生死庁の職員が暮らす街、で、あそこに建ってる大きい建物が生死庁」


そう、段々と喋る天野君。天野君が指差す先には15階以上ある大きなビルがあった。


「あの、さっき言ってた生死管理者とか、生死庁って何なの?」


考え込んだ後、私の手を再び掴んで、生死庁の方向に歩き始める天野君。


「、、、、それは、生死庁って言うのは、あんたみたいに、肉体は生きてるのに魂の状態、魂体となった人や死んでしまった人を管理、今後の行く道を示唆してくれる所って言えば良いのかな」


「魂体?」


「今のあんたは魂体と言う生と死の狭間の体、肉体とも霊体違う存在、完全に亡くなった人は霊体って言ってる」

「言わば、肉体が生きてるけど、魂が分離してしまったのが、魂体。肉体の活動が完全に終わって魂が分離したのが霊体って感じ」


そう分かりやすく、説明していたら気づけば、生命管理部と言う看板が作られた所に到着していた。到着すると手が離されて、天野君は受付と書かれた所で近くに座っていた20代後半の女性に声をかけた。


「田所さん、相原聖楽の現在の状態教えて」


「はいはーい、待ってて、」


そう言って暫くすると、大きく少し太い本から1枚の書類を持って来た。


「はい、これが今の相原聖楽の状態よ」


そう言われて、私はその紙を受け取って書かれている内容を見た。そこに書かれていたのは

【相原聖楽の体は大型トラックに轢かれた事で、頭部外傷、肋骨2本、左腕、左足骨折などの重症を負った。だが、命に関わる状態ではないが、一時期心肺停止の状態になった事で、一度肉体と魂が分離し、魂は肉体が死んだと語弊した事で、肉体が魂が戻るのを拒んでいる。魂が戻るのに肉体の修復などで長い時間が要する。現在相原聖楽の肉体は意識不明と言う状態】

と、書かれていた。


「だ、そうだ」


「えぇ、て事は、私ずっと魂体?て言うので過ごすんですか?」


「まぁ、そうなるわね〜、、、、ぁ!」


田所さんが天野君の顔を見て、少し悪い顔をした後、何かを思い付いたかの様に私の両手を握って、ある提案をしてきた。


「聖楽ちゃん!良かったら、生死管理者になってくれない!!」


「言うと思ったよ」


「あら、愛羽君、良い提案だと思わない?」


「あの、ずっと気になってたんですが、生死管理者って何ですか?」


私がそう言うと、田所さんはウキウキと大きな紙を持って説明し始めた。


「生死管理者って言うのは、聖楽ちゃんと同じ様に生きれるのに魂が分離した人や本当に死んでしまった人達を生死庁に案内したり、死ぬ予定の人の観察をしたり、生きれるけど死にたいと思った人を生きたいと思わせたり、亡くなった後の転生のお手伝いをしたりするのを、生死管理者って言うの!!」


「へぇ〜、じゃあ、田所さんも生死管理者なんですか?」


「違う違う!私は此処、生命管理部の受付案内課の職員生命管理部は他に色んな課があるから、新人の子や死亡者管理部の人達を案内したりするの」


「そうなんですか」


「なったら?戻れるまで街とか此処しか入れないのも暇でしょ?」


「なった方が良い!!良い経験になるし!」


そう2人に説得されてしまった。確かに、両親や兄弟達と話したり出来ないし、友達とも会えない分、これも人生の良い経験になるよね?

そう思って、私は承諾した。


「分かりました。えっと、ではよろしくお願いします」


「そう、じゃ、愛羽君、生死管理者課に連れて行ってあげて」


「ヘイヘイ、」


「ぁ、あの、ずっと気になってたんですが、天野君って霊体なんですか?」


「ん?違うわよ、愛羽君は聖楽ちゃんと同じ、生きた人間、ぁ、今の聖楽ちゃんは魂体だったわね」


ガシッ


「さ、行くぞ」


「はい!?どう言う事!?天野君、私と同じ生きてる人間なの!?」


「うるさい」


「いや、答えてよ!?」


最後の最後で田所さんに爆弾を落とされて困惑している私の腕を掴んで引っ張る天野君。色々気になるが、天野君が所属する生死管理者課に今から行くのだ!

マジで、天野君透けてたよね!?どーゆう事!?






















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