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第4話 人の考えが読める力



 一体どうしてこんな事に。


 牢屋に入れられた私は、考えずに入られなかった。


 私の目の噂を流したのは一体誰なのか。


 生憎にも時間は余るほどあったので、考え事をするのには困らなかった。


 考えに考えた末、私は家族が裏切ったのだと結論付けた。


 疑いたくはないが、そう考えないとおかしいからだ。


 そして、それは半分当たっていた。


 面会に来た妹が、自らが犯人だと言ったからだ。


 ユフィ―は鉄格子越しに私を眺めて、「面白い見世物だわ」と嘲り笑った。


「連続殺人の犯人は私よ。お姉様ったら、まぬけね。だってお姉様がいけないのよ。私の好きな人を婚約者にするんだもの」


 信じたくない内容だった。

 耳をふさぎたかった。


「私にはお姉様の考えも、人の考えも分かるから、どんな話をすれば噂が広がるか想像するのは簡単だったわ」


 けれど、聞かなければならないと話だったから、私はじっと耳を傾け続けた。


「子供の時、お姉さまは私の好きな男の子と仲良くなってわよね。だから、イライラしていじわるしちゃったのよ。許してね」


 悪びれた様子のない妹の言葉。


 妹はずっと私の事を嘲っていたのだ。


 私が傷ついて部屋に引きこもっている時も、私を部屋の扉越しに励ましている時も。


 妹の言葉を聞いた私は、心の中の何かが切れた。


 その時、私は何がなんでもこの妹に仕返ししようと思ったのだ。







 死が分かる私は、死神を見る事ができる。

 だから、もしかしたら死神に呼びかければ協力してくれるのではないかと思った。


 そうならない可能性もあったけれど、復讐を成すなら他に当てがない。


 死神でも何でも利用してやろうと思った。


 意を決した私は、隣の牢獄に語り掛ける。


 相手は、そこに入っている囚人、ではなくその囚人に近づく死神だ。


 死刑を待つ囚人だったらしいから、死期が近かったのだろう。


「死神さん、私の話にどうか耳を傾けてくださらない?」


 死神は初めは何も反応しなかった。


 けれど私が「私を殺さないでくれたら、面白い死をプレゼントしてあげる」と言うと、こちらの話に耳を傾け始めたのだった。


 具体的にどんな復讐をしたいか話して聞かせると、その死神は興味をそそられたようだ。


 話を聞き終わった後には、私の復讐に協力すると頷いてくれた。


 死をつかさどると言っても、やはり神。

 私を助け出す事は、赤子の手をひねるくらい簡単な事だった。



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