びりびりマジシャン
武 頼庵(藤谷 K介)様主催の『繋がる絆企画』参加作品です。
「よ~し、昨日の小テストの結果を返すぞ~」
元気なよしのり先生の声が響く。
「ほんっと無駄に声デカいよなぁ」と小声であつしが悪口を言った。
「ほんとほんと。それに、テストの結果なんて見たくないよな」と相づちをうったのはこうた。
よしのり先生は、今年の春に教員になったばかりの先生で、良い意味でも悪い意味でもやる気まんまんの先生だった。
とにかく何事も全力投球!それがモットー。
授業は分かりやすいし、話は面白いし、フレンドリーで良い先生だけれど、5年生になってからテストがめちゃめちゃ多くなって、さすがにぼくらは嫌気がさしていた。
でもブーイングをしても、テストがあるからぼくらがどれほど理解しているか分かるんだと主張して、ちっとも効果がなかった。
それにここは田舎で子供の数が少ないから小人数教育にはもってこいで、東京の小学生とかレベルが高い子たちに負けないために、今の内からがんばっておくと将来楽だからと言うんだ。
それでも、勉強が苦手なまんねんビリのぼくは、あつしやこうたより、テストの多さにゆううつさ大だった。
「ロキくん、100点!がんばったな」
おお、10人いるクラスメイトたちがどよめく。
ロキは、東京から昨年の2月に越してきた子だ。
勉強がめちゃくちゃできて、ロキが越してから、こののんびりしたクラスは変わった。
半分くらいが、勉強に精を出すようになったのだ。
あつし、こうた、ぼくは、勉強ができない方で、運動も苦手なぼくは、ロキが転校してからよけい惨めになった。
だって、ロキは運動も得意なんだ。
「ようへいくん。今回のところ、むずかしかったか?放課後、先生と復習しような?」
先生、みんなの前で言わないでよ。
なんて、今さらだ。
ぼくがビリなのは、とっくにみんな知っている。
それでも、みんなはぼくをバカにしない。
なぜなら、ぼくにもすごいところがあるからだ。
「ようへい。今日も何か見せてくれよ!」
そういったあつしに、筆箱のなかの100円玉を長袖のすそをまくって腕の中に消してみせる。
「すっげえええ。いったいどうなってんの?」
ロキがぼくをちらりと見た。
でも、すぐに目をそらす。
(ロキは、こういうの興味ないのかな?あいつ、放課後もだれとも遊ばないし、勉強ばっかりやっているんだろうな)
ぼくは、同時に放課後の先生との勉強会があることを思い出して、盛大に溜息をついた。
「ようへいくん。だから、高さは直角になったところを探すんだ」
よしのり先生が何度も説明してくれるのに、ぼくは三角形の面積を求める高さの求め方がどうしてもわからない。
どうして、直角のところが高さになるのだろう?
直角ってどうして分かるのだろう?
ぼくは、自分の頭が悪いのを嫌と言うほど知った。
マジックはあんなに簡単にできるのに、算数はそうじゃない。
(先生。どうしたってぼくにはこれ以上、理解することはできません。算数をするくらいなら、マジックの技をひとつ覚えたいです)
そう言葉にしたかったけれど、よしのり先生の一生懸命なのをみて、言えなかった。
ぼくは、マジックがなかったら、本当にどうなっていただろう?
でも、明日もテストが続く。
そのたびに、ぼくは嫌な思いをする。
昇降口を出ると、あつしやこうた、ほかのクラスメイトたち(主に勉強が嫌いな子たち)が待っていてくれていた。
「おつかれ、ようへい。居残り勉強なんて最悪だよな。おれ、今日家に帰りたくない。こんな点数、親に見せられないよ」
こうたはがっくり肩を落とした。
「そうだよ。何が悲しくて、できないテストの点数を毎日毎日見なきゃならないのさ」
「おれ、ゲーム禁止にされそうなんだ」
「それ、最悪だな」
「こんなやり方、平気なのはロキくらいだよな」
「たしかに、あいつ、いっつも100点だもんな」
「おれ、こんなもの破っちゃおう!」
あつしがテストを破きそうになったので、「ちょ、まった」とぼくはとめた。
「ぼくにまかせて」
ぼくは、テストをびりびり破いた。
あつしのテストがみるみるこまかい紙片になっていく。
「これを集めて~、手の中にいれます。そして『カワレ、カワッタ、ホンジャラカ』。呪文を唱えると、ほらこのとおり」
そこには、飴玉があった。
「すっげえええ。ようへい。お前、ほんとすげええええ」
みんな拍手してくれた。
「おれのテストも飴に変えて」
「おれも」
「「「おれのも」」」
ぼくは家に帰ってから、いろいろ考えた。
父さん、母さんにも相談したら、自分の素直な気持ちを先生に伝えてみたらというので、伝えることにした。
幸い、我が家は成績にそれほどうるさくなく、マジックに精をだすのを許してくれている大らかな家だった。
だって、ぼくの将来の夢はマジシャンだからね。
それでも、やっぱり毎日テストなんて嫌だったから、今日あつしたちと話したことを素直に手紙に書いた。
次の日。「昨日の小テストの結果を返すぞ~」とよしのり先生の元気な声が教室に響く。
「ロキくん、100点!」
ロキは嬉しそうな顔もしないで席に戻っていく。
「ようへいくん。また放課後、がんばろうな」
ぼくは、返された答案用紙をもって、教壇の前に立った。
「どうした?ようへいくん」
「先生。ぼくたちの気持ちを受け取ってください」
そして、テストをびりびり破いた。
「ようへいくん。何をしているんだ!やめなさい!」
止めようとした先生をあつしやこうたがとめてくれた。
「せんせい。おれたちの気持ち、知ってよ」
びりびりに破いたテストを両手に包んで、ぼくは呪文を唱えた。
「テストナクナレ、ナクナラッタカタ」
すると、それは手紙に変わった。
「せんせい。これがぼくたちの正直な気持ちです。読んでください」
その時、ロキががたんと席をたった。
そして、その場でビリビリビリビリ。100点の答案を破り始めた。
「きゃあああああ」
女子から悲鳴が上がった。でも、ロキは破り続けている。
「ロキくんまで。いったいどうして?」
よしのり先生の顔色が青い。
「先生。ぼくは100点を取り続けることに疲れました」
ぼくは、そのとき始めてロキを真正面から見た。
切れ長の目もとに、寂しそうな微笑みが浮かんでいる。
その日から、小テストはなくなった。
ぼくらは、放課後心おきなく自由に遊べるようになって、学校がずっと楽しくなった。
ただ今日はあつしとこうたと、ロキの家に行くことにした。
あのとき、ロキが答案用紙を破らなかったら、こんなにうまくいかなかったかもしれない。
それに、あんなふうに寂しく笑ったロキのことが、とても気になっていた。
よしのり先生にロキの家を聞いて、ぼくらは向かった。
よしのり先生は、あの後すぐ手紙を読んでくれて、ぼくらの気持ちを分かっていなかったことを謝ってくれた。
「先生、少し強引だったよな、ごめんな。でもな、勉強は大切なことなんだ。小テストはしないけれど、大テストはこれからもやっていくからな」
みんな、少しがっかりしたけれど、それもそうだなと思ったようだった。
ロキの家は、意外にも農家だった。
小屋のあちこちに農機具がおかれ、奥にはトラクターがある。
あちらが母屋だろうと行くと、優しそうなおばあちゃんが腰をとんとんと叩きながら、苗に水をかけていた。
「あら?ロキのおともだち?」
緊張したけれど「はい。こんにちは」と言えた。
「ロキ~。おともだちが来たよ~」
ばたばたと廊下を歩く音がして、ロキが顔を出した。
「あっ」
「よう」
あつしがロキに手をあげる。
「ロキ。今おやつを用意するから、あがっていってもらいなさい。さぁさぁ、どうぞ」
ぼくらは、おせんべいとお茶と饅頭を前に、何を話していいのやらわからなかった。
ロキの雰囲気には、ケーキとかクッキーとか合うと思ったけれど、あのおばあちゃんが一生懸命用意してくれたかと思うと、そんな風に思うのは罰が当たると思った。
「何か用なの?」
ロキがぽつりと言う。
戸惑っているのだろうな……。
そりゃそうだ。今までろくに話したこともないクラスメイトが訪ねてきたのだから。
「あのさ」
3人とも声が出ない。
そんな時は、いつもの、そうさ、いつもの。
ぼくは、トランプを出して、「ロキ、選んでよ」と好きなカードを選んでもらった。
その間、ぼくは目をつぶって後ろを向いている。
それを残りのトランプに入れてもらって、トランプを広げる。
ぼくには、ロキが選んだカードが光って見える。
もちろんマジックだから、タネがちゃんとあるのだけれど、うまく行くときは必ずタネが光るんだ。
「これ、ダイヤの6」
「おおっ、当たりだ」
「何度見てもすげえええ」
ロキはだまって、ダイヤの6を見ていた。
あれ?楽しくなかったのかな?
「テストをビリビリにするの、あれすごかった」
そうロキが口にした。
マジックより、テストをびりびり破いたことがロキの心に残っていることに、ぼくはちょっぴりがっかりした。
ロキがテストを破いたことを思いだしたのか、あつしが勢いよく話し出した。
「だろう?あれ、おれらも本当にどきどきした。でも、気持ちよかったよな」
「うん、すっきりした」
そう答えたロキに、こうたが不思議そうな声を出した。
「ロキは100点だったろう?どうして、破いたのさ?」
ロキはぽつりぽつりと話し始めた。
「父さんと母さんが、うまくいっていないんだ。それでおばあちゃんの所に引っ越してきたんだよ。落ち込んでいる母さんを励ますために、100点をとっていたんだけれど、いよいよ父さんと別れることになって……。ぼくはまた家族3人で暮らしたいんだ、離婚なんかしてほしくない。でも、母さんはもう父さんとはやっていけないって……。そうなったら。100点をとるのなんて、意味がなくなった気がして……。家にすぐ帰っていたのは、いつ父さんが来ても会えるように。学校ではまた東京に戻っても寂しくないようにって友達を作らなかった」
ロキは、静かに目をふせた。
あつしとこうたももう何も言えない。
「あのテスト用紙のように、母さんと父さんの離婚とどけをびりびり破けたらいいのに」
(ロキは、両親が大好きなんだなぁ)
そりゃそうだよな。子供にとって、親はまだまだ世界の大部分だ。
大好きな親の離婚なんて、背負いきれないほど寂しいことに決まっている。
でも話したことで、いくぶんすっきりしたらしい。
饅頭を口に運んだ。
ぼくは、またトランプをロキに見せた。
「ねぇ、ロキ。一枚選んでよ」
ロキは今度は意外にもにっこり嬉しそうに笑った。
「マジックができるなんて、すごいな」
ぼくは俄然やる気が出た。
「この一枚を封筒の中に入れて……呪文を唱えます。『アラアレアルヨ、カワッテミタヨ』。ロキ、封筒の中を見て」
「うわっ、さっきのカードと違う!すごい!!」
ロキは感心してうなった。
「ようへいくんは、ほんとうにすごいな。100点を取り続けるのよりずっとすごいや。テストをびりびり破いた時もすごいと思ったけどさ」
「でも、ロキはマジックにあまり興味がないんだろう?」
「いや。いつもすごいと思っていたよ。でも話しかけるとそのまま話すようになってしまうと思って、見ないようにしていたんだ。だって、マジックって永遠に見ていたくなっちゃうものだろう?」
ぼくは、マジックを認めてくれたロキに、何かしてあげたいと本気で思い始めた。
「ぼくさ。テストをへらしてほしいことを、父さんと母さんに相談したら、素直に自分の気持ちを伝えてみたら?って言われたんだ。伝えなきゃ、何も始まらないって」
ロキは、真剣にぼくの話を聞いている。
「ロキは、自分の気持ち伝えた?」
「いいや。どうせ無駄だから」
こうたもあつしも熱くなって言った。
「伝えてみなきゃ、本当に変わらないぞ」
「そうだよ。泣いて頼めよ。おれならそうする」
「でも、おれ、自分の気持ちを伝えるのが苦手なんだ」
「じゃぁ、手紙でも書きなよ。一言『別れないで』でもいいと思う」
「そうだよ。あのよしのり先生にもちゃんと伝わったろう?」
「なら、みんなで手紙を書くのを見守っていてよ」
「えぇっ」
「責任重大だなぁ」
「たのむよ」
「分かったよ」
「ちなみに先生の手紙には、何て書いたの?」
「とにかく正直に書いた、点数の悪いテストを毎日返されて、気分が落ち込みます。放課後は友達と前のように思い切り遊びたいですって」
「そうか、正直にか」
少し考えて、ロキはノートを出して書き始めた。
「ぼくは、貧乏もたえられる。友達がいない独りぼっちもたえられる。ただ母さんと父さんが離れるのはたえられない。ふたりとも大好きだから、わかれないでほしい」
「ロキ、がんばったな」
あつしがぽつりと言った。
「うん、がんばった」
こうたも言った。
ぼくは、手紙の他にも重大な責任を負おうとしていた。
「なぁロキ。離婚とどけ、びりびり破いちゃおうよ」
「「「ええっ」」」
「よしのり先生の時と同じことをやろう。あの時うまく行ったのだから、今度だって」
ロキは、目をぱちくりさせた後、しばらく考えてやっとうなずいた。
それ以来、ぼくら4人は学校でも、ロキの家でも一緒に遊んだ。
ロキはやっぱりふと寂しそうな顔を時々するけれど、以前より明るく、活発になった。
そして、ぼくたちのことも『ようへい』『あつし』『こうた』と呼び捨てにするようになって、よしのり先生もその変化に目を細めた。
テストは満点でなく、90点くらいになったけれど、明るくなったロキをおばさんとおばあちゃんもとても喜んでいるらしかった。
その日も、ロキと遊ぶ約束をしていた。
門をくぐると
「父さん、行かないでよ!」
ロキの必死な声がする。
ぼくらは、一気に緊張モードになった。
「ようへい、とうとう出番だぞ。いけるか」
「うん!ここで引き返したら、男がすたる」
あつしとこうたが、何事もなかったように「こんにちは~」と入っていく。
「あっ、もしかしてロキくんのお父さん?会いたかったです!ぼくたち、ロキくんの大親友です!」
人当たりの良いこうたが、上手く足止めをしてくれている。
あつしは、おばさんにあいさつしている。
「ロキ君の大親友のあつしです。いつもお茶とお菓子、ごちそうさまです」
そのすきにロキが、あるものを持って、ぼくの側にやってきた。
準備万端!
よし、とうとうだ!行くぞ!イッツ、ショータイム!!
「ロキ君のお父さんとお母さん、お初にお目にかかります。ぼくは、真中ようへい。ロキ君の大親友です。ご挨拶代わりに、こちらをどうぞ」
ぼくは、何もない新聞紙の中から花束を出した。このために2か月分のお小遣いがなくなったけれど、後悔は一切ない。
その花束を、おばさんに渡す。
「まぁ。マジックなの?すごい」
おばさんは、驚いていた。
つかみは上々。
お次は、何もない新聞紙から水を出すマジック。
タネの紙コップが光って見える。
うん、今日もいい感じだ!!
次にお得意のコインバニッシュ。
おじさんに100円玉を貸してもらう。
おじさんは最初焦って帰ろうとしたけれど、ロキが頼んだら、いてくれた。
良かった。多分、おじさんもロキが好きだ。
何の変哲もない100円玉を左手ににぎって右手でトントントン。ほら、消えた!
これには、おじさんもいたく感心していた。
さぁ次はロープマジック。
おばさんにロープを切ってもらう。
それを不思議な力でくっつけるマジック。
ほら、切ったはずのロープが元通り。
あつしとこうたとロキは、夢中になるのはいつものことだけれど、おばさんとおじさんも興味を持って見てくれている。
「きみはプロのマジシャンなのかい?」
おじさんが聞くので
「いいえ。プロになりたいマジシャンです。でも父はプロのマジシャンです」
と答えると
「ほう。たいしたものだ」と感心したようだった。
とうとう最後のマジック。あれをやる。ぼくはロキに目で合図をした。
ロキがうなずいて、前へ出る。
そして、ロキがびりびりびりびり、破りはじめた。
「あっ、それ離婚とどけじゃないか!いつの間にーーー!」
「ロキ、やめなさい。いったいどういうつもり?」
それでも、びりびりびりびり。
離婚とどけが、ばらばらの紙片になって、ロキの足元へ落ちていく。
「ロキ、やめなさい!」
ぼくは、有無を言わせず、それを拾い集めて
「今から悲しみを大切なものに変えます」と言った。
そして「フンダリケッタリ デモエガオ」という呪文を唱えて、びりびりの離婚とどけを3人の笑顔の写真やロキの手紙にかえた。
「おれの気持ち。父さん、母さん、お願い、分かって!」
一陣の風が吹いた。
集めきれなかった離婚とどけの紙が吹雪となって宙を舞う。
そこにあつしとこうたがあらかじめ用意していた、たくさんの紙片をばらまいた。
そして、それは桜吹雪みたいで、写真の笑顔を祝福するかのようだった。
おばさんがロキの手紙を開ける。
おじさんも唇をぎゅっと引き結んで、隣に立った。
読んだ後、おばさんは、ぽろりと涙をこぼして、うっうっとうずくまった。
ロキは「母さん!」とおばさんの背中をさすって、涙を目いっぱいにためながら、 叫んだ。
「父さん!」
長い長い一時が過ぎた。
風はまだ吹いている。
おじさんは桃色に染まった空を仰ぐと、一言「やすこ、ロキ、すまなかった」と謝った。
紙吹雪の中、三人の影が重なって一つになった。
それから3日後。
ロキは、お父さんとお母さんが前向きにやり直すことをけんとうしていると嬉しそうに報告してくれた。
別れの原因は、お父さんの借金だったそうだが、東京の一等地のマンションを売りに出してなんとかなりそうだということだ。
お父さんは初めて自分の力で買ったマンションを売りたくなくって、粘りに粘っていたため、お母さんに出て行かれたのだという。
ここにきて、田舎暮らしも悪くない、農業をやろうと思っているらしい。
「良かったな、ロキ」
「ありがとう。ようへいとあつしとこうたのおかげだよ」
そういって、ロキはわらった。
「ほらほら。席について。この前の大テストの答案を返すぞ~」
よしのり先生の大きな声が教室に響く。
またビリだろうな。
だけど、ぼくにはマジックがある!
大人にも通用したマジックが!
「ようへいくん」と呼ばれて「はい」と元気よく立ち上がった。
「ようへいくん。後でまた先生にもマジックをみせてくれよ」
よしのり先生が、にこにこする。
テストはやっぱりできなくて、ビリだった。
でも、気持ちは明るいまま。
「もちろんです!」
そう言うと教室から拍手が起こって、惨めな気持ちはいっさいなく、誇らしい気持ちでぼくは席についた。
おわり
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