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プロローグ

初投稿です!よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

いよいよこの日が来たのか…そう考えると俺、アルガンはものすごくワクワクしてきた。今日は15歳になれば全員受ける「加護の儀式」。子供から大人になるための第一歩だ。この儀式ではこの世界に確かに存在するという「神」から自身の一生の相棒となる武器とスキルを授かる。ちなみに、武器やスキルにもランク分けがされており、過去の英雄達はここから英雄人生が始まったと言っていいだろう。


「アルガーン!お前緊張してるんじゃないのか?」

「バカ言うな!楽しみに決まっておるわ!」


こいつは俺の親友のアレキス。今まで一緒に過ごしてきたからか、親友というより家族みたいなものになっている。

「さーて、アルガンはこれが終わったらどうするんだ?」


「とりあえず一度家に帰ってじっくり考えるよ…自分が何をしたいか…ね」


「そうか…」


「アレキスは?」


「俺はもちろん聖騎士を目指すさ!そのために今まで鍛錬を重ねてきたんだから」


聖騎士。それはこの世界の秩序を守る者のことを指す。国関係なく、世界の安全を守るためこの世界の若者にとって聖騎士になることは憧れでもある。しかし入るには、各国にある2つの騎士団の団長推薦、または聖騎士長自らが呼んだ者のみだ。

「聖騎士か〜確かにいいけど、俺は束縛されるのが好きじゃないのよなぁ…」


「ハハッ、お前は昔から自由奔放だったからな…冒険者とか向いてるんじゃない?」


「冒険者か〜確かにありかもな」


他愛もない話をしながら、俺達は場所となっている教会に向かったのだった。



「ではこれより、神の元において武器とスキルの授与を始める」


司祭らしき人が開始の言葉を述べ、予め言われていた順番通りに授与が進んでいく。祭壇の上にある水晶玉みたいなものに触れると、壁にかけられている無数の武器の中から1つ飛んでくる。どうやらあれで、自らの魔力と波長があった武器が飛んでくるみたいだ。実際に見れてはいないが、恐らくスキルも触れた時に貰えるのだろう。


「次!」


アレキスの番だ。ちなみに俺はアレキスの次なので、アレキスが終わり次第授与できるだろう。そしてアレキスが水晶玉に手をかざすと剣がアレキスに飛んできた。その瞬間、


「あれは…まさか神器クラス!?」


「嘘だろ…」


「でもあの神々しさは神器特有だ…」


周りの大人がざわめき始めた。どうやらレア物の剣らしいが…そう考えていると、


「通してくれ!」


と、身なりの豪華な人が現れた。その人は…


「「「「「「「「聖騎士長!?」」」」」」」」


そう、聖騎士長本人だったのだ。

『人類の救世主』そう言われる今代の聖騎士長、マルコ・スクラート。俺が生まれる少し前にこの世界に降臨した「悪魔将軍(デーモン・ジェネラル)」を1人で討伐し、多くの人を救った彼の名を知らない人はいないと言われる。その本人が今ここにいることに驚いた。


「彼を…聖騎士団に推薦したい!」


真っ先に驚いたのは当然アレキス本人だ。


「な、なんで俺が…」


「簡単な事だ。聖騎士とはこの世界の秩序を守る者。このように強大な力を持つ彼は聖騎士にふさわしいと判断したまでだ」


「俺は…」


どうやら決心してないようだ。そりゃそうだろう。いきなり憧れの人に憧れの場所に来ないかと誘われているのだから…なので俺は、


「行けよアレキス。お前の夢なんだろ?」


「…分かった。行きます!」


「そうか」


アレキスが決心した瞬間、周りから盛大な拍手が鳴り響いた。俺も負けじと親友(アレキス)に拍手を送ったのだった。彼が聖騎士長に連れられて教会を出る時まで。




「…えーでは続けたいと思います。次の方!」


「はい!」


いよいよ俺の出番だ。アレキスのせいでプレッシャーは大きいが、俺もいいものが手に入る…と信じたい。


「では水晶玉に手をかざしてくれ」


俺は緊張しながらも水晶玉に触れる。すると、自身の魔力が水晶玉に吸い取られる感覚があった。しばらくして降りてきた俺の武器は…


「…これは?」


「これは…ただの柄に見えるな。まぁこれはいい。肝心のスキルは…」


いきなり剣はハズレを引いてしまったようだ…だがスキルだけは!と念じる。すると、


固有スキル(ユニークスキル)模倣(コピー)》を獲得しました。続けてEXスキル《完全隠蔽》を獲得。獲得スキルの効果は次の通りです

模倣(コピー)》・・・対象者のスキルを100%の性能でコピーできる。ただしコピーしたいスキル名の把握と実際に認識しないとコピー不可

《完全隠蔽》・・・スキルを獲得した時に聞こえる神の声の対象を自らのみに設定可能。また、他者からのスキルに対する干渉を一切封じます』


これは相当強いのではないだろうか。少なくとも滅多にお目にかからない固有スキル(ユニークスキル)を授かった時点でやばいのは分かったが…とりあえずスキルのことは黙っておくべきだろう。俺は利用されるのが嫌なのだ。


「君、スキルは…?」


「受け取りませんでした…」


「…そうですか」


気まずい雰囲気になってしまったので俺は逃げるように帰ったのだった。




「お帰り!居間で父上が待ってるよ」


帰ると、いかにも待ち構えていたかのように母親が言ってきた。間違いなく今日のことについてだろう。

『カルロ伯爵家』その血はこの国…『アジダード王国』の王家に繋がる。現当主である父、テブラはこの国の軍への命令権を持つ軍務卿と、貴族で構成された国家反逆人を裁く国家裁判所の長官を兼ねるこの国の重鎮だ。


「おお、帰ったか」


「なにかお話でしょうか、父上」


「今日の授与式についてだ。どんな武器とスキルを授かった?」


「武器はこのような柄みたいなものだけでした。魔力を込めてみましたが、魔法剣のような特殊なものでもありませんでした。スキルは授かることが出来なかったです」


「そうか…」


そう言って父は深く考え始めた。そりゃそうだ。我が息子の授かった武器が単なる柄だと知ったらそんな反応になるさ…


「…お前はこれからどうするつもりだ?」


「…冒険者になろうと思っています。風魔術は使えるので、魔道具屋で魔法剣を買おうかと」


「…そうか。初期費用に関しては援助しよう。いつ出るのだ?」


「明日です。早い方がいいと思うので」


「分かった」


こうして俺は、家を出るという形で冒険者になることが決まったのだった。




〜翌日〜

俺は早朝からお世話になった人への挨拶回りをしていた。そして最後は家族と世話人に深々とお辞儀をして実家の門を出たのだった。

初めてなのでいろいろ至らないところもあると思いますが…コメント頂けたら嬉しいです!

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