第4話 依頼を受注したがモンスターとの戦いに必要な準備をする為に公園に行くとリア充が居たから最強の武器【砂】で撃退し帰りにドラゴンを倒したら幼女になりました。
久々の投稿になります。
俺はギルド嬢から、最も簡単な薬草採取の依頼を受注した。
「はい、こちらが最も簡単な薬草採取の依頼とやります。」
「おう。」
「薬草なら街から出て東に行った森に生えてるわ。」
「そうか、じゃあ早速だが公園に行くかな。」
「へ? 公園? 何で?」
俺は依頼を受注した後、公園へと向かうがそこで世にも恐ろしい光景を目の当たりにしてしまう。
そう、公園のベンチでは互いに向かい合い見つめ合う男女がイチャイチャしていた。
「キャサリン、今日は何時にも増して綺麗だよ。」
「やだ、マイケルこそ今日は何時にも増してハンサムよ♡」
「見て、キャサリン♡ あそこにも僕等の愛を祝福しに来た天使が居るよ。」
「本当ね、でも今の私の瞳には貴方しか映らないわ。」
「キャサリン。」
「マイケル。」
「「ん〜…………。」」
そのやり取りを見た俺の心には“リア充爆発”の硬い意思が膨らみ限界を迎えブチィと何かが切れると公園の砂場から砂を鷲掴みにしイチャイチャカップルへと投げかけていた。
「おらぁ! ここは、テメェらリア充のイチャ付く場所じゃねえ!! とっとと失せろ!!」
「「Noooooooo!?」」
「な、なんて事するんだい!?」
「悪霊退散!」
「ちょっと!? 本当に何してるのソーマ様!?」
俺の行動に驚きジュジュは、あたふたするがリア充の方はこの状況を利用し更にラブラブっぷりを見せ付けてきた。
「キャサリン、君は逃げるんだ!」
「マイケル!? 出来ないわ、貴方を置いて行けない!」
「良いんだ行ってくれ、君を他の男に汚されたくないんだ!」
「マイケル……。」
「キャサリン、何故近くに?」
「マイケル、忘れたの? 死ぬ時まで私達ずっと一緒よ♡」
「いい加減消えろや! おらあっ!!」
「きゃあっ!?」
「キャサリン! こっちだ、僕の手を放すんじゃないよ!」
「ええ、分かったわ! 私の愛しいダーリン♡」
そう言うとキャサリンとマイケルは公園から出て行き愛の逃避行へと向かった。
「ったく、貴重な砂と時間を無駄にさせやがってこれだからリア充は!」
「ソーマ様、今の何だったのかしら?」
「俺が知るか! それより砂だ、袋の中に詰められるだけ詰めるぞ!」
「何故砂?」
「俺の考えが正しければ、大抵のモンスターは砂で倒せるからな。」
リア充を撃退した後、俺とジュジュは公園の砂場から砂を出来るだけ多く袋に詰めると街から出て近くの森へと向かった。
「ソーマ様、この砂どうするのですか? 役に立つとは、到底思えませんが。」
「そうだな、ん? スライムか、調度良い。」
「スライム?」
「まずは、この三つの小石をスライムに当ててみろ。」
「こうですか? えいっ、えいっ、えいっ!」
ジュジュは言われた通り小石をスライムに三つ当てるとスライムは倒れお金と経験値が手に入る。
「ソーマ様、スライムは小石三つで倒せるの常識ですよ?」
「次は砂を一摘み掴んでスライムにかけてみな。」
「こんなんで倒せるとは思いませんが。」
今度は砂を一摘みさせ、近くに居たスライムにかけさせると案の定スライムは倒れ再びお金と経験値が手に入る。
「えっ!? 倒せた!? 砂よ、小石よりも小さな砂で?」
「驚くのも無理は無いか、俺が良く知ってるこの世界は砂で大半のモンスターが御陀仏する砂ゲーとも言われてたからな。」
「でもどうして砂で倒れたのかしら?」
「それは、小石一つ一つに威力が割り振られてる様に砂一粒一粒に1の確定ダメージがあるからだな。」
「そうなんだ、知らなかった。」
「試しておきたかった事も試せたし、後は薬草を採取して帰るか。」
「そうね、そうしましょうソーマ様!」
砂でモンスターを倒せるかどうかの実験を終え、薬草を採取している最中に地面に大きな影が横切って行った。
「ソーマ様、今何か横切りましたね。」
「あー、多分街の方にドラゴンが飛んでったんだろうな。」
「えっ!? 大変! 本当に街の入口付近にドラゴンが降りたとうとしてるわ!!」
「んじゃ、薬草採取も終わったし街に戻るか。」
「それどころじゃないわよ! ソーマ様、ドラゴンが居るのに帰れる訳ないわ!」
「大丈夫だって安心しろよ、こっちには最強の武器【砂】が有るんだからな。」
不安そうな表情を浮かべるジュジュを尻目に俺達はドラゴンへと近付いて行く。
「うわああああっ! ドラゴンだああああ、逃げろおおおお!!」
「兵士は何をしているの! 誰か助けてええええ!!」
「グルオオオオッ!!」
(ソーマ様、街は大パニックになってるわよ?)
「だから、大丈夫だって。 このドラゴン棒立ちしながら咆哮するだけなんだから。 つっても、これじゃあ邪魔で街に入れないな。」
「キャイン!!」
俺は邪魔になっているドラゴンの後方から砂を浴びせるとドラゴンは片膝を付き転倒する。
「やっぱ倒れる時は犬っぽく鳴くのも健在か。」
「凄い、これほどの巨体を軽々と倒すなんて流石はソーマ様ね。」
「おい、君は確か冒険者ギルドの新人か!? ドラゴンを一撃で倒すとはな、君は街の英雄だ!」
「どう致しまして、そろそろ来るかな。」
「そろそろって?」
倒れたドラゴンが突如光りだし、縮んだかと思えば裸の幼女へと変貌した。
「え、一体何が起こったの!?」
「ああこれな、モンスターサポートのイベントで起こる現象だよ。 今回は初回で必ず、この幼女ドラゴンがサポートに付くんだけど弱すぎて途中から皆別のモンスターに乗り換えるからな。」
「ん、ううん……おはようなのじゃご主人! わらひの事は“リュー”ちゃんと呼ぶが良いぞ!」
俺は直ぐにリューちゃんへと服を着せ、このまま冒険者ギルドへと向かい採取して来た薬草を提出する。
「はい確かに……あれ? この薬草他と違いますね。 直ぐにでも鑑定しますね。 これは!!」
俺は既に知ってるが、薬草採取の依頼にて五つ薬草を持って帰ると一つだけ上薬草が紛れている為、そんなに驚きはしないが周囲の人達は驚きを隠せない様だった。
相変わらず意味が分からないよ。