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異世界欲張りセット  作者: クソラノベ量産機
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第1話 無人トラックに追いかけられ殺人鬼が刺し殺そうとしてくるが何とか躱したところで魔法陣に死体だけが転移させられ女神の手違いで俺は自分の躰に憑依転生する。

タイトルに対して、サブタイトルが長すぎる。

 「はあ……はあ……はあ……、何だよアレ!!」

俺の名前は海道相馬かいどうそうま、何故かは知らないが無人トラックに追いかけ回されているところだ。


「キキーッ、ブロ……ブロロロロ?」


無人トラックは瞬きをするかの様にライトを消したり付けたりを繰り返している。


(まさか、ライトの部分目だったりするのか?)


俺は路地裏に隠れてやり過ごそうとするが後ろから物々しい気配を感じ取り振り返ると今朝ニュースで脱獄したと報道のあった殺人鬼がナイフを持って襲いかかる。


「危ねえ! 何でこんなところに殺人鬼がいるんだよ!!」


殺人鬼に斬りかかられるが紙一重で躱し路地裏から出ると待ってましたと言わんばかりに無人トラックが突っ込んできた。


「ブローロッロッロッ!」


まるで人間が高笑いをしているかのようなエンジン音を鳴らしながらターゲットの俺にぶつかろうとするが、そうはいかない。


後ろから殺人鬼が俺の心臓目がけてナイフで刺し殺そうとしてくるが、その腕を掴み無人トラックへと投げ飛ばす。


「!?」


「ブロロ!?」


見事に殺人鬼は無人トラックに轢かれ死亡し、姿が消え同じ様に無人トラックも役目を果たしたかのようにその場から消え失せるのだった。


「ど、どうだ……異世界転生を回避してやったぜ!」


(やっぱ、あのトラックも殺人鬼も俺を転生させる為に送られて来た刺客か何かか?)


そんな事を考えていると足下に光り輝く魔法陣の様なものが浮かび上がる。


「しまった! これは回避出来ねえ!!」


地面に浮かび上がった魔法陣は瞬く間に広がり回避出来ない大きさになるが、その時俺の頭上から雷が落ちてきた。


「!?」


俺の意識は雷に打たれ、命を落とす。

無情にも残った死体は魔法陣から消えて何処かに転送される。


「うっ……、ここは……何処だ?」


周囲を見渡すと辺り一面に雲が広がっていた。


「貴方は死んだのです、坂田東栄さかたとうえいさん。」


俺は声のした方向へと振り向くと正に絶世の美女と言われても不思議でない人物が目の前にいた。


「貴方は数々の罪を重ね、世界のバランスをとる為に女神である私自ら罰を与えさせて……。」


「あの……、すみません俺……坂田東栄って人じゃないです。」


(坂田東栄って、さっき俺が無人トラックに投げ飛ばした殺人鬼の名前だったよな? 確か……。)


「え! 嘘、だって坂田東栄ってあの場所にいたはずよ!?」


今朝のニュースで名前だけなら知っていたが、どうやら女神を名乗る人物は俺と殺人鬼を間違えたらしく慌てふためいている。


(待って、これマズイよね? あ、でも直ぐに肉体を回復して魂を戻せば万事解決よね! 私ったら天才!)


「これは、失礼しました……貴方は本来死ぬべきでは無い方でしたね。 その迷える魂を有るべき場所へと戻しましょう。」


「ん? 俺生きかえれるのか?」


「勿論ですとも、まずは貴方の肉体を元に戻して………戻し………。」


「どうした? 生きかえらせてくれるんじゃないのか?」


女神は青ざめた表情で頭を抱えながらグルグルと歩き回りながら焦っているように見える。


「………無い。」


「無いって何が無いんだ?」


「貴方の………肉体……。」


「はあ!? じゃあ生きかえれないって事か?」


「いえ、生きかえらせる事は出来るけど貴方のいた地球では無理ね。 だってどっかの馬鹿が貴方の死体を異世界に転移させてるもの。」


「マジかよ……。」


女神曰く俺の死体は、何処かの異世界に何故か召喚されたらしくその世界でしか生きかえる事が出来ないという。


「ほ、本当にごめんなさい……こんなはずじゃ無かったの!」


「はぁ……、別にいいさ……その世界に召喚されたってんなら元の世界に帰る方法を探れば良いだけだしな。」


「そう言ってくれると私としては助かるわ。」


そう言って女神は何処からかテレビとVRゴーグルの様な物を出現させる。


「何だ? 今からゲームでもする気か?」


「違うわよ、今から貴方にはスキルを与えるわ。 その為にこれが必要になるのよ!」


「スキルねえ……。」


俺は俄には女神を信用出来ずジト目で見つめる。


「と、兎に角! 私は貴方の躰を回復させるからさっさとそれ着けなさい!」


「はいはい、分かりました。」


カポっとどう見てもVRゴーグルにしか見えない物を頭に被り何かの準備をさせられる。


(まあ、ゲームは嫌いじゃ無いが何だろなこの状況。)


「被りったら、準備画面が現れてると思うけど私の指示に従って入力してね。」


「これ、やっぱゲームだろ! ステータス画面出てるし!!」


「いちいち突っ込まないの! こっちも貴方の躰を全回復完了したわよ!」


「で? この画面どうやって操作するんだ?」


「画面の右端にチートモードって有るでしょ、それを指で押してスタートを起動したら精神だけ貴方の躰に入るわ。」


言われた通りチートモードを押してスタートを起動する前に女神に質問する。


「なあ、これ直接俺の魂をあの世界に行かせた方が早いんじゃないか?」


「それは駄目よ、だってそんな事したら何のスキルも持てないだけじゃなく普通の人間として転生しちゃうもの。」


「なるほどな。」


「それじゃ、行ってらっしゃーい!」


俺はスタートを押し自分の肉体に精神をダイブさせる。


その一方で海道相馬の死体だけが転移された王国では、騒ぎになっていた。


「何という事だ! 勇者は既に死んでおるとは!!」


「国王様、私は言われた通りに召喚しました! これは何かの間違いです!!」


「ええい! 五月蝿い、此奴を牢へぶち込め!」


「そんな、待ってください! お願いです、もう一度チャンスを!」


ここはバンディット王国、まさに勇者召喚の儀にて海道相馬が魔法陣により召喚されるが雷に打たれ死体のみとなった躰だけがこの国に転移してきたのである。


「この女狐め! よくもまあ勇者を死なせて起きながらチャンスを被れるな! 死刑か奴隷落ちは確定だろうよ!」


「そんな! 私はただ言われた通りにしただけなのに……。」


勇者を殺したという理由で召喚師の少女は国王の怒りに触れてしまい、牢へと入れられる。


「国王陛下、この死体はどうされますか?」


「知れた事を聴くでない! 死体安置所にでも持っていけ!」


「はっ! 失礼しました、ではその様に。」


こうして海道相馬の死体は死体安置所へ移動され、しばらくして全回復し復活を果たすのであった。

息抜き作品なので、続けるかは分からないです。

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