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季節の変わり目

私がこのおうちに来たのは、暖かい日だったね。

「やっと暖かくなったねー」っておかーさんたちが話してたからその前はそうじゃなかったのかしらね。

いつも窓を開けていたから、風が気持ちよかったわ。

しばらくしてから、暖かいんだけどむしむしするようになってきて、「もう暑くなったね」と言い出したわね。

確かに私もなんか体が余計に暑くなってきたわ。

だから窓を閉めて、冷たい風を部屋中に流すようになったから、それはそれで気持ちよかったわ。

そうしてたら今度は暑さが収まってきて、「過ごしやすくなってきたね」とまた窓を開けるようになったわ。

そうするとすごく心地よい風が入ってきてのんびり出来たわ。

そのうちその風が冷たくなっていって、「寒いね」と窓は閉められて、なにか面白いものを出してきたわ。

「これはこたつっていうもので、暖かいよー」と言われたので入ってみたらすごく幸せだったわ。

そうこうしてたらまた「暖かくなったね」という会話が聞こえてきたから、そうか人間たちはこの繰り返しなんだなと感じたわ。

そしてそれが季節だというものということも。