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star rain ~origin〜  作者: Bagswife
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龍王の起源

これは一人の少年が龍王を目指す少し前の話。

現在の龍王の過去のお話である。


ここはエルドラ。

地球とはまた少し違った時間軸に存在する星である。


そのエルドラでは全世界統一のための戦争が50年も続いていた。

その長い戦いもたった一人の武人によって停戦へ向かう運びとなった

男の名は”龍王”セルドア=ルーズフェルト

長い戦いの歴史にひとまずの終止符を打った彼は

エルドラ全土で語り継がれる人間となった。


Age182年 エルドラ南方に位置する王国、バークエンを統治した

ナータリエン一家はそのバークエンを中心に隣国をまとめて

ゴドナゴ大帝国を築きあげた。

ゴドナゴ大帝国は建国から数年でエルドラの4分の1を領土とし、

ナータリエン家のエルドラ統一は目前とされていた。

その領土の侵攻方法はあまりに残酷で周りの国々からは恐れられており、

ゴドナゴが攻めてきたと分かるや否やすんなりと領地を明け渡す国もあった。

領地を拡大する一方ゴドナゴは大きく分けて2つの民層ができた。

1つは王族、貴族、商人が集まる城下町を指す”リチド”

もうひとつが農民や市民、奴隷などが住まう町を指す”バクド”に分かれており、

バクドは拡大する勢力に相反して整備の手など一切回っておらず、

飢餓や、伝染病などにみまわれていた。


かの英雄セルドアはバクドの村出身だった。

バクドの最果て、コードタウンで親不明の落とし子として生を受けたセルドアは

生まれつき左半身にひどい火傷のあとがあり、悪魔の子、忌み子として

初めのころは町民から避けられていた。

コードタウンの喧嘩っぱやい農民アルド=ルーズフェルトに拾われ、

幼少期を過ごした。

名の無かったセルドア少年は拾い主のアルドに名をもらい、

ゴドナゴ建国前は王国騎士団団長だったという彼に武術、学び、生き方を学んだ。

セルドアは大きくなるにつれ、街の人間に愛される人に育っていった。


Age210年、20歳になったセルドアは普段と変わらず農業にいそしんでいた。

父であるアルドはあまりに飢餓や病で苦しんでいる同郷のもの見過ごすわけには

行かないと、セルドアが15歳のときに建設した反政府軍を率いていた。

アルド率いる反政府軍はたびたび町を訪れるリチドの軍兵を襲い、

ナータリエン王家にけん制を図っていた。

設立から5年たった210年ではバクド全域に反政府軍の存在は知れ渡っており、

広大なバクドの地方にある町、村各地から反政府支持者が募った。

人数は2000人を超え、その中でも特に武力に自身のあるもの、頭が切れるものなど

10人を選出し、リチドにけん制をつづけていた。


初めのころは良くないとは思ってはいたものの最果ての地で

干渉を拒む程度と微塵も気にしていなかったナータリエン王家当主の

シーフド・ナータリエン1世は拡大する反政府軍に脅威を覚え、

当時第一戦で活躍していたザガットという男を鎮圧に向かわせた。


反政府軍を鎮圧に向かったザガット一行は

反政府軍が滞在しているというコードタウンから約40kほど離れた村

リンドウェルに到着した。

到着するや否や村の異様な静けさにザガットは恐怖を感じていた。

反政府軍の選抜10人のうち一人リチャード率いる隠密部隊 ナイツバード が潜んでいたのだ。

ナイツバードはあっという間にザガットを残し、一行を壊滅させた。

2000人から選ばれた30人の戦闘のエキスパートたちのため仕事は朝食のように

スムーズだった。

ザガットに王家が反政府軍を壊滅させようと軍隊を編成していると聞いたリチャードは

それをアルドに報告した。

が、アルドは反政府軍だけでなくバクドの市民たちに危害が加わるとして

攻撃をしなかった。


Age211年 ゴドナゴ大帝国の歴史上最悪の事件バクド大虐殺が起こる。

王家がバクド地帯に向け出軍、リチド対バクドの戦争を起こし、反抗心を根から

断ち切り、リチドへ忠誠を誓わせるという魂胆であった。

忠誠を誓った町民は解放、それ以外は虐殺というなんとも非人道的な行動に

反政府軍は憤慨をあらわにした。


均衡は続き、お互いに手を出せずに2年が経ち、

22歳になったセルドアはアルドとの特訓で得た高い戦闘技術からナイツバードの団長補佐を

アルドより直々に推薦され、その若さで担っていた。

戦闘意思の無い町民を次々を虐殺していく帝国軍に対して強い怒りを感じていた

アルドはついに帝国当主を暗殺する運びに出た。

とはいえ帝国のあるバークエンまでコードタウンから700K近くあるため

貧しい生活がゆえに満足に馬もいなかった反政府軍はナイツバードのみ派遣した。

少数精鋭の戦闘部隊のため要人暗殺はお手の物だと誰もが思っていた。

コードタウンからバークエンまで4日ほどかかるため事は急がれた。


アルドはバクドの民を守るべく残りの選抜10人がそれぞれ率いる部隊を

各地方に派遣していた。

もちろんアルドも部隊を率いてリンドウェルに守護に回っていた。


コードタウンを出発し、のこり半分ほどのところまで来たナイツバードは

少し休息をとっていた。


リチャードの下に伝令鳩が届いた。

訃報だった。

反政府軍を率いて、最前線で守護に回っていたアルドが討たれたという内容だった

さらに討ったのは反政府軍選抜10人のうち一人のアルバート=デリンジャーという

反政府軍諜報部隊 通称マリアナの団長の男だった。

マリアナの総勢200を超える軍隊を前に守護のためにアルドと共にいた40名は

なすすべなく討たれたという。

近すぎる敵の猛威により無残な国内戦争は終焉した。


アルバートは自身の脅威になるであろうナイツバードおよび、そのほかの選抜軍が

散り散りになったところを狙っていた。

アルバートははじめから帝国軍だったのだ。


アルドの訃報を聞いたセルドアは今までに無い怒りを感じていた。

一人だとしてもバークエンに乗り込み当主を殺害するといい

抑制するナイツバードの仲間たちを振り切り進もうとするセルドアを

見かねたリチャードは拳を振るった

そしてアルドの死を無駄にするなと諭した。

感情的になっていたセルドアは落ち着きを取り戻し、まだ時期が早いことを悟った。


散り散りになり、指揮官を失った反政府軍は半壊滅状態に陥り、

選抜軍もいくつかの隊は帝国に降伏した。

しかし全軍なぜか隊長はその場にいなかった


Age212年セルドア23歳

セルドアは自身に秘められた能力に気づく、

それは復讐の為戦力を拡大、そして隠れている選抜を探すために

バクド東に位置する龍の礎を奉るグラディエを訪れたときだった。

礎に触れた瞬間記憶が戻ってきた

彼は龍の子だったのだ。


とはいっても龍の子とはいえ炎の息吹が出るわけではないし

空を滑空するツバサがあるわけではないが

セルドアは竜緋目を開眼していた


竜緋目とは千里眼のようなもので、攻撃を見切ったり

威圧を出したりできる眼のことを指す。


もともと戦闘能力に長けていたセルドアは竜緋目を使い

人一人で100人軍隊は完滅できるほどに成長した。

成長するセルドアに届かないと感じたリチャードは

彼を補佐しながら実に700を超える軍を率いていた


セルドアは散って身を潜めている元団長たち、選抜のメンバーを探すためバクドの町を回っていた。


セルドアは2年間戦力を拡大し、反撃の時を伺っていた。

2年で元選抜のメンバーを4人配下に招いた。

しかし残り4人は消息を絶ったものから帝国に入ったものまでいて、セルドア軍に入ることはなかった。

戦力は拡大して1000人超の軍勢を手中に収めた。


セルドア=ルーズフェルトを先頭に

元ナイツバード団長 リチャード=フルフェンリル


元選抜で先行行動隊トップ団長 エリック=ワズゴルド


元選抜 特殊騎兵隊 ホワイトウォーカー 団長 マリーナ=エバーホーン


元選抜 劔刃隊 アギト 団長

曹操了


元選抜 司令官 ブレイン 令長

アリス=バッカーレン


の5人を中心に着々と準備を進めていた


反政府軍で先行行動隊”トップ”を任されていた エリック=ワズゴルドはゴドナゴ建国前のバークエン王国軍に所属しており、その見た目から鬼と恐れられていた軍長だった。

しかしゴドナゴ建国後、新体制設立のため、解散を命じられ、バークエン王国軍は解散を余儀なくされた。ナータリエン家直属の軍が新王国軍(帝国軍)となり、元王国軍兵たちは職を失った。見かねたエリックはナータリエン1世に直訴を起こしに王宮に向かい、部下を引き取る代わりにバクドで暮らすように命じられバクド西に位置する町シャルテェで生活していた。

アルドが反政府軍を設立したてのころ、シャルテェに帝国軍が進軍し、兵舎を作り軍養成所を作るため立ち退くように圧力をかける事件があった。エリックは余所者の自分を受け入れてくれたシャルテェを守るため帝国軍に立ち向かった、しかし抵抗の傍ら軍によって仲間が殺されていった。シャルテェ村長であったアドゴニーがエリックを東に逃がす手配をし、降伏した。その後バクド中央のリンドウェル付近で倒れているところをアルドに発見され反政府軍の存在を知る。持ち前の武力でいわゆる特攻隊の先行行動隊団長に就任。バクド大虐殺後は自身の力を高め最果てにて反撃の機会をうかがっていたところをセルドアに拾われる。


反政府軍特殊騎兵隊 ”ホワイトウォーカー”団長マリーナ=エバーホーンは反政府軍の数少ない馬に唯一乗って戦闘に行く部隊、初代特殊騎兵隊団長ラダ=フューマーに拾われた元戦争孤児。ゴドナゴ大帝国が領地拡大の為に攻め入ったアトランティアという国出身だったが、アトランティアはゴドナゴ大帝国の強大なる力の前にくしくも敗走し、領地になってしまった。アトランティアは軍が無く、蒼の騎士団と呼ばれるわずか300人の自警団がゴドナゴを40日強も侵略を食い止めていた。

しかし力及ばず、ゴドナゴの侵攻を止めることはできなかった。

若干16歳で蒼の騎士団に所属していたマリーナは幼いながらも死線をくぐり抜けてきていた。

ゴドナゴの将軍ジャック=アルデルトとの戦いに破れ、トドメを刺されそうになるが幼馴染であり蒼の騎士団所属のルイスが身を艇して守り、自身の愛馬フランの背にマリーナを乗せ、走るよう命令した。

フランが向かった先がルイスと昔から親交のあったラダの元であり、マリーナはラダと行動を共にするようになった。

Age211年バクド大虐殺の際、逃げ遅れた幼い子供を守り、ラダは絶命した。

死に際に放った一言でマリーナは特殊騎兵隊団長に任命、名をホワイトウォーカーとし、

ルイスの残した愛馬フランと共に戦線にて猛威を振るい多くの帝国軍兵に恐れられていた。

アルドの死後、特殊騎兵隊は解散。

超少数で10人だった騎兵隊はマリーナ一人になった。

バクド東にあるインダカという街をたった一人で帝国兵から守りながら2年を過ごす。

マリーナを探しにインダカに訪れたリチャードと合流。

そしてセルドアと合流した。




続く


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